フェンス

フェンス過ごしの壁
これが自分の心の壁かも
そんな風に呟いてキミは笑った。

それを否定するには
僕自身があまりにも曖昧で
キミを繋ぎとめられなさそうだから
僕はただ少し苦笑いした。

冷たい風に吹かれながら
想いが嘘だったかをキミは訊く。

僕は違うと言いたくて
あれこれ言ってはみたものの
どれも最後まで言い切れなかった。

そんなもんなんや…
そういって黙ったキミの背中は
ひどく寂しそうだった。
好かれていたことも分かっていたのに
答えてあげられないまま
キミと僕は終わりを迎えた。

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