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19歳大学生オタク、バックパックひとつで中国へ

はじめに

2024年、9月も下旬に差し掛かるころ。

好きなバンドのライブを見に行くために、バックパックひとつ持って中国・上海に赴きました。
今回は旅行までのプロセスと、そこで見た景色、発見などをnoteに旅行記として記しておきたいと思います。

そこそこ文量があり、記事を補完するため写真も多く長い記事になっていますが、読んでいただけたら幸いです。


渡航準備

上海渡航の準備を始めたのは2024年8月上旬。

僕がずっと追っかけをしている、MyGO!!!!!というバンドが上海でライブを開催するということで、行かない手は無いということで渡航準備を開始。

中国ビザ申請

2024年9月時点では、中国に入国する際のビザ免除措置が日本に対して停止されているため、何かしらの形でビザを取得・免除する方法があります。
ビザ取得の方法としては
・ビザセンターに行きビザを取得する
・第三国への乗り継ぎのためのトランジットビザ免除
の2パターンが考えられます。

トランジットビザ免除とは、例えば日本→中国→韓国→日本といったルートを取った際に、中国から日本・中国以外の第三国・地域への乗り継ぎの為に中国のトランジットビザが免除されます。
上海では144時間トランジットビザが免除されますが、今回は学校の関係もあり復路の時間的余裕が無かったため、今回はビザセンターでビザを取得することに。

中国ビザを取得するために必要な物は

・ビザセンターHPから作成した申請書
・中国ビザ申請用写真
・現地滞在ホテルの予約書のコピー
・航空券のeチケットの控えのコピー
・パスポートのコピー
(・過去のビザがある人はそのコピー)

と、かなり大量。

特に気を付けるべき点として、ホテルの予約書と航空券のeチケットの控えのコピーにおいて、必ずビザ申請者の名前が記されているかどうかを確認する必要があります(過去に申請した際1回受付で弾かれたことがあり、そこら辺はかなり厳しいと思われる)。
また、ホームページから作成できる申請書は何十項目とあるので丸1日かけて作成したほうが良いです。

今回は8月20日に有明のビザセンターにて申請、手続き上特に問題なかったため、4日後の8月23日に受け取り完了しました。

中国ビザセンターですが、基本的に閑散期繁忙期問わず常時混雑しており、最低でも2時間以上は待機する必要があると思っておいた方が良いです。

ここでこの待ち時間を短縮する裏技があります。
それは「銀聯(ぎんれん)カードを受付で見せる」ことです。
銀聯カードは中国のクレジットカードブランドであり、あまり日本では馴染みのないブランドですが、三井住友などで日本でも発行することが出来ます。
この銀聯カードを受付で見せると、通常の受付レーンとは異なる銀聯カード専用レーンに通されます。待機人数は基本的に1桁人で、早ければ10分ぐらいで申請完了します。あとはビザセンターに設置されている証明写真機とコピー機が無料で使えます。銀聯を持っておいて損はないので作成することをお勧めします。

銀聯カード専用レーン、待機人数わずか2人

あると便利なアプリ・物品類

・SIMカード/VPNサービス
中国は政策(金盾)によりGoogle系サービスを始めとするアプリケーションやサービスが軒並みブロックされている影響もあり、基本的にVPN必須となります。
このブロックを貫通するためのSIMカードやVPNを日本で予め用意しておく必要があります。Amazonとかで香港SIMとかって調べると3GB1000円ぐらいから販売しています。
あとは基本的に日本国内で展開されているサービスは金盾を貫通するので海外プランを契約するのもアリです。僕は楽天モバイルの基本2GBにプラスして4GB分追加しました。

・Alipay/WeChatPay
マジで必須。無いと困るレベルです。
というのも、中国では偽札が流通していた影響もあり現金決済はあまり好まれず、(現地人によると、偽札の影響もわずかながらあるが、単に便利なので普及したらしいです)クレジットカードはそもそも使えないところが多いため、中国においてはほぼ全てがバーコード決済です。何なら今回の旅行で現金をビタ一文使いませんでした。自販機でのジュースの購入からリニアモーターカーの乗車までほぼ全てバーコード決済なのでしっかり用意しておいたほうがいいです。
注意点として、引き落とし用のクレジットカードのアクティベーションに何故か引っかかることが結構多いのでカードは複数枚あったほうが良いかも。

