日本のオルタナティブな名盤 (3) 長谷川白紙「エアにに」2019年
長谷川白紙はいつも期待を超えてくる。新曲が配信されると、今度はどんな曲だろうとテンション爆上がりし、再生アイコンに触れた瞬間に弾け出す色とりどり煌めいた音の結晶にぶちのめされる。この快感が本当に堪らない。
長谷川白紙の音楽の特徴の一つはその情報量の多さだ。例えるなら1970年代のプログレッシブロックバンドが15分以上かけて表現した大作を4分間にぎゅうぎゅうに詰め込んだような。それはBPMを上げただけでなく展開の速さや緻密なビート構成、複雑なヴォイシング、そして多彩なジャンル