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字幕の普及

Column~№15
 私がアニメ好きなのは以前このコラムでお話ししたが、今や漫画を含めた日本のアニメは重要な産業になっている。その結果アニメを通じて日本に興味を持つ人が世界で増えている。アニメを通じて日本文化を理解し、好感を持つ人々が増えることはソフト戦略として大成功を収めていると言えるだろう。
 実際にアニメを観ているとエンディングで「海外事業」という文字を目にし、企業の海外に向けた積極的な事業展開の努力を窺い知ることができる。そんな作品に出逢うと海外でも人気アニメになることを願わずにはいられない。
 アニメがもたらした成果は自分なりに見聞きしたつもりでいたが、先般「字幕」の成果を耳にした。話によれば欧米圏では字幕の文化がなく、このアニメによって普及、促進したという。もちろん全く字幕の文化がなかったわけではない。
 具体的にはアニメを原語で観たいというニーズに応え、アニメに字幕が付されるようになったという。これを実現したのは言語や字幕のコンテンツ技術の発達であり、ファンとしては制作された段階でどんな声優が担当したのかを知りたいようだ。
 そしてアニメによる字幕の普及が他の邦画作品の海外進出の手助けとなっているとのことだった。私自身この字幕アニメを観たことがないので真偽は不明だが、非常に興味深い話だと思いながら拝聴した。
 実は私も異世界ものと言われるアニメの原作を書いたことがある。もちろんパソコンの肥やしになっているだけで世に出せる作品ではない。端的に言えば「好きなので書いてみた」というレベルの話だ。
 そこで感じたのはセンスという問題もあるが、年を重ねるとなかなかファンタジーというのか、幻想の世界を描くのは難しい。そこには年齢と共に夢を失っている自分と現実社会に染まりすぎた自分がいるように思える。やはり夢のあるアニメ作品は若い方々の領分なのだろう。
 ただ「好きこそ物の上手なれ」という言葉があるように、諦めずに頑張りたいとは思っている。

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