・地図アプリ
先述した政策により、Googleマップが全く使い物にならないので中国専用のアプリをダウンロードする必要があります。
メジャーなものとして百度地図と高徳地図の2種類がありますが、個人的なおすすめは高徳地図です。
UIが洗練されていて分かり易いことと、地下鉄に乗っているとGPSと連動して現在の駅を表示してくれたりするのでかなり便利です。
ここら辺はかなり個人差あるのでとりあえず両方インストールしておくことをオススメします。

・タクシー配車アプリ
今回の旅では使いませんでしたが、上海ではタクシーがとにかく安い(10km乗っても1000円しないぐらい)ので一つの交通手段として利用するのもアリです。
流しのタクシーを捕まえるより安心感あるので配車アプリはあって損はないです。オススメはDiDi。

・WeChat
日本でもそこそこ名が知れているSNSアプリ。中国版LINEみたいな感じです。
WeChatを連絡目的で利用するのではなく、動物園や博物館といった諸施設の公式アカウントから利用できるチケット予約サービスなどを利用するのに必要だったりします。
今回は豫園のチケットをこれで予約しました。

大体こんな感じです。3泊4日とそこまで長いわけでも無いので荷物は全部バックパックに収まりました。行きはバックパックひとつだけですが、帰りだけお土産を持ち帰りたいので、付帯サービスで預入手荷物を申し込みました。

1日目

9月19日、準備は整い上海へ

…といきたいところでしたが、上海に向かって台風13号が猛突進している状況であり、運行が怪しい状況に。

僕が予約したSpring JapanはLCCですが、他社の同時間帯の便は運航予定かつ、LCCと言えど国際線だしちょっとやそっとのことじ欠航にならんだろ~と思って当日の朝を迎えました。

普通に欠航になったやんけ。

僕の認識が甘かったです。ドンピシャで僕の乗る予定の便と次の便が欠航に。旅行歴浅いので欠航の経験が無く普通に焦りました。
最大限旅行を満喫したかったため、19日中の入国を強行。中国国際空港の13時35分成田空港発の便を取りました。
結果として、20日の上海行き朝・夕方便は台風の影響により遅延が相次いでいたらしいのでファインプレーに。

台風に揺られながらも中国時間16時ごろに上海浦東国際空港に到着。
入国審査で特に咎められることも無かったため、スムーズにイミグレーションを通過でき、17時前には制限エリアを脱出できました。
(3月末に上海に行った際には入国1週間前に台湾に行っていたせいか入国審査でかなり足止めされた)

一先ず安息を求め宿に向かうことに。
空港から出ている上海地鉄2号線に乗車。浦東と虹橋の2つある上海の空港を結ぶ路線となっています。上海市内の中心地を走っているので東京でいうところの中央線に近しい感じがしました。

1時間ぐらい乗車し、人民広場という駅で8号線に乗り換え、1駅北にある曲阜路という駅が最寄りの宿に到着。
個室にベッドが1台設置されている簡素な部屋でお値段は1泊当たり2200円。近隣の2段ベッドタイプのドミトリールームと同価格帯で個室なのはオトクポイント。

WeFlow Youth Hotel 静安大悦城店
チェーン店らしく、近隣にも同じ名前のホテルがあった

あとフロントの方がめ~~~っちゃくちゃフレンドリーでした。日本人だと分かると、「こんにちは」「ありがとう」といった知ってる日本語を喋ってくださったり、常に笑顔で対応してくださりました。英語も一部通じたのでかなり有難かったです。

宿に着いた際にはもう18時を過ぎていたため、この日は近場にある南京路歩行街と外灘を練り歩くことに。

南京路歩行街

南京路歩行街は、日本の銀座を歩行者天国みたいにした場所で、歩行路の両側にデパートや商業施設が立ち並んだ場所になっています。上海の中心地的スポット。
日本発のデパートである大丸百貨店なんかもありました。

