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一週間日記 5/5〜5/11『オクス駅お化け』とか『ハリー・スミスは語る』とか

ゲーム、映画、読書などの記録。

セックス!ドラッグ!日記!

それはそうと、気のいい仲間で集まったときの話題といえば政治、宗教、プロ野球が一般的ですが、私はどうもそういう"普通"が苦手なタチなもんでして、恥ずかしながら話題と言えば"アレ"のことばかり(照)。そう、花を買うと茎の根元についている変な感触のスポンジの話です。

アレって「わー、へんな感触だなぁ」って指で押してるうちになんかボロボロの粉になりますよね!ほーんと、なんなんでしょうかアレは。あまりにも気になったので、「花束 
根元 スポンジ」で検索をしたところ、オアシスという名称であることが判明しました。

おいおいおい、随分シャレた名前じゃねえかぁ〜あぉーーーーん!? とりあえず放課後、両手いっぱいに百合の花束(花言葉は一人一殺)持って屋上来いやぁ!ボケェ!!

というわけで、今週も突入しま〜す(©中原誠)

■遊んだゲーム

『コントロール』

『Alan Wake Remastered』が大変に楽しかったので、開発元であるRemedy Entertainmentのゲームを他にもあーそぼっ!(片手に虫取り網を持ちながら)という気持ちになり、数年前に1時間くらいプレイして放置していた『コントロール』を触ってみたら、これが楽しいのなんの。『Alan Wake』からアクションが格段によくなっているうえに、ストーリーもいい意味でワケワカメ(と言った直後、数時間腹を抱えて笑い転げる)で素晴らしい。

これだけ実力のあるスタジオとなると、もしかして代表作である『Alan Wake』の……2が出るかもしれませんよ!

■観た映画

『オクス駅お化け』

U-NEXTで鑑賞。映画『リング』の高橋洋、『コワすぎ!』の白石晃士が脚本協力した韓国のホラー映画。自殺と不審死が相次ぐオクス駅。同駅で噂される幽霊騒動について、ゴシップ系WEBメディアの記者調査を進めたところ、死の連鎖を招く呪いの存在が明らかになる。呪いの根源を追う記者が辿り着く、オクス駅の隠された過去とは!?

……という感じで、なんか見たことある感じの展開と結末が待っています。なお、ポスター写真にも登場している女は冒頭で姿を見せるのですが、このシーンはとてもいい。ただ、本当に冒頭だけなうえに、後の展開とはほぼ関係ないので、ジャケット詐欺に近いのですが……その心意気、アッパレです!張本勲さんも草葉の陰で笑っていることでしょう。え、ハリさん死んでないの?そいつは……アッパレふたつですな!!

『ブレインダメージ』

購入Blu-rayで鑑賞。『バスケットケース』で知られフランク・ヘネンロッター監督のファンタスティックなホラー映画。

ウツボのような姿をしたモンスター、エルマーの好物は生き物の脳みそ。とくに人間の脳みそが大好物だ。エルマーの口内に生えている管から分泌される液体には強力な幻覚作用があり、一度でもそれ味わった人間は快楽に支配され、エルマーの食事(生きた人間の脳みそ)を用意するための操り人形となってしまう。

『バスケットケース』同様の歪んだバディ物とも言える本作だが、ひたすらに粗暴だったベリアルに比べて、エルマーは見た目そこウツボだが喋り方は知的で声もダンディ。だが、やることはエゲツない。男の股間に忍び込み、ズボンのチャックを開けた女の口内へ飛び込み内側から脳みそを食ったり、便所で用を足してる無抵抗な男の脳天に襲いかかったりする。

そんな感じに大変ファニーなエルマーの活躍ぶりだが、本作の白眉は幻覚作用の描写。とくにラストは、幻覚が現実を侵食するすさまじい展開!

「いくらなんでもそうはならんだろう!」と思いつつも、そうなってしまうところにフィクションの良さがあると、私なんかは思うわけです。

■読んだ本

『ハリー・スミスは語る』

ハリー・スミスのことはまったく知らないのだが、暗黒批評の後藤護氏が絶賛していたので、なんとなく購入して読んでみた。

ハリー・スミスとは1940年代~90年代にかけて活躍した映像作家であり、アニメーターであり、人文学者であり、ボブ・ディラン以前のフォークミュージックの収集家であり(この活動は『Anthology of American Folk Music』という6枚組のLPとして編纂され、現在はSpotifyなどのサブスクでも聴くことができる)、ネイティブアメリカンの儀式を始めとしたあらゆる音の収集家であり、世界各地に伝わるあやとりの収集家であり、イースターエッグの収集家であり、詩人であり、オカルティストであり、錬金術師であり、重度の薬物中毒者であり、実の父親はもしかするとアレイスター・クロウリーであり、性交と言えばもっぱらマスターベーションであり、1991年のグラミー賞でNARS会長功労賞を受賞した人である。

つまり、現代にも通じるさまざまなアングラカルチャーの最重要人物とも言えそうなのだが、この本を読んだところで何かそういった体系的な歴史が学べるわけではない。

この本にはさまざまな年代におけるハリー・スミスのインタビューが収録されているが、その内容は私のような勉強不足の人間にはあまりに難解かつ壮大で理解できないうえに、発言者であるスミスはドラッグによって酩酊しているため、話題があちこちに飛び、そもそもなんの話をしているのかがわからないほどの混沌している。じゃあつまらない本なのかと言ったら、これがべらぼう面白い。たとえ知識がなかったとしても、延々と続くデタラメな喋りを眺めていると、こちらまでトリップしてしまいそうになる。

とくに、スミスの映像作品についてレポートを書くために話を聞かせてもらいたい、と電話してきた真面目な学生を相手に、数時間にわたってカオスなトークを浴びせかける第6章があまりに素晴らしい。R-1グランプリの2024年王者”街裏ぴんく”のホラ漫談を何倍にも濃くしたような、スミスの語りは必見だ。

正直に言ってハリー・スミスのことはいまだによくわからないが、映像作品の多くはYouTubeで観られるようなので、今後も彼の残したものに触れるのが楽しみだ。


■近況

『サタデー・ナイト・ライブ』が観たくて、数年ぶりにHuluに加入した。最後に見たのは2014年くらいだったと思うが、キーナン・トンプソンとセシリー・ストロングがまだメンバーにいてビックリ。調べてみたら、キーナンは歴代メンバーの中でも最長の在籍なんだとか。毎日ちょこちょこ観ていくのが本当に楽しい。

ゲームライターの”するめ(以下)マン”さんが専業ゲームライターをやめたというnoteを読んだ。

すごく尊敬していたライターの方だけに残念ではあったが、以下の部分については、「ほんとそのとおりだなぁ!」と思った。

発売前のゲームを紹介するだけなら声優やVtuberのプレイを見るほうが早いと思われるし、今はもう一億総レビュアーのような時代。誰もが作品を語る時代に、あえて自分がゲームメディアで書かなくてもいいかなと。

僕自身もたまーーーーに、ゲームレビュー記事をメディアで書かせてもらうことがあるが、「自分が書いたところでなぁ……」という気持ちが強くて書いている途中で滅入ってしまうこともしばしば。かと言って、熱量だけで作品を推すような文章は趣味じゃないし(そもそも書けないし)。

おしマイケル。

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