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冷蔵庫が突然壊れました

先日、冷蔵庫を開けたとき、なにやら異変を感じた。妙に静かなのである。開けたのは冷凍庫だったのだが、なにも音がしないような……。よく見ると、冷凍庫のファンが止まっている!

直感的にこれはやばいと思ったが、そもそも冷凍庫のファンって四六時中回っているんだったっけ? とも思った。とりあえず奥さんに事態を報告したものの、この時点では壊れているかどうかの判別はつかなかった。

しばらくすると、またファンは回っているようなそぶりを見せていたので、ああ、思い過ごしか、とほっと胸を撫で下ろした。

しかし数日後、冷凍庫を開けてみて、再度異変を発見する。何気なく見た保冷剤に違和感があったのだ。手に取ってみると、表面の部分が溶けている!

試しにコンセントを抜いて、また挿してみると、ファンの回る音が聴こえ、何事もなかったかのように動き始めた。たまたまか……? と思ったものの、その後もどうも定期的に止まっているようだったので、これはいよいよ終わったのでは、と確信は深まっていった。

家電の壊れ方にはいろいろなパターンがあるが、今回はどうもファンやコンプレッサーがイカれているわけではなく、温度を感知するセンサーが壊れたのではないか、と見立てた。

なので、コンセントを抜いて挿す、ということをすると復活する。しかし、また一定の時間が経つと止まってしまう。いずれにしても、これはもう完全に寿命だと思うので、買い替えを検討しなければ、と思った。

いままで使っていた冷蔵庫は、奥さんが独身時代から使っていたものである。大学入学時に買ったらしく、購入した時点で中古だったというから、ゆうに20年ぐらいは稼働しているという、もはや骨董品に近い代物である。しかし、そんなものでも不自由なくいままで二人暮らしで使っていたのだからすごい。

ちなみに、自分たちの結婚生活は、お互いの使っていた家電や家具をもちよってはじめたので、ほとんど資金はかからなかった。一度、ハイゼットカーゴで練馬区のトレジャーファクトリーに行き、椅子や電気スタンドなどを購入したのだが、それだけである。

ちなみに、引っ越し自体も業者に頼むのではなく、やはりハイゼットカーゴを使ってすべて自分たちでやった。とことん金をかけない夫婦である。

奥さんが中古の家電サイトをめぐり、冷蔵庫の候補をいくつかピックアップしてくれたので、それをリストにして、スペックや値段などを比較する表を作り、検討した。

驚いたのは、中古のものであってもかなり値段に開きがある、ということだ。結局、170リッターそこそこのサイズのものを4万円ほどで購入したのだが、なかなかいい買い物だったと思う。助かった。

普通の家電量販店だともっと値段がするので、これだけのものがこの価格で手に入るのはありがたい限りである。たぶん、これから先も20年ぐらいはこれを使うことになるのだろうか……。

家電品はそれなりに高価で、生活必需品なのに、なんの予告もなく突然壊れるので怖い。完全に壊れ切る前に新しいものが届いたので、本当によかった。

しかし、それまで毎日使っていたものなので、愛着は湧いていく。新しい冷蔵庫になり、かなり便利になったのだが、なんとなく寂しいような……。という感じである。

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