今回の旅の目的であるライブのキービジュアルとなる景色がある場所にもなってます。

ライブキービジュアルの聖地・南京路歩行街

オタク必見ポイントとして欠かせないのは南京路歩行街最寄り駅の南京東路駅から徒歩1分のところにある「百聯ZX(ひゃくれんゼットエックス)」という商業施設。
秋葉原のラジオ会館のような商業施設になっており、アニメイトをはじめ、ブシロード公式ストアやバンダイ系のTAMASHII NATIONS STORE、中国動画プラットフォームのBiliBiliのストアなど、アニメグッズを中心に販売しているショップが多数入っていました。
日本発のアニメコンテンツを多数扱っているので、アニオタじゃなくとも日本人なら一度は行って損はしないと思います。

外灘

南京路歩行街を東に進んだところにある、黄浦江沿いにある観光エリアが外灘(わいたん)。バンド(The Bund)とも呼ばれています。
19世紀末~20世紀ごろに欧米列強諸国の金融の拠点となり、銀行が多数建設されたエリアとなっている外灘。その街並みも、欧米の銀行街を彷彿とさせるような仰々しい建物が立ち並んでいます。

外灘・南京路歩行街周辺

川の向こう側にはテレビ塔である東方明珠電視塔や、東京スカイツリーの次に高い、中国で最も高い建築物(632m)である上海タワーがそびえ立っています。

外灘・天候不良でかなり曇ってるのが玉に瑕。

3月に上海に行った際は滞在時間24時間の弾丸旅行だったため、上海の夜景を見ることができなかったのですが、今回は無事観ることができて感動。

帰りに歩行街で売っていた月餅と、コンビニでカップラーメンを購入し、食べた後就寝。月餅は12元(240円ぐらい)しましたが美味かったです。

2日目

朝8時ごろに起床。
この日は朝から上海動物園に行こうと思ってましたが、台風の影響もあり大雨が降っていたため、予定を変更し人民広場内にある上海博物館に向かうことに。
人民広場駅から徒歩7分ぐらいの場所にある上海博物館。この日は古代エジプト文化などの展示などをやっていたらしいです。

上海博物館・本館

入場しようとしたら、なんと平日朝10時前にもかかわらず当日券は完売。WeChatでのオンラインチケット販売も既に完売ということで入場できず。無念。

仕方がないので、地下鉄で30分ぐらいの場所にある中山公園駅の近くにあるデパートで行われている中国バンドリ!ファン有志のオフラインイベント(イベントの様子は上記ライブレポートを参照ください)に行った後、正午ごろに雨が止んできたので上海動物園に。

上海動物園

上海動物園は広さ743000平方メートル、東京ドーム約16個分の広さをもつ動物園。比較として、上野動物園は東京ドーム約3個分なので5倍ほどの広さがあります。
入園料は一般40元(800円)、学生は20元(400円)。

上海動物園・メインゲート

メインゲートをくぐると、市街地の景色とは打って変わって雄大な自然が待ち受けています。ちょっと街はずれとはいえ、都市部にある動物園とは思えないぐらい自然に満ち溢れていました。
この日は平日で雨だったこともあり、客はほぼ居らず、とても快適に観覧することができました。
爬虫類エリアから始まり、魚類や鳥類、クマやオオカミ、シマウマなどの哺乳類、といった順に回っていきました。

ウミガメ

爬虫類エリアにはコモドドラゴンが展示されていました。
有識者によると、コモドドラゴンは日本ではかなりレアであり、東山動物園にしか展示されていないとのこと。奥のほうにいてなかなか動かなかったですが、とてもイカつかったです。名前こそ有名ですが、日本国内ではなかなか見れないため、貴重な体験になりました。

コモドドラゴン・草陰に鎮座している

また、鳥類のエリアでは、観覧客も入れる巨大なネットの中に熱帯雨林的な環境が形成されており、かなり近い距離感で観ることができました。

そして中国といえばパンダ。
この日は雨だったため、残念ながら屋外展示は無かったですが、室内で寝ているパンダを観測することに成功。個人的にパンダを見るのは小学生の時に上野動物園で見て以来なので十数年ぶりぐらい。素直に感動。

ジャイアントパンダ

余談ですが、園内にめちゃくちゃ野良猫が居ました。回ってた時に見ただけでも30匹ぐらいは見かけました。しかもみんなフレンドリー。何もしなくても近寄ってくるので猫好きな人は注目ポイントかもしれません。

