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今月末で上映終了、映画「THE FIRST SLUM DUNK」

今月末で上映終了ということで、見逃していた映画「THE FIRST SLUM DUNK」を鑑賞。というか『まだやっていたんだ』という感じ。自分は週刊ジャンプを読んでいなかったので「SLUM DUNK」の読者ではない。にもかかわらず、世界中のありとあらゆる人々が絶賛していた映画だったので、Netflix ではなく劇場で観ておきたかった。公開から8ヶ月以上経っているのに、見納めなのか、映画館はかなりの席が埋まっていた。
 多くの人が観ただろうから、あらすじは簡単に。兄・ソータはバスケの天才であったが不慮の死を遂げる。兄の遺志を継いだ弟・宮城リョウタは、時にはグレながらもバスケットボールに打ち込む。舞台はインターハイ。神奈川県代表の湘北高校(モデルは東京都立武蔵野北高校)は、インターハイ3連覇中の秋田県代表・山王工業(モデルは能代工業)に挑む。問題児揃いの湘北高校には、個性的なメンバーが顔を揃える。高校から始めたくせに、目立ちたがり屋の桜木花道(パワーフォワード)。身体の小さいハンデをバネに変える、口下手の宮城リョウタ(ポイントガード)。身体から水分がなくなるくらい汗をかいても倒れない流川楓(スモールフォワード)。どんなに遠くても3ポイントシュートを諦めない三井寿(シューティングガード)。悪態をつきながらも、仲間を信用する赤木剛憲(キャプテン・センター)。
 「THE FIRST SLUM DUNK」は、男の子はかくあるべきというユートピアかつノスタルジアを魅せてくれる。だから「SLUM DUNK」をBLっぽく観る派もいる。世の中は概ね女性が優秀で、性の差が境界線を失ないつつある。だからドラマの主役は大半が女性。しかしここでは、喧嘩にバイク、時には尾崎豊みたいにグレて無茶をする男子たち。頭の中には強敵を倒すことしかない。女の子にモテようとか、そういうチャラチャラしたところは視界の外だ。けれど苦労をかけた母親のことは、しっかり気にかけている。「SLUM DUNK」は単純でいい。「巨人の星」のように悲壮でもない。何も考えずに、一つのことに打ち込むことは貴重な体験だ。それがチームプレイのスポーツならば、得られる喜びはメンバーの人数倍以上になる。運動部経験者なら誰もが感じる高揚感だ。そんな湘北高校の一体感と達成感を、われわれは青春の記憶と共に身体に漲らせることができる。
https://slamdunk-movie.jp


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