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3-3 事業におけるWhatとWhy、Howの話 #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第24回です。施策を多くこなしているとだんだん改善幅が見えなくなったり、局所最適になっていくことがあります。施策立案において、今どのような視点で取り組んでいるのか振り返る意味でもWhatとHow、その根幹にあるWhyを問いかけ続けましょう、という話を書きました。

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本節のまとめ

・Whatとは仮説・課題・問いの設定である。事業の方向性を決める良い問いを立てる事が重要だ。
・事業のあり方を変える大きなWhatほどその探索コストも高い。どこを掘るか(大きなWhat)とどう掘るか(Howや小さなWhat)、両方の視点があることにも注意しよう。
・Howとは仮説・課題に対する具体的な解決策。一つのWhatには複数のHowが存在しうる。Howを突き詰めても、数%〜10%程度の改善にしかならないことも多い。Howを突き詰める時はその改善寄与率にも目を向け、投資対効果を意識しよう。
・不確実性に立ち向かう時重要なのは、課題の設定と深堀りのバランスだ。手持ちのリソースに合わせて、WhatとHowのバランスを上手く選択していこう。
・よいWhat・Howのポートフォリを生み出すには、Why、つまり事業のミッションやビジョンに沿っているかを大切にしよう。一定の方向性を与えることで、より素早く改善がもたらされやすくなる。

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ここまで、事業とは不確実性を探索によって最小化する戦いであるということ、そして、良い施策とは事業解像度を高めることによってその探索を安定化させるものであるということについて書いてきた。基本的には、課題の選定が悪いものでなければ、一つの大きな課題に対して施策を重ねるほど事業解像度が高まり、競合よりもその課題に詳しく有利になることができる。一方、選んだ課題によっては施策を重ねて深堀り続けても黒字化や事業拡大が見えず、大きな課題を設定し直すことが必要な場合もある。本節ではこの、大きな課題(What)と施策(How)の深堀りとのバランスについて考えていく。

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