ネコ。それ以上でもそれ以下でもない。

敷地が広大なため、園内を回るのがとても大変でした。今回の滞在時間は約2時間半ほどでしたが、かなり急ぎ足で観覧していたため、しっかり見れていなかったのがちょっと後悔ポイント。100%堪能したいなら丸一日無いと厳しそうな感じがします。

豫園

上海動物園を回った後、一度宿に帰り豫園に向かうことに。
豫園(よえん)は中国の有力役人が造った庭園であり、1577年の建立以来500年強上海に鎮座しています。

豫園入口にあったモニュメント

そしてここでポカを一つやらかすことに。
豫園の入園時間は16時半までであり、到着した19時にはとっくに閉園しているというミスを。せっかく購入した40元のオンライン入園券が無駄になりました。

仕方がないので隣にある豫園商城を訪れることにしました。
豫園商城は豫園の隣にある商業エリアで、飲食店やお土産屋が立ち並んでいます。商店の従業員がめちゃくちゃ商魂溢れていて、「これ買って!」的な強い声掛けの勧誘もちょこちょこありました。

夜間でライトアップされていたこともあり、建築物がとても煌びやかに見えて感動。THE・中国みたいな光景でとても良かったです。豫園を回った後、中国の現地オタクと合流し、南京路歩行街を少し練り歩いてからホテルに戻りました。この時車で送ってくださってとても有難かったです。

3日目

旅の目的であるMyGO!!!!!のライブの当日。この日はライブ関連に集中していたため、あまり観光はしていませんでした。
ライブに関してのレポートは下記の記事にて詳しく書いてありますので、読んでいただけると幸いです。

昼頃に日本と台湾のオタクと合流するために南京路歩行街の大丸百貨店に行きました。大丸の地下にあったLuckin Coffeeというチェーン店のカフェに行き、ココナッツラテを注文。お値段は確か50元(250円)ぐらい。

アクスタと写真を撮っているのはご愛嬌ということで…

ライブが終演した後、興奮冷めやらぬまま南京路歩行街と外灘へ。
この日は台風一過だったこともあり、4日間で一番夜景が奇麗でした。

サムネイルにもなっている外灘の風景

4日目

旅の最終日、4日目。
この日は前日のライブの疲れもあり、起床は午前10時前。チェックアウトの時間は特に指定は無かったのでゆっくり行動できました。
午前11時ごろに宿からチェックアウト。「Have a nice day!」と最後まで丁寧に見送ってくださって心があったかくなりました。

ホテルを出て3分ぐらいのところにある「静安大悦城」という商業施設の5回にて行われている期間限定のエヴァンゲリヲンミュージアムに行ってきました。
筆者は一時期エヴァにハマっており、シンエヴァ公開時に何度も映画館に足を運んでいたこともあって、今回たまたまエヴァの展示会をやっているとの情報を得たので足を運んでみました。

チケット代金は89元(1800円)。
展示内容としては、複製原画や劇中の再現ジオラマ、劇中の映像上映やキャラクタースタンドなどがありました。
特にシンエヴァ関連の原画を見る機会があまりなかったので非常に面白かったです。一部の原画類は撮影禁止でした。資料集発売してほしい次第。

昼頃には黄浦河の向こう側にある陸家嘴駅に向かい、景色の中でも目立つ東方明珠電視塔に接近してみたり、ビル群を眺めていたりしました。品川のような湾岸エリアにあるビジネス街みたいな雰囲気を醸し出してました。

空港へと向かうためさらに東へと歩みを進めていき、今度はフリーダムガンダムの実寸大立像を見るために、ららぽーと上海金橋へ。
そうです。あのショッピングモールのららぽーとです。
2021年に三井住友が海外事業として上海にららぽーとを建設した際に、フリーダムガンダムの立像も建設されたとのことで、建設当初から気になっていました。今回実際に目にすることができて感動。

