見出し画像

専門外のことについて饒舌に語る有名人をどう思いますか?

自分はどんな作家や著名人でも、興味をもって一人の人を追いかけられるのはせいぜい数年ぐらいかなと思う。

ふだんいろんな本を読むが、興味をもった人がいるとその人の著書を連続して読んだりする。が、10年経っても変わらずに好き、というパターンは非常に少ない。同じ作家の本でも、だいたい5冊ぐらい読めば主張がわかってきてしまって、だんだん飽きる、ということを繰り返す。 

だが、ホリエモン(堀江貴文)はなんだかんだ10年以上、それなりに関心があってウォッチしている数少ない一人である。ただ、無条件で興味があるというわけではなく、面白いなと思ってはウォッチし、なんかうさんくさくなってきて離れる、ということを繰り返している。

昔は本でしか知らなかったが、最近はYouTubeも結構活発に更新しているので、ときどき観ている。本当に一時期ではあるが、メルマガも購入していた。確かに面白いことは面白いが、結構ワンパターンなのでそのうち飽きる。でも、そのうちまたちょっと気になってくる、ということを繰り返している。

面白いと感じる要素としては、彼が非常に純粋だということがまずあるだろう。世間で思われているような拝金主義者ではなく、自分の思ったように行動し、発言する人だと思う。それが面白いところ。また、おそらく自分が面白いと思ったことしかやらないはずで、それが生き方にも表れている。

しかし、僕はどちらかというとそういった生き方だったり考え方の部分は、彼は平凡だと考えている。確かに面白い視点ではあるけれど、なんか浅いよな、とも同時に思うのだ。

たとえば彼はサラリーマンの生き方を批判するけれど、それはただ単にあなたがサラリーマン的な人生が送れない(送りたくない)というだけであって、世の中はサラリーマンの人々によって支えられている側面もあり、なんか浅いな、とも思う。まあそのあたりの話は主旨ではないので脇に置いておく。

彼のことを面白いなと思うのは、情報源としてである。最近だとYouTubeで時事ネタ解説をしたり、企業解説をしたりしている。これがなかなか勉強になり、面白い。よくそんなことを知ってるな、ということまで知っていたりする。

なので、そうやって情報源として感心すると、また彼が「興味深い人物」にカテゴリ入りする。

しかし最近思ったのが、「自分の知らないことについて饒舌に語る人」の話は実は要注意だな、と。なぜかというと、自分の知らないことというのは当然ながら真偽の計りようがないわけで、実はデタラメを言っていても全く気付けないのではないか、と思ったからだ。

というのも、自分の趣味である将棋について彼が話していたとき、結構的外れなことを言っていたので、あれ、と思ったのである。あからさまな事実誤認というよりは、そういう考え方は将棋に詳しい人ならしないだろ、というような勘違いだったので、なんか変だぞ、と。

自分が興味深いと思っていたのは、ただ単に情報量が多いというだけだったのかもしれない。彼は情報収集力と記憶力は並の人以上にあるのだろう。しかし、当たり前だがすべての分野の専門家というわけではないので、誤認も多々ある。

であれば、専門外のことにどんどん突っ込んでいく人の言うことを聞くよりは、もっと確かな情報はたくさんあるので、別に彼からの情報に頼る必要はないかな、と思ったのである。

テキストベースであれば立ち止まって調べ直すこともできるが、動画だとどんどん流れていくので知らないことがあると「おお!」と聞き入ってしまい、真偽を量るどころではない。動画なので、やろうと思えばストップして調べることはできるのだが、わざわざそんなことをする人はあまりいないだろう。

だからといって別にアンチというわけではない。ただ、「興味をもってウォッチする」「そのうち離れる」のサイクルがもうそろそろさすがに終わりそうだな、と。

あなたはどう思いますか?


サポート費用は、小説 エッセイの資料代に充てます。