北海道の気象レーダー(3)、昆布森
(2)からのつづきです。
気象庁のレーダーサイトを探して、毛無山の次は道東の「昆布森気象レーダー観測所」にやってきました。釧路町内の国道44号線から道道1128号線を昆布森(こんぶもり)方面に入って約2kmほど進むと、右手に気象レーダーが見えてきます。道路脇にあってアクセスは容易です。
▲ 昆布森気象レーダーの位置(地理院地図に加筆)
▲ 道道わきにある 昆布森気象レーダーサイト
▲ レーダー局舎の表示
建物には「釧路地方気象台 昆布森気象レーダー観測所」とあります。確かにここ! しかし、地理院地図には記載がありません。他のレーダーサイトには(電波塔)の地図記号があるのですが…。
▲ 地図記号「電波塔」(国土地理院)
▲ 昆布森気象レーダー
ここは、ほぼ平地のようなロケーションです。気象庁webサイトの情報では、
・アンテナの海抜高度:121.5 m
・地上からの高さ:24.0 m
となっています。つまり、この場所の標高は97.5メートルということ。
昆布森気象レーダーからわずか8kmほど北に、航空局の釧路航空路監視レーダーがありますが、そちらの標高もわずか135メートル程度です。道東の釧路周辺には、レーダーを設置するのに適当な高い山がないのです。見方を変えれば、平地にレーダーを設置しても電波が遮蔽されずに必要なカバレージを確保しやすいとも言えます。
そうは言っても地球は丸いので、平地に置くと雨雲にしろ航空機にしろ、遠方ほど低高度エリアが写らなくなるので、やはり少しでも標高の高い敷地を選定するのが普通です。
▲ 昆布森気象レーダー
次回は、横津岳気象レーダー観測所を紹介する予定です。
※ 写真はいずれも、2018年8月17日、やぶ悟空撮影
・北海道の気象レーダー(1)
・北海道の気象レーダー(2)、毛無山
・北海道の気象レーダー(4)、横津岳
・北海道の気象レーダー(5)、新千歳
・北海道の気象レーダー(6)、北広島
・北海道の気象レーダー(7)、石狩
・北海道の気象レーダー(8)、函岳
・北海道の気象レーダー(9)、乙部岳
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