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生徒主体のチーム運営

前回まで、自分自身の振り返りでしたが、
今回からは、ここまでの自分の経験から得られた
考えをテーマごとにまとめたいと思います。

ここまでの取り組み

前監督と迎えた2度目の夏である2016年の選手権大会終了後。
大会後の慰労会の中で、

「選手たちが自分たちでチームを作ることが理想」

という話になり、当時、ボトムアップ理論を取り入れていた
山梨県立都留高校の柏木先生の話をしたことが全ての始まりでした。

その夏休みに、監督、数名の選手とともに都留高校を訪ね、
選手が自分たちで練習を組み立て、振り返っていく姿を学びました。

そこから、まずは練習メニューを組み立てることから始め、
徐々に選手たちにさまざまな権限が移っていきました。

ボトムアップ3代目となった2019年の夏には、
練習メニューだけでなく、メンバー選考、スタメン決め、
選手交代、試合中のサインなど多くのことを生徒たちで
決めるようになりました。

取組の実感

選手主体の取組に関して、私の実感です。
〇トップダウン以上に大変
〇自滅しなくなった
〇生徒のニーズはある

トップダウン以上に大変

予想はしていたことですが、指導者がトップダウンで指導するよりも
労力はかかります。簡単に言うと、自分でやったほうが早くて楽。

生徒の考えを否定すると、生徒主体の意味がない。
でも、良い方向へ向かわせる。
この塩梅がとても重要であると思います。

自滅しなくなった

野球における実感として、
公式戦、特に夏に自滅することがなかった気がします。

試合中の選手起用やサインについて、
「失敗」といえる判断ももちろんあります。
ただ、夏までの擦り合わせにより、それは徐々になくなりました。
また、「!?」という選手だからこその判断が功を奏することも
しばしばでした。

生徒のニーズはある

近隣校で部員減少が見られ、連合チームなども珍しくなくなっているなか、
幸いなことに、本校ではある一定の部員数を維持できています。
その多くは、「生徒主体の取組に興味がある」という理由で
入部を決断してくれています。

監督就任後の変化

私が監督となってからの取組です。

就任当初は、これまでどおりのスタイルを維持してきたのですが、
秋の大会終了後からは、試行錯誤を続けています。

その理由は次の点です。
〇生徒の質の変化
〇ベスト16以上へ
〇コロナの影響

生徒の質の変化

野球部だけでなく、学校全体として生徒が変わってきた印象です。
特に感じることは、
かつては生徒に感じた自走するエネルギーが小さくなってきたこと。
そのため、道しるべを示すだけでなく、
後方から後押ししたり、内部のエネルギーを燃焼させる取組が
必要になっている気がします。

また、そうしたことも影響しているのか、
「主体的な取り組みを強制されいる」
「幹部生徒が指導者の代わりとなっている」
「生徒主体に思考停止の決断をしている」
という生徒主体あるあるの状況もみられるようになっていました。

ベスト16以上へ

自滅しない一方で、
格上チームに対して結果を残せませんでした。

結果がすべてではないとはいえ、
チームとして目指すべきところがある以上、
現状に指導者の力も加えた取り組みが必要ではないかと感じています。

コロナの影響

これが最も大きいのかもしれません。

現在の2年生は、入学後3カ月間、ほとんど部活をできませんでした。
その3か月は普通の3か月ではなく、チームが最も成熟する期間。
そこを経験できなかった下級生たちへの影響が、
ジワジワとボディーブローのように効いています。

加えて、ところどころであった部活動制限。
まもなく3年生になろうとしているのに、
何の制限もない部活動は12カ月分しか経験していないのです。
学んでいること、経験したことが今までの生徒と違う。
その中で、「任せた」というだけでは危険ではないのかと感じました。

今後の方向性

そうした状況変化を受けて、これから何をするか。
かなり試行錯誤していますが…
ポイントは
・ボトムアップでもトップダウンでもないスタイル
・主体的な取り組み➡主体性が身に付くではない
と感じています。

この辺りについては、進捗状況も含めて、
改めてまとめたいと思います。

ここまでの取組について、コメントなど頂けると幸いです。

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