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突然の夕立 僕には傘がなかった 下駄箱の前から 気になるあの子と空を見上げる 傘があれば …
あなたに降り続ける雨に 僕も濡れたいけれど あなたはそれを許さない 傘があると微笑んでも …
失って哀しい。 だからこそ得たものもある。 綺麗なものも醜いものも すべて。 それがあな…
鎖になるんじゃないかって 不安にかられながら想いを伝える 1分の1の想いが ちゃんと伝わるか…
砂漠に落ちる一滴の雫では 到底オアシスになんてできない すぐに消えてしまうヒトシズクに 本…
【朝】 君の手を握り返せないまま夢が醒めた 目が覚めると 涙が頬を濡らしていた 泣いてたこ…
広がっていく心の穴が痛いから 寒いところへ行こうと思った どうせ行くのなら遠くがいいと ネットで予約して月列車の切符を買った 出発の前から駅弁屋さんで迷いに迷って ヤケ食いのために2つ買うことを決めたけど 発射ベルの音に驚いて同じものを買ってしまった 発射ベルのロスタイム 駆け上がって飛び乗ったら 注意アナウンスが流れてきて思わず赤面をした 仕方ないじゃない 心の中で叫んで 表情を隠して指定席に向かう 正面に座っていた人は とても不機嫌そうに私を見ていて 目があっ
一人待つ駅のホーム 近づいてくるのは月列車 1両ごとに違う絵柄が減速しながら過ぎていく最…
携帯電話のアドレスと しばらくずっと睨めっこして ため息混じりに ダイアルをスタンバイする …
寂しがり屋のイタズラ猫はいつも身勝手 今日はさっきも叱られたのに空気読めずに大暴れ さすが…
アウトレットコーナーで 埃のついた画用紙を買った 新品は使いたくなかった 買ってきたもの…
フェンス過ごしの壁 これが自分の心の壁かも そんな風に呟いてキミは笑った。 それを否定する…
丘の上に住む少年は 許されぬ恋の代償に片目を失った それでも少年は 今宵も足元に揺らめく月…
夏の連休を返上してやっと取れた連休 秋の名月を見上げながら 私は一人ベランダに出ていた いつかは使うだろうと ベランダにほったらかしていた机を掃除して 赤いテーブルクロスを敷き 温かい紅茶とキャンドルを置いた 少し寒いのを我慢して ぼんやりと丸い月を眺めていた 冷たい空気の下 こうしてゆっくりと夜空を見上げるのは いったい何時以来なのだろう ぼんやりと記憶を呼び起こした私は 浮かんできた過去にクスリと笑みをこぼし 乾杯 そう呟いて紅茶に口をつけた 私にこんな夜の楽し