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心の家は、鍵が毎回変わる家

一人で過ごす時間がないと厳しくない?

友人がそう言った。これには完全に同意だったので、僕はオートで「わかる〜。」と答えた。

そこまでに大切な一人の時間。僕にとってそれは「心の家に一人で帰る」ことだ。そして現実世界と同様に、そこには帰り方と入り方がある。

まず、音楽を聴くことが心の家までたどり着くための移動手段。アップビートな曲の時は車で飛ばして、軽やかな曲は自転車で、静かな曲は歩いて帰る。そんな気分だ。

次に、本を読んだり、書いたり、勉強したり、運動したり、ボーッとしたりすることが家の鍵だ。そうして家に入り、一定時間過ごすことで自分の心のリズムを取り戻す。

ただちょっと厄介なのが、心の家の鍵が毎回変わることだ。例えば、なんとなく今日はさくらももこのエッセイかな?と手にとってみても、実はバガボンドだった、ということがある。トライ&エラーは日常茶飯事で、下手すると家に入れないまま終わることがある。鍵を持ってませんでした、なんてこともある。そんな時は最悪だ。せっかくの一人の時間なのにうまく過ごせなくてイライラする。ホッとしたいのに逆効果。

つまり、正しい鍵を見つけないと理想の快適さが遠のいてしまうところがある。自分の心身をあるべきところに戻すための時間だからか、そうは問屋が卸さないのだ。

でもそういう試行錯誤も含めて一人の時間が好きなのかもしれない。単にゆっくりするだけではなく、自分の真ん中と対話する感覚。そうすることで自分に聡くなり、また生き生きと外の世界と向き合える。それが僕にとっての一人の時間だ。

#ブログ #日記 #エッセイ #コラム #一人の時間

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