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自分を大切にしていなかった恋愛のお話3 違和感
男女の関係になってから、ほぼ毎日彼の家に行っていた。
普通の恋人のような生活にわたしは彼女になった気でいた。
だけど彼から付き合おうという言葉はなかった。
わたしが付き合ってるんだよね?と言うと『わざわざそんな言葉必要ある?』と返され、恥ずかしいだけなんだと思っていた。
ある日、彼の用事で会えない日になにか変な感じがした。
女の勘というのか、なにか分からないがモヤモヤしていた。
気のせいかなとも思ったが、彼の寝ている間に携帯を見てしまった。
知らない間に彼女ができていた。
その彼女とのやりとりを見て大体の流れは把握できた。
彼が何度か告白し振られ、諦めた頃に彼女の方からやっぱり付き合いたいということだったようだ。
その彼女を諦めた頃にわたしと男女の関係になり、わたしと付き合おうと思っていたのかもしれない。
携帯を見てしまった罪悪感と、彼と一緒にいれなくなるかもしれないという不安から彼を問い詰める事はできなかった。
なによりわたしは正式な彼女ではなかったから。
何も言える事はなかったんだ。
そんなモヤモヤした日々を過ごす中で、ある一つのことに気が付いた。
『彼女とはいつ会っているんだろう?』
彼の仕事の勤務時間などはしっかり把握していたし、夜は毎日わたしといる。
わたしはまた携帯を見た。
彼女は忙しい職種の方のようで仕事以外にも遊びに趣味に毎日をエンジョイしているようなメールを1日の終わりに1通だけ彼に送っていた。
その中には彼女が着物を着た写真も添付されていた。
わたしはイケる気がした。
顔で判断するなんて失礼なのはわかってる。彼も彼女の顔だけでなく性格を好きになったのかもしれない。だけど負けたくなかった。
1番近くにいるのはわたしで、彼と多くのことを共有してるのは自分だという自信があった。
それからも何度か携帯を覗き見ていたと思う。
いつものように隣で寝ている彼を気にしながらメールを読んでいた。
『合鍵ありがとう♡今度ご飯作りに行くね♡』
涙が溢れ出てきた。
わたしは合鍵をもらっていない。
毎日彼の家に来てご飯を作っているのはわたしなのに。
涙が止まらなかった。
その日から彼との喧嘩が増えた。
喧嘩というよりお酒を飲んで絡むようになった。
わたしはそれまでお酒で人に絡んだこともないし、記憶を無くしたこともない。
普段我慢していることが酔った時に止まらなくなる。
そんな喧嘩が続いていた時
『彼女いるの知ってる』
と彼に伝えた。
彼は少しビックリしながらも『そうなんだ』と笑った。
この時わたしは判断を間違えたのだと思う。
離れるべきだった。
それからというもの何も隠そうとしない彼の彼女への愚痴を聞く日々が始まった。
『生姜焼き作ってくれたんだけど肉が固かった』
『デートに行ったけど泊まらずに帰ってしまった』
など彼女に嫌われたくないのか直接言えないことをわたしに愚痴るようになった。
そんな話聞きたいわけがない。
わたしのココロはどんどん傷付いていき離れる覚悟を決めた。
お酒を飲まずシラフの状態で彼に
『もう会うのやめる』と伝えた。
すると彼から思ってもいなかった言葉が…
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