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仕事における、母ちゃん理論

自分にとっての「分かる」というレベルは、相手にとって「分かりやすい」ではない。

今週、社内でプレゼンが多くあり、資料を作ったり、見たりしていて改めてそう思った。要は相手目線に立って分かりやすい資料を作ろうということなのだけれど、単に相手が知りたそうな情報を並べれば分かりやすい資料になるかというとそうではないのだ。

特に日本人のスライドは文字が多くなりがちで、情報としては欠けていないけれども、、、、というものが多い。

大事なのは、だらだらと長く書くのではなく、要点を簡潔にまとめること。そして、要点をつかませた上で、追加情報を渡してあげることだ。

そのための方法として、僕がよく使っているのが「母ちゃん理論」だ。

これは自分のお母さんにプレゼンしても理解できるようなところまで伝えたいことや表現を研ぎ澄ませられたら、それはいいプレゼンである、という理論。

案外簡単そうに見えて、難しい。だって母親は自分のやっている仕事に関して素人である可能性が高いからだ。もし同じ職業なら父ちゃん理論にしてもいいし、姉ちゃん理論でもなんでもいい。自分の近しい人が仕事というスイッチ無くして、ちゃんと最後まで理解して興味を持ってくれるような内容にできるかということだ。

長く集中は持たない。言葉はだんだんキャッチコピーのように一字一句気にかけて短くしていく必要がある。ビジュアルもパッと見て読解に難が出ないようなデザインだったり、表だったりにしないといけない。そして何よりワクワクを続けさせるような興味の持たせ方をしないといけない。かっこいいだけではダメだ。

その過程を経ることで、「分かる」プレゼンは劇的に「分かりやすい」プレゼンになり、同時に「面白い」プレゼンなる。

でもなぜ「プレゼン相手理論」ではダメなのか。その人を描いて作った方がいいのではないか、と思うかもしれない。僕は思うに、いいプレゼンは一人歩きをしだす。Slidedeckでも、Slideshareでもそうだし、非公開のものでもそうだ。

そうして、広まっていったときに全然違う部署の人、業界の人が見るかもしれない。それでも分かって面白いプレゼンだったら、最高の価値がある。だからこそ母ちゃん理論なのだ。

最後に。実はプレゼンだけではなく、アイデアにまつわる全てで使える話である。む?ちょっとこれ分かるかな?行き詰まったな?と立ち止まってしまったとき、母ちゃん理論を適用してみると、意外と光が差すかもしれない。けっこうオススメです。

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