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ニューチャプターの新キャスト紹介【息子夫婦と暮らす】

今日で5月がおしまい。米国では5月31日はメモリアル・デーという祝日なのでうれしい連休です。

引っ越してちょうど1ヶ月が過ぎ、たくさんのダンボール箱に埋もれる日々からようやく落ち着きを取り戻し始めています。

わたしの引っ越し、ニューライフについては⬇こちらの記事で


今となっては夫が遺してくれた最大の置き土産は子どもたちだなぁとつくづく思っています。わたしには、いちばん上の娘を筆頭に3人の息子たちがいます。長女、長男、次男が米国人と結婚。末息子もすでにパートナーと暮らしています。

この10年ほどの間に、娘や息子たちが順に巣立っていきましたが、最後に末息子が家を出て行ったのは2019年1月だったので、夫婦水入らずでの暮らしは2020年の3月に夫の癌が発覚するまでのほんの1年とちょっとでした。

コロナ禍での闘病が始まってからは次男夫婦が常にそばにいてわたしを助けてくれました。夫が他界してからは長女夫婦がわたしを独りにしまいと、新しい家が完成までの間、わたしを迎え入れてくれました。

夫が設計し建てていた家の建築工事は、契約者である夫の死とコロナの影響で遅れに遅れましたが、家族みんなの協力を得てついに完成させることができました。

本来なら夫と二人で残りの人生を楽しむはずの家で、息子夫婦と暮らすことになりました。このいちばん上の息子は2011年に大学院に進学したときに家を出たので、かれこれ10年ぶりの同居となります。

息子夫婦と、わたしとワンコ2匹のニューライフが始まったので、これからの新キャストの紹介をしておきます。

タロー:某グローバル企業のデータアナリスト/プログラマーとして在宅ワーク。発達障害ADHDの30代。2018年に米国人女性と結婚。趣味はカメラ、ギター🎸演奏、テコンドー(ブラックベルト)など。

ムーちゃん:タローのワイフ。学生のころに日本にホームステイしたことから日本好き。日本のマンガ、JPopに詳しいオタク系、インドア派。趣味は読書と小説を書くこと、お菓子づくり、ピアノ、ゲームなど。

イナリ(稲荷):ポメチワのオス犬。かわいいけど、毛が散らばるのでモップと掃除機片手に後を追うことが日課となる。

シロユキ:真っ白な柴犬。異常に臆病なのは精神を病んでいる引きこもり犬だから。

そして、家の中ではママコと呼ばれているのがわたし。

それぞれキャラが濃いです。

すでにネタに溢れる暮らしになる予感です。

ところで、わたしは長男とか次男と表現することが好きではありません。というのも、日本的に長男が親の面倒を見るとか、息子だからとか娘だからといった日本に根強く残る既存の価値観がこの単語に込められているように思えてしまうからです。

夫は自分の癌がわかったときに、タローに「お母さんを頼むぞ」みたいなことを言ったようです。

夫が亡くなったあと、「長男だからとか、わたしの“面倒を見る”みたいなことは考えなくても、わたしはわたしでなんとかなるからだいじょうぶ」と伝えたのですが、せっかくお父さんが建てた家なんだから、わたしと同居して家を守っていきたいと言ってくれました。

わたしが独りで住むには大きすぎる土地と家なので、もし息子夫婦のこの決断がなければ、せっかくの夫のドリーム・ホームも売却せざるを得なかったかもしれません。

家族のみんなが、夫が人生を架けて設計した夢の家だったことを心からわかっていました。完成を見届けることなく逝ってしまい悔しい想いもいっしょです。

なんとか父親の建てた家を維持したいという気持ちがあっても、それぞれに家庭があり、仕事もあるので、小さな田舎町に建ててしまった家をどうするかでみんなが頭を抱えました。

キャッシュで建てているわけではないので、住宅ローンも税金も維持費もバカにはならない金額です。

ただ、夫の癌発覚で住んでいたテキサス州からミシガンに戻っていたタローはコロナ禍から完全リモートワークが可能となり住む場所はどこでもよくなったのです。

今のところ安定収入もあります(もちろん先はわかりませんが……)。ムーちゃんも快く同居に賛成してくれました。

と、たまたま窮地に対応できたのが我が家の長男タローでした。

この一年余り社会も大きく変わり、コロナ禍で突然無職になったり、亡くなったり「人生何がおこるかわからない」を目の当たりにしました。

それまで大きく干渉しあうことはなかった家族でしたが、コロナ禍をくぐり抜け、万が一のときには助け合わなければいけないことを痛感しました。

家族に緊急事態が起こっても安心して転がり込むことのできる“我が家”を確保しておきたいという気持ちがいっそう強くもなりました。

これからは夫が遺した「わたしたちの家」を守りながら、住めずに逝った夫の分までみんなで楽しんでいこうと思っています。

🌺 共感、応援いただけるならとびあがって喜びます。 そして、その喜びと感謝を胸に次のどなたかに恩送りします。