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「心の雛」 pekomoguさま 著

はじめに

作者のpekomogu様との出会いは、私の「わたなべなつのおにたいじ」にコメントを頂いてから、だったかと思います。

わずか数か月前のことなんですが、なぜか、遠く昔のことのように感じます。

私の作品を丁寧に読み込んでいただき、わからない語句はご自身でお調べになり、また、ご自身で情景を想像していただいたり・・・。


それが、私にはとても嬉しかった。

なぜなら、それこそが、「私が書く理由」の、一つだったから。


そして、コメントのやり取りが始まります。
常にお気遣いいただいて、大変に恐縮致しました。

とてもとても、優しい方なのです。


「心の雛」は、「ファンタジー小説」にカテゴライズされます。
全20話、約4万文字の作品です。

とある病院を舞台に、物語が展開します。
こちらが、その作品です。

読みやすい長さに区切ってあり(このあたりも、優しいでしょ?)ますので、1話あたり、早い方で10分程度、ゆっくりな方でも、30分では読み終わると思います。

通勤の電車待ち、とか、お昼ご飯のおともに、とか、ピッタリだと思いますよ。

こちらは、マガジンです。


本文

滲み出る「癒し」効果

「癒し」は、作中でも大きなテーマの一つとなっております。

「治す」ではなく。

「癒す」。

同じ意味のようで、それは、違うものです。


今ではあまり表に出してませんが、私の本業は「カウンセラー」です。
心理士を始め、たくさんの資格を保有しております。

と、言っても、皆さんが想像するようなカウンセラーではなく、集団心理を利用して部署全体のモチベーションを上げたり、社内のハラスメント体質を一変させたり・・・。

そのようなことを仕事にしております(今は受注中止中)。

まあ、「カウンセラー」のクセに、一番大切な「傾聴」が、大嫌いなので、仕方なくそうしたことをしているのですw

どうしても、口を出さずにはいられない性分でして・・・。

致命的欠陥を、「他のことに生かせないか」と思って考え付いたのが、これです。


話が逸れました。


pekomogu様の文章からは、「癒しの波動」が滲み出ています。
ダダ洩れ、と言ってもいいかも知れない。

とにかく、やさしい。
やさしさに、満ち溢れています。
ふんわり、ほっこりする。

昨今、AI技術の発展、台頭で「文章」に関する仕事が激減するのでは、などと言われておりますが、「心の雛」のような作品は、AIには絶対書けないと思います。

もう、「やさしさに包まれたなら」の50~100倍は、やさしさありますね。
※ あくまで、個人の感想となります。


結構エグいところもある

すごいな、と思ったのが、ここの部分の「緩急」です。

とにかく、ずっとやさしい雰囲気で来てるので、読んでるこちらも、半ば安心してるんですよね。油断してる、と言ってもいい。

ところが! ですよ!

読んでて、「マジか・・・」って、声出ちゃいました。
電車で隣に座ったお姉さんに、「あ?」みたいな感じで睨まれましたね。

現実世界は、あんまり優しくない。



この展開は、お見事でした。

これで、油断ができなくなったわけです。
「この先、どうなるんだ・・・」

と、ドキドキせざるを得ない。


でも、やっぱり「優しい」

終盤に差し掛かると、やさしさが戻ってきます。

でも、最初の頃の「やさしさ」とは、すこし質が変わったような感じがしました。

「やさしい」が、「優しい」に変わった感じがします。

ひらがなが漢字になっただけかーーーいっ!

って、言われると、まあ、その通りなんですが・・・。

私には、序盤は「やさしい」で、終盤は「優しい」がピッタリ当てはまると思うのです。


pekomogu様も、私も、「現実」を書いている訳ではありません。
頭の中、心の中の「虚構」を、「言葉(あるいは、文字)」を用いてキャンバスに再現していく。

いわば、「画家」と同じです。
絵具と、言葉、使う道具が違うだけで。

ニュース原稿などを書く「ライター」とは違うのです。
「画家」が「写真家」とは違うように。


それまでの「やさしさ」は、全体の雰囲気、漠然とした空気、そんなように思うのです。
対象が、「全地球的なもの」のような。

でも、後半の「優しさ」は、特定の対象、人物にフォーカスした「優しさ」だと感じたのです。

漢字の中に、「人」が入ってますよね?
だから、「優しさ」がもっとも適している、と思いました。

言い方を変えれば、「やさしさ」が指向性を持った。
室内灯の明るさと、懐中電灯の明るさの違い、と言えば、わかりやすいでしょうか??

ちょっと、理屈っぽいかも知れませんが、私は、そう感じました。


おわりに

読み終わった時に、「風」を感じました。
心地よく、皮膚を撫でていく、春風のような。

そんな、爽やかな気持ちにさせていただける作品です。


今の御時勢、私たちを取り巻くニュースは、決して優しいものばかりではない。

それは、身近にも、たくさん起こっていることと思います。
この世は、理不尽と矛盾に、満ち溢れているのです。

そんな世の中に疲れたら、ぜひ、「心の雛」を読んでみて下さい。
あなたに、極上の「癒し」をもたらしてくれること、間違いないと思います。


私の感想の例に漏れず、「中身」には極力触れず、私が感じたことを文章にさせていただきました。

ぜひ、皆さま自身の五感で、体験してみて下さい。


ここまでお付き合い下さいまして、ありがとうございました。

また、最後になりましたが、pekomogu様、執筆お疲れさまでした!
素敵な作品を、ありがとうございます。


※ pekomogu様の、他作品です!


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