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酒飲みません、勝つまでは

現代に禁酒法が再現され、明日から大型連休が始まる。
路上で酒を飲む若者が晒し者になってメディアを賑わせている。

掲げられるスローガンは、新しい生活習慣、withコロナ、微速前進、親しき中にもマスクあり。
…withコロナは嫌だな。早くwithoutしていきたい。

広告として放送されるスローガンの数々は、さながら1937年から推進された、国民精神総動員運動みたいだ。

「贅沢は敵だ」「欲しがりません、勝つまでは」「足らぬ足らぬは工夫が足らぬ」「ススメ一億、火の玉だ」

外食をする同僚が「アタシ、非国民やねん」と自嘲する。
「日本人なら贅沢は出来ぬはずだ!」
と副音声。

おうち時間と称した日の丸弁当の奨励が、消費によって拡大する資本主義社会と、私たちの心の耐力を目減りさせている。

医療者として、感染者の拡大よどうか収まってくれと感じる一方、こういった精神的コントロールによる行動統制には背筋が涼しくなるのだ。

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さて、田植え歌から始まって、皆んなの心を一つにするのは音楽と相場が決まっている。

音楽の起源は諸説ある。
異性を惹きつける、呪詛から生まれた、と様々ある中で、複数のカール、エンゲルス、ワラシェークらが唱えてきた労働を起源とする説がある。

軍歌もちろん、戦時歌謡と大人も子供も皆んなの心を一つにし、奮い立たせ、そして欲望を抑圧するものだっだろう。

この春も、恋人との逢瀬も、家族の再会も、花を見ることも罪悪感の上にしか許されない、重苦しい空気があった。

目に触れるメディアも、かけられる言葉も、今は我慢の時と繰り返す中で、音楽が抵抗してくれるのは私には救いだ。

アーティストという立場を笠に着て、存分に多弁であって欲しい。
流石に今の時代に軍歌が流行る心配はしてないけどね。


要するに、おすすめの曲紹介です。

感染対策は大事なのは勿論だけど、誰かが我慢してるから、誰かが苦しんでるからみんなが苦しまなきゃ行けない訳ではない。
それなりの幸せと娯楽を要求する我儘さを取り戻してもいいんじゃないかって話。

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