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ほんとはずっと悲しかった。新興宗教三世で大人になってから初めて生活保護以下から最低限の暮らしを知った人

ほんとはずっとうっすらいつも悲しかったと思う。
 うちの家は普通の範囲で両親揃ってて一軒家だし恵まれている方なんだと信じていた。
庭には松の木と五重塔があって、ホームセンターで売ってる洗面器みたいなプラスチックの池があった。
水草と小さな魚が泳いでいたように思う。
玄関には両脇に一つづつ水槽があって金魚やメダカ、小さな海老が泳いでいた。

小学校が同じ子たちは家の中身はよく知らないがもっと横の面積の小さな庭のない家に住んでいた。
同じ校区にはシャワーすら作り付けでない市営住宅の子たちがたくさんいた。
私は普通の範囲で恵まれていて飛び抜けてるものがあるわけでもないが、大きく欠けているものがあるとは露とも思わなかった。
思いたくなかった
気づきたくなかったし、認めたくなかった。
普通ですらない自分や両親に。

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