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「車いすノミクス」とHALについて R3.6予算質問通告文④

(1)「車いすノミクス」の提唱と福祉機器産業への参入促進について
 次に、「車いすノミクス」私の造語ですが、その提唱と、車いすをはじめとする福祉機器産業への参入促進、そして運動支援ロボット「HAL」の普及促進について伺います。
 先日私の叔父の矢吹文敏が亡くなりました。人の半分以下の足で一生車いす生活であったにもかかわらず、私の父よりも早く車の免許を取って手だけで自家用車を乗り回し、海外旅行が珍しかった頃に車いすでアメリカのディズニーランドに旅行し、進んだ海外の障がい者対応社会に感化されて、京都に移住して障がい者の自立生活運動に一生を捧げた叔父でした。本も数冊出しており死ぬまでジョークを飛ばすユーモアを持った本当に尊敬できる叔父でした。障がい者はかわいそうじゃない、自立して生活するのに困った時ちょっと手を貸してくれればいい、というのが口癖で、一度「カールルイスに比べたらお前は障がい者だよ」と言われました。その言葉で健常者と障がい者などという明確な線引きはなく、グラデーションなんだと思い知らされました。
 その叔父が生前私に提言してくれたのが、「車いすF1」でした。車いすというものは実に多種多様です。そして非常にカスタマイズの幅が広く、付属品も多い。そして手動のものだけじゃなく叔父も晩年使っていた電動車いす。これが熱い。その電動車いすでのレースを開催してはどうか、というのが叔父のアイデアでした。もちろん速さも重要ですが、まちや家の中を走行する際の機動性や障害物を乗り越える機能などを総合的に競うレースが「車いすF1」です。運転手の技術と各会社の技術力を戦わせるという意味でまさに車いすのF1といえるでしょう。興業としても十分面白そうで、多種多様で付属品の多い車いすの見本市も同時開催すれば、非常に有力な観光コンテンツともなり得ます。
 この考えを私なりに進めて提言したいのが「車いすノミクス」です。まさに車いすによる地域経済活性化です。
 車いすは障がい者ばかりのものではありません。年齢があがれば歩行が不安になるのが当然です。いつ移動手段として電動車いすにお世話になるかわからないわけで、この高齢化社会の中、車いすというものを交通手段の一つとして捉えるべきだと考えます。実際現在シニアカーが浸透しつつあり、とすると多種多様で付属品の多い車いすは大きな産業たり得ますし、昔は欧米に叶わなかった日本の車いす技術は確実にあがってきてもいます。
 障がい者や高齢者はかわいそうなどという感覚ではなく、そこに便利さとかっこよさを追求し、大きな利益を生む産業と捉える、いわば「福祉ノミクス」の一環としての「車いすノミクス」を主張したいわけです。
 車いす生産県を目指すと同時に、先ほどの「車いすF1」を象徴として開催すれば、面白いのではないでしょうか。それは単なるイベントではなく、車いすの人がたくさん訪れれば道から段差をなくしたり、宿泊施設が車いす対応になったり、バスなどの二次交通の車いす対応がより進んだり、とまちそのものが変化していきます。これもまた車いすノミクスといえるでしょう。そしてそれは来県者だけではなく、そこに住んでいる人が、将来車いすになっても安心して暮らせる持続可能な社会に他なりません。
 「車いすノミクス」を提唱させていただきましたが、車いすをはじめとする福祉機器産業の市場は、高齢化社会の進展により、今後大きく成長することが期待されます。県内企業による福祉機器産業への参入をどう促進していくのか、産業労働部長に伺います。

(2)HAL(運動支援ロボット)の県内普及について
 足が弱くなった時のための移動手段、という意味で注目しているのがHALです。これは以前の質問でも提言したものです。体の外部に装着し、脳が発する微弱な電気信号を察知して体に変わって動く、運動支援ロボットです。足や腰の支援ロボットが実用化していますが、現在、足のロボットに関しては医療用器具として歩けない人の治療に使用されています。
 しかし、私はこれを一目見た瞬間、労働革命を起こすものだと思いました。高齢化が進行する中で、誰もがHALを使えるようになれば、歩行に不安なく一生を過ごせます。いずれは腕や指の支援ロボットまでできるそうですから、力が落ちても若い頃と同じように動けるようになるわけです。実際、HALを発明したサイバーダイン社にはアイアンマンの像が飾られていて、そんな映画のような未来を目指していることがわかります。
 そこまでは先の話としても、こと足用ロボットに関しては移動手段として社会に浸透する日は近いでしょう。とすると部屋の中ではHALで歩く、建物から出る時などは電動車いすで移動、そのとき同時にHALの充電が始まり、そして長距離を移動する時は、電動車いすごと乗り込める電動自動車。車いすに乗ったまま自動車に装着、運転。などという未来が来ることでしょう。
 これは誰しも将来的に使う可能性のあるものです。そういった便利さ、かっこよさがあることで、安心して老いを迎えられます。持続可能な社会作りと同時に、言うまでもなくそこには大きなビジネスチャンスが存在します。
 そういった夢をはらんだHAL。山形県としても積極的に導入して将来の可能性に投資すべきと考えます。実はある人から、除雪のサポーターとして腰用HALの貸し出し事業を行ったらとも言われました。雪国の山形ならではの導入の仕方だと思います。
 未来への投資やビジネスチャンスという側面はもちろんあるものの、純粋に歩けない人や重いものを持つ介護現場にとっては非常に有効なロボットです。ぜひHALのような運動支援ロボットを広く県内に普及すべきと思いますが、健康福祉部長の考えを伺います。

※答弁省略、実際の口頭での質問とは異なります

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