プロダクトマネジメント界隈では有名な本書。Kindle派の自分にとってKindle版がなかったゆえにずっと敬遠しちゃってたのですが、やっと紙で読んでみたら名著でした。もっと早く読めば良かった… 反省…
個人的には
・正しいものを正しくつくる
・解像度を上げる
・エンジニアリング組織論への招待
あたりに並んで、個人的プロダクトマネージャー必読書に認定されました。
数年前に読んでおけば良かったなと思わされたと同時に、今読んでおいて良かったなとも感じました。プロダクトマネジメントにおけるとても重要なコンセプト(=ビルドトラップを避ける)の提言書であると同時に、明日からの業務にも活かせる実用書でもあります。
また、やはりプロダクトマネジメントに関する最新の知見は、USの書籍を読んだりMediumの記事を読んだりしてキャッチアップしないとダメで、日本国内のソースに閉じた情報だと良くないなと改めて感じました。
目次はこちらに載っているので、是非気になったら読んでみてください。
サクッと要点だけ抑えたい場合はこちら↓の資料もおすすめです。
以下、本書から印象に残った点を抜粋・コメントしておきます。(ほぼ自分の記録用なので文脈がめちゃくちゃな点はご了承ください)
いわゆるビルドトラップ。過去の経験から思い当たる節があるプロダクト関係職種の方は多いはず。
わかりやすく端的な説明。
特にスタートアップのような成功例のない新しい領域に先陣切って取り組む場合だと、「未知の未知」を減らすことの重要性が大きい。
自分もこう思い込んでいた時期があったのでかなり共感。本来、仕様書はプロダクトマネージャーが担う営みのほんの一部でしかない。また、そこに求められる詳細さはプロダクト組織やステークホルダーによって異なるし、詳細さの追求の為にかけた時間がそのままアウトカム(顧客への価値、ビジネス価値)に転換されるとは限らない。
うんうん。
うんうん。(鬼難)
本書内では各キャリアレベルで担う責任範囲や業務スコープが説明されています。日本ではまだプロダクトマネージャーのキャリアパスが精緻化されていないので、USでの考え方は勉強になりました。
第3部のプロダクト戦略の話ではNetflixのプロダクト戦略の変遷が例として取りあげられていて、めちゃくちゃ参考になった。
たぶん会社によって呼び方が違ったり、レイヤーの数も異なるのだけど、おおよその考え方はこれに集約されるはず。
特に戦略的意図に関する解説は肉厚で、参考になった。(英語だと"Strategic Intent"と記述されてるのがそのまま直訳で"戦略的意図"になっちゃってるのは若干分かりづらいが…)
今私が務めているShippio社ではtoBプロダクトの開発をしていて、定期的にプロダクト組織が担うKPIを定義するのですが、これが超難しくて。いわゆるVanity Metrics(=虚栄の指標)に逃げてしまいそうになることもあるのだが、その度に俯瞰的な目線に立ち戻って「真に意味のある指標」を定義しよう、というのは度々チームでも会話しています。
第3部までで印象に残った部分を抜粋してみました。本当はもっとたくさんハイライトした箇所があるのですが、キリがないのでここらへんで。