フリーダムガンダム実寸大立像

ガンダムベースもテナントに入っているらしいですが、今回は時間の関係上行くことができませんでした。またの機会に。

ららぽーとを後にし、いよいよ出国のために浦東空港へ。
せっかくの海外旅行なので、何か一つでも多く貴重な経験をしたいという気持ちがある私は、龍陽路という駅から浦東空港まで直通しているリニアモーターカー(上海マグレブトレイン)に乗車することにしました。
チケットの価格は一般50元(1000円)、貴賓席で100元(2000円)となっています。リニア乗車当日の浦東発の航空券eチケットを提示すると一般席の価格が40元(800円)に値引きされます。

上海リニアは龍陽路から浦東空港を結ぶ全長30kmの路線で、20分間隔での運行となっており、最高速度は300km/hとなっています。以前は430km/hまで出たらしいですが、どうやらコロナによる乗客の減少により、2020年から速度を落としての運行になっているらしいです。

上海リニア(SMT)

15時ちょうどに出発する便に乗車。発車してものの2分弱ぐらいで最高速度の300km/hに到達。カーブが多い路線ですがお構いなしに駆け抜けていき、変な方向に重力を感じ、それはもう一種の恐怖すら覚えるレベルでした。
そうこうしているうちに浦東空港へ到着。時刻は15時8分。なんと30km走破の所要時間8分。速すぎる。

2分ほどで300km/h安定運転に。速い。

何事もなく出国審査も終わり、無事制限エリアに。フライトまでの待機時間の間にお土産を買ったり、今回のライブに遠征していたオタクと挨拶なんかをしていたらいつの間にか搭乗予定時間に。

…しかし搭乗が始まらない。何故。天候は特に問題ないはず。
結局搭乗開始したのは離陸予定時間から2時間後の19時30分。何やら機材遅れによる遅延だったらしいです。滑走路が混雑していたこともあり結局空港を出発したのは20時頃。さすがはSpring Japan。最後まで苦しめてきました。成田からの終バスもない時間なので絶望しかなかったです。

絶望。

成田に着陸し、飛行機を降りたのは結局日本時間23時45分ごろ。
有難いことに千葉県内に住んでいる中国オタクが車で迎えに来てくださり、さらには一晩泊めてくださりました。体力が消耗していた中で本当に有難かったです。
朝方に電車に乗り無事帰宅。これにて上海旅行終了。

旅行中に気づいたこと

ここからは備忘録的なものになってます。上海を歩いていて気づいたことや注意点なんかを書き綴っていく形になっています。

上海の治安

海外旅行で一番不安に思うことランキングがあるとしたら絶対に上位に入ってくるであろう治安問題。

上海は経済的に発展しており、街中にもかなりの数の保安員がパトロールをしているため、基本的に治安に関する心配をする必要はないと感じました。むしろ繁華街だと保安員が多すぎて何もしていないのに何かしたような気持ちになるぐらいです。
また、地下鉄やリニアなどに乗車する際には荷物のX線検査と金属探知機によるチェックが義務なので、ここらに関しては寧ろ日本より安全かもしれません。

これは余談ですが、渡航直前に深圳で日本人男児が襲われるといった事件があり、若干日中関係が心配なところがありましたが、日本人だからといって何か悪口を言われたり不快なことをされるということは無かったです。寧ろ友好的に接してくれる人が多かったぐらい。

上海の物価

上海の物価は基本的に日本とあまり変わりません。日用品類やコンビニに売っている食品類は基本的に日本と同じぐらいの値段でした。個人経営の飲食店は若干安いぐらいでした。円安の影響も若干ありますが。

日本と明らかに物価が違うものは交通費です。
上海市内の東端にある浦東空港と西端にある虹橋空港間の約60kmを結ぶ地下鉄2号線をフルで乗ったとしても10元(200円)とかなり安いです。
さらにタクシー代金も日本と比べると格安で、10km乗っても1000円しないぐらいの料金です。

ちなみに後から聞いた話ですが、商店などで自分が旅行客だということを伝えて、「これ高い!」と言えば値切ってくれることもあるらしいです。次回行ったときにやってみたいです。

旅行中都度利用したHotmaxxというディスカウントストア。
チェーン展開しており、賞味期限間近なスナックを中心に販売。
例としてメントスが1個/2.2元(50円弱)とかなり安い。

