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読書 「ピュリツァー賞受賞写真 全記録 写真が語る現代史」ナショナルジオグラフィック 報道写真史である上に支えた技術史

1 この本について
フォトジャーナリズム70年の歴史、受賞写真を全年にわたり収録した書籍は他になく、資料としてきわめて有用であると、宣伝されています。
2011年版なので、最近10年の受賞作は含まれませんが、これだけ見れば、報道写真が、世界中の人々に見られ、時に社会を変える力をもっていることが十分理解できます。

ピュリツァー賞:1917年に米国の「新聞王」ジョゼフ・ピュリツァーが創設。42年に写真部門が設立され、米国内の新聞に掲載された世界中の優れた報道写真家の作品に授与してきた。

2 本書との出会い
ネットで誰かが、この本が報道写真史である上に、支えた技術史であるとコメントされていたので、買って読みました。

3 報道写真史である上に支えた技術史
本書では、受賞作品に対して、所属報道機関と撮影者が公開されています。加えて、撮影に使ったカメラ、レンズとフィルムも公開されていて、年代順に並べると、以下のように技術史になります。

フィルムカメラ → デジタルカメラ

フィルムカメラは①→②→③
 ①大判4×4 コダック スピードグラフィックス
 ②中盤6×6 ローライ、ハッセル
 ③35㎟ ライカ、ニコン → ニコン、キヤノン 
     フジ、ペンタックスもあり

デジタルカメラは、コダック(ニコン) → キヤノン

フィルムは、   コダック → フジ、コダック

世界の記録は、撮影する人、伝える人に加えて、記録する道具を作ってきた人で実現されてきました。写真家としてノミネートされた三人の日本人と、沢山の日本のカメラ、フィルムメーカを心からレスペクトしています。

写真は自宅に残る古いカメラ、義父、母、どちらも故人の物です。これらのカメラの後で、日本のカメラとフィルムが世界を席巻しました。

写真1 我が家のオールドカメラ


写真2 本書の表紙(著者撮影)

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