24/6/9 侵害ニキ

今日、大学時代のゼミの友人と会った。心から話をできる仲で、社会人になってからも2人で飲みに行ったりしている。特に今日はかなりの神回で、盛り上がった話が「侵害ニキ」だ。

友人から相談を受けた「侵害ニキ(本日命名)」の特徴は、自分の権利・役割の範囲を超えて、他人に自分の価値観や判断、行動を押し付けようとすることである。

友人は銀行員であり、支店に配属されてからは同期が1人しかいないという。
その同期は、友人がそれまで大きなリクルートバッグを持っていたが、電車で人にぶつからないことを配慮して持っていった白い小さなバッグについて、「それは流石に調子乗りすぎに見えるかも」と言ったり(私も見てみたが至ってシンプルな無地の鞄だった)、営業部で頑張ろうとしている友人に対して「俺は営業が向いているけどあなたは事務の方が向いていると思う」と言ったり、とにかく自分の価値観、判断が正しいと思って友人に押し付けてくるという。
ひどい時は、2人で外回り?に行き、それが早く終わったところ、「このままサボって帰ろう」と誘ってきて、友人は違和感があったので「私は戻る」と伝えると、「それでは帰る時間がずれて周りにバレてしまうからやめて」と、食い下がってくるらしい。ぐだぐだと。

こう言う人は、一定数いる。おそらく悪気なく、人に押し付けてしまう。私も、思い返せば無意識に人を巻き込もうとして、押し付けをしてしまったことがあった気がする。

自分の価値観を押し付け、他人の領域を侵害する人に、人はついてこない。結局、友人の同期は、侵害をしてしまったために、押しに弱い私の友人のことさえも仲間にすることに失敗している。

侵害ニキは、人生で何度も出会うだろう。
そこで、2人で対策を考えた。

まずは、自分ルールを作ること。
私は人に流されやすく、むしろ人の波に乗ることで新しい発見、面白いことができると考えている。ただ、このようなタイプは侵害ニキと会った時、咄嗟にベストな判断ができず、後悔することが多々あるのではないかと思う。そこで、自分ルールを作っておくことで、咄嗟の攻撃に対応することができる。私の知り合いでそれが上手な人だと、お酒が大好きだったが、あるきっかけがあり、どんな人に誘われてもお酒は断る、というのを徹底していた。だんだんと周りもお酒を強要しなくなっていった。どうしても侵害してきそうな人とは、距離をとっていた。

対策2つ目は、自分ルールを作る過程で、自分の不満、なんか嫌だ、という素直な気持ちを、アウトプットして深掘りすることである。不満は、自分の価値観をわかりやすく感じることができるサインである。なんか嫌、というときに、人に話してまずは現象を冷静に見つめ、自分の価値観をさぐり、自分ルールを作っていくことが大切だと思う。

人には人の価値観、人には人のやり方がある。特に価値観の部分は、頼まれてもいないのに他人が押し付けるべきではない。

自分自分もこのシンプルな原理原則を忘れずに、人に不本意な巻き込まれ方をされないように防衛するとともに、人を巻き込みたい時に相手の領域を侵害していないか、考えるようにしたいと思う。

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