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検索される動画広告とは?「サーチリフトのための4原則」【前編】

こんにちは、デザイナーの河上です。

皆さんは「サーチリフト」という言葉をご存じでしょうか。
サーチリフトとは、広告配信によって対象キーワードのウェブ検索数がどの程度上昇しているのかを測定する指標です。

Yahoo! JAPANは、2019年2月から、Yahoo! JAPANで配信した広告を対象にした「サーチリフト調査」のサービスを提供しています。

サービスの提供開始から1年余りがたち、クリエイティブの特徴と検索リフト値との間に一定の相関関係が見えてきました。その中から動画クリエイティブに対しての示唆を「サーチリフトのための4原則」としてまとめました。

Yahoo! JAPAN アドクリエイティブメモでは2回に分けて「サーチリフトのための4原則」をご紹介します。

「サーチリフトのための4原則」とは

広告をきっかけにユーザーに検索行動をしてもらうためには3つのステップが必要です。

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1. 広告を見てもらう
2. キーワードを覚えてもらう
3. 検索行動を想起してもらう

ステップごとに、クリエイティブで留意するポイントがあります。

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・ アテンションを引く
・ キーワードは端的に
・ キーワードとの接触回数を増やす
・ 検索を促す仕掛けをクリエイティブに入れる

この4つが「サーチリフトのための4原則」です。

これらのポイントをどのようにクリエイティブに反映するといいのでしょうか?この記事では「アテンションを引く」、「キーワードは端的に」についてご紹介します。

※掲載データはパソコン・スマートフォンの動画広告を対象に調査しています。
※Yahoo! JAPANのサーチリフト調査では「ブランド」「商品・サービス」「キャンペーン」の3カテゴリでキーワードを集計しています。

アテンションを引く

広告から検索行動へつなげるには、何よりもまず動画を見てもらう必要があります。どれだけ構成が練られた広告でもユーザーに見られないと意味がありません。
広告に注目してもらうきっかけとして一番に考えられるのがユーザーのアテンションを引くことです。
一見して魅力のわかるクリエイティブでアテンションを引きましょう。

クリエイティブ例:動画冒頭にキャンペーン名を表示する
キャンペーン名はユーザーのベネフィットになりやすく、興味関心を持ったユーザーを惹きつけます。

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動画冒頭にキャンペーン名が表示されている広告と、されていない広告のキャンペーンサーチリフト結果の平均値を比較すると10ポイントの差分がつきました。※Yahoo! JAPAN自社調査 (2020年6月)

このように冒頭にキャンペーン名のような興味関心を持てる文言を入れることでアテンションを引くことができます。

他にも目線を惹くためにキャッチーな視覚要素を盛り込むことでサーチリフト効果が期待できます。

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※Yahoo! JAPAN自社調査 (2020年6月)
※調査項目の有無の差分から算出。

キーワードは端的に

皆さんはウェブ検索をするとき、
「ビジュアルや広告の一部は覚えているのに名前が思い出せない……」
「あれは何だっけ……」
と入力するキーワードに困ったことはありませんか?

ウェブ検索では文字を使うことが基本です。

そのため、検索させたいキーワードを端的に記憶しやすい「文字」として
伝える必要があります。
ひと目で認識できる文字数にすることで、ユーザーが記憶、入力しやすいキーワードにしましょう。

「ひと目で認識できる文字数」とは具体的に何文字なのでしょうか。
キーワードの文字数ごとにサーチリフト結果平均値を算出しました。

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平均値を比較してみると「ブランド」「商品・サービス」は4、5文字のキーワードが検索されています。
また8文字以上のキーワードは数値が下がっていることから、長いブランド名、商品・サービス名はあまり検索されていないようです。

ブランド名、商品・サービス名は固有名詞になりやすいと推測され、その分普通の言葉よりも覚えておくことが難しかったり、入力しにくかったりするのではないでしょうか。こちらの結果から、極力少ない文字数の方が検索されやすくなることがわかりました。

一方で「キャンペーン」の文字数は傾向が少し異なります。

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調査対象案件が少ないため参考値ですが、キャンペーン名は4~8文字が検索されている傾向がありました。
キャンペーン名は意味のある語をつなぎ合わせた言葉になるため、「ブランド」「商品・サービス」と比較して長いキーワードでも検索されています。ただし文字数の多いキーワードは「キャンペーン」の結果でも数値が下がっているため、8文字程度に抑えることが望ましいと考えられます。
※Yahoo! JAPAN自社調査 (2020年6月)

「ブランド」「商品・サービス」は4、5文字

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「キャンペーン」は4~8文字

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広告クリエイティブではキーワードの設定にも注目してみてください。
どうしても長くなってしまう商品名やサービス名には、略称を使うのも検討できるかもしれません。

前編まとめ

今回は「サーチリフトのための4原則」の中から「アテンションを引く」「キーワードは端的に」についてお伝えしました。
広告を制作している方なら当たり前に感じる内容かもしれませんが、調査結果を通じて効果を実感することができたのではないでしょうか。
後編では「キーワードとの接触回数を増やす」「検索を促す仕掛けをクリエイティブに入れる」についてご紹介します。

後編はこちら!

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