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ASMRってなんですか?

最近、動画のジャンルとして、「ASMR」というのが流行ってるらしい。

今までも、なんとなく目にしたことがあるような気がする。Autonomous Sensory Meridian Responseという英単語の略らしい。和訳を見てもなんだかよくわからなかった。

アメリカ人の方がつけた造語で、要するに「音フェチ」の方向けの動画ジャンルを指すらしい。なんでこんなに覚えにくい名称が普及したんだかわからないけれど、世界共通の新語のようだ。
 
そのキーワードで動画を検索してみると、かなりの件数がヒットする。ASMRを専門に発信しているYouTuberもいるようだ。それぐらい、すでに動画のジャンルとして一定の地位を確立している、ということなのだろう。

ASMRの中でもさらにジャンルが細分化されているようで、「包丁で何かを刻む音」から、「耳かきの音」まで、さまざまな音を専門に発信している人がいるようだ。

僕は音フェチというほどではないけれど、音楽制作をしているので、音そのものにはそれなりに関心がある。

特に、自分のレコーダーを購入してからは、それを持ち歩いて、あちこちで録音していた。ドアの開く音とか、足音とか、そういったものを録音して、自分の楽曲の中に組み込んだりしていた。

自分では録音の難しい音については、映画用の効果音を販売しているサイトで購入したりもした。だけど、世間にこういう「音フェチ」みたいな人たちが増えて、機材そのものも安価になってくると、発信する人も当然増えるわけで、効果音のようなものはYouTubeとかで探してもかなり充実しているということになる。僕みたいな人間にとっては、けっこうありがたいことだ。
 
僕が意識していたのは「映画の効果音」だった。作っている音楽のジャンルとして、映画音楽のようなものをイメージしていたので、自分の音楽の中にSEを挿入しているような感覚だったのだ。

映像のない映画みたいな。映像がないからこそ、想像力を掻き立てられることもある。

こういうのって、突き詰めるとゲームの効果音なんかでも言えると思う。

ゲームも、効果音がなければ全くやる気になれないと思う。マリオのコインを集めるのが楽しいのは、集めたときに音が出るからかな、とも思う。コインを集めるのが楽しいのではなく、何かを集めたときに「音が出る」のが楽しいのだ。
 
昔、何かの本で読んだのだけれど、アメリカの学生食堂で、アルコールの消毒器を生徒に使わせるための工夫として、ノズルを押すと効果音が出るような仕組みを導入したのだそうだ。

すると、みんな無意識のうちにそれがやりたくなり、普及率が爆発的に増加した、と。そういうのも似ているかもしれない。
 
自分の落ち着く音はなんだろうか。けっこう、たまねぎを切っている音とかは好きかも。

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