言語の壁について

中国はナショナリズムが強い影響もあるのか、中国語以外は基本的にあまり通じません。繁華街や空港などだと英語が通じる場合がありますが、通じないものと考えたほうがいいです。
ただ、商店などでの接客は結構な場合無言であることや、喋ったとしても品物の代金ぐらいしか喋らないのであまり物怖じする必要はないかなと感じました。今の時代には翻訳アプリもありますし。

你好(ニィハオ/訳:こんにちは)
谢谢(シェシェ/訳:ありがとう)
对不起(トゥイプーチー/訳:ごめんなさい)
この3単語だけあれば8割ぐらいどうにかなります。マジで。

食事情

中国に行く際に絶対に覚えておきたいこととして、基本的に水道水は飲用不可だということです。飲んだからと言って速攻腹を下すことは無いと思いますが(一回飲んでしまったがなんともなかった)、水を飲む際は浄水器からの水やコンビニなどでミネラルウォーターを買いましょう。
水関連でいうと、基本的に中国で売っているペットボトルや缶のドリンク類は常温かぬるめです。街中のコンビニや自販機にあるドリンクは一見冷えているように見えますが、大体ぬるいので冷たいものを飲みたい人は宿の冷蔵庫で冷やすなど対応したほうが吉です。

ちょいちょいコンビニにミネラルウォーター売り場がある。

あと体感辛い物が多めな気がします。パッケージが赤い物だったり赤くなくても辛い物が結構な数ありました。翻訳しないで買うほうが悪いのですが、辛い物耐性が高くない私は結構それで苦しみました。"辣"(ラー)と書かれているものは辛いという意味らしいので辛い物が苦手な人は気を付けたほうが良いかも。

ファミマで購入した麺。
辛くないと思ったら結構後からひく辛さだった︎;;

街の歩き方で気をつけること

中国は日本とは違って右側通行です。タクシーなど乗る際は進行方向によっては少し遠回りすることもあるかもしれないので要注意ポイント。

また、中国は非常に電動バイクが普及しており、そのバイクが赤信号でもお構い無しに交差点に突っ込んで来ることが多々あるので本当に気をつけた方がいいです。滞在中危ない光景を何度か見てるぐらい。

雨の日の夕方の交通量参考画像
雨にも関わらず交通量が結構多い

個人的に気になったのはめちゃくちゃ路上喫煙が多いことです。日本の比じゃないぐらいそこら辺でスパスパ吸ってる人がいます。繁華街でも普通に居ます。タバコの煙が気になる人はマスクをして、その内側に何か香料とか付けとくといいかもしれません。

あとは中国においてはトイレットペーパーが水に流せません。一部流せるところもありますが、使ったトイレットペーパーは脇に設置してあるゴミ箱に捨てましょう。もしもトイレットペーパーが無かった時のためにティッシュペーパーなどを用意しておくべきかも。

上海旅行の経費

経費は以下のようになっています。

航空券代:往復40000円
ビザ取得費用(書類代金込み):8000円
ホテル代:2200円*3泊=6600円
食費:6000円
交通費:5000円
お土産代(主に食品類):5000円
通信料:1GB500円*3=1500円
総計72100円(概算)

学生で限られた資金の中、飛行機はLCCを使っていたり、タクシーを使ってなかったり、ホテルは格安なものを選択してできるだけ費用を削りました。ライブチケットやグッズ代などでもう少しかかってますが、純粋な旅行としてはこれぐらいの出費です。ご参考までに。

おわりに

今回の旅行では、時々知り合いとお会いしたりしましたが、基本的に個人での行動でした。そのため、不安なことも数多くありましたが、多くの人からのアドバイスやサポートがあったおかげで楽しく快適な旅行になりました。この場を借りてお礼を申し上げます。

ビザが必要であったり、国際関係で時々一悶着あることもあり、心理的な距離が遠いかもしれない中国ですが、アニメ文化などを通じて身近なところに日本を感じたり、温かい人も多かったこともあり、個人的には心理的距離が縮まる旅行になりました。

最後になりますが、この長い旅行記を読んでくださりありがとうございました。自語りの文章ですが、読者の皆様の新たな発見や旅行の手助けになれば幸いです。

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