戯言㊱『貧しいバカボン大学生』
昔の話
私立の小学校に行っていたこともあり
まわりはお金持ちの子たちが多かった
ある日
夏休みが明けて
学校のスポーツクラブに行くと
コーチで来ていた大学生に
「夏休みはどこか行ったの?」
と聞かれた
「九十九里浜!」
と元気に答えたら
「そんなとこしか行ってねえのかよ!!」
と笑いながら馬鹿にされた
父と母と兄と弟
家族みんなでおいしいお魚をたくさん食べて
海でめいっぱい遊んで楽しかったはずの九十九里の思い出は
それ以来「恥ずかしいもの」になってしまった
この前、ふと思い出して父とその家族旅行の話をした
初めてなめろうというものを食べておいしかったこと
波にのまれたときにぐるぐると回ってしまったこと
海がとってもしょっぱかったこと
やっぱりどう考えても楽しい旅行だったはずなのに…
ボクの大切な思い出をいい加減返しておくれよ
心の貧しいバカなボンボン大学生さん…
【あとがきのようななにか】
ひろゆきさんが「”お金教”は一部の金持ちしか幸せになれない」とXにポストしたことが話題になっていて、ついつい思い出してしまいました。
本当に悔しかったなぁ…。
「お金」でしか価値を測れない人がいまも増えている気がします。
お金持ちになれなかった負け惜しみもあるかもしれないけど言わせてください!
その大学生は”心の貧しい人”であったと!!
その後もボクはそのことを引きずりながら、お金に対して肯定的な気持ちを持てずに今まで生きてきました。
少年の心に大きな傷を残した本当に残酷な一言だったなと今では思います。
でも、「本当に大切なものはなにか」、ボクがよく考えるようになったのは、そのバカボン大学生のおかげなのかもしれません。
さすが、バカボン*‼
これでいいのだ!
やっぱり赤塚先生は天才だ!!
あなかしこ
あなかしこ…
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