三つ子の魂百までも(番外編)18 3 スター⭐️ボーン 2023年6月16日 16:52 18「箪笥の中身は見ないでください。」と、恥ずかしげに呟く晃子の声だ。……見ないで!と言われると見たくなるのが人情である。でも、箪笥の引き出しを開けると、悪霊が居るかも知れない。ここは、引き出しを開けずに動かす事を優先しよう……と、決意する公一であった。この箪笥は高価なものらしく、結構な重さがある。ゆっくりと、公一は箪笥を動かしているが、誰も手伝ってはくれない。裕美は、見つめているだけだ。……悪霊様、私にだけは乗り移らないでください。命令したのは、あの人です……と、云う想いを秘め公一は箪笥を動かした。いつの間にかリビングの灯りが灯されている。和室の蛍光灯も点いて明るい。そして、無事に箪笥は移動された。「公ちゃん、箪笥の後の壁を調べて!」……また、僕に命令するの!箪笥の後ろの壁って何!この場所に悪霊が居たんでしょ!……と、裕美に言ってやりたい気持ちを、グッと抑える公一であった。「此処を見るんですか?この壁ですか?暗いのですが?」「懐中電灯ありますか?」と裕美は晃子に聞いた。晃子から懐中電灯🔦を受け取り、公一は壁を観察しているが、本心はいつでも辞めたいと思っている。「その壁に穴が開いていないかよく調べて!」と、裕美の言葉が明るく感じる。……壁に穴って何?この穴から悪霊が出てくるの?そんな馬鹿な!…と、思いつつ公一は壁の穴を探した。だが、裕美の言葉通り、壁に穴が有る。……♪なんでだろう?なんでだろう?……以前芸人がこの様な歌を歌っていた事を思い出しながら、公一は、裕美に伝えてた。「裕美さんの云う通りに、穴が開いています。なんでこんな所に穴が有るのでしょ?ネズミが開けたのでしょうか?」「馬鹿ね。今時ネズミが家にいる事無いですよ。」と、裕美さんが公一をたしなめた。そして、大島晃子に向かって、裕美は厳かに告げた。https://note.com/yagami12345/n/ndef316e77b35 ダウンロード copy #小説 #創作大賞2023 #独り言 #連載 #番外編 #売れないKindle作家 #続編 #悪霊 #どうでも良い話 #ミステリー部門 3 この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか? サポート