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2-10 複数事業を抱える場合の数値管理

ソフトウェアと経営マガジン第22回です。複数事業に関するKPIモデルの扱いについて相談があったため、第二章に戻ってきましてKPIモデルと複数事業の管理について書いてみました。DMMでの経験をベースにまとめたものとなります。

記事に対する疑問や感想、意見などTweetや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、よろしくおねがいします。

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この節のまとめ

・複数事業を運営する場合、投資家目線で事業に向き合い、事業の投資対効果を一つ一つ検討できるようKPIモデルを分けて定期的にモニタリングすることが重要だ。

・分けて管理する場合、一つの事業のように見えて独立した複数のモデルを抱えるケースなどもある。合理的粒度に分けよう。

・事業家目線で複数事業の組み合わせによりリソース効率化などのメリットを取りに行く場合は、事業間の取引を定義しKPIモデルに組み込み、効率化へのインセンティブなどを設計していこう。

・投資家と事業家のどちらの目線で複数事業の運営に向き合うか、答えはその時々で変化する。自身の意思を明確にして視点を切り替えていこう。

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2章ではKPIモデルについて、主に単一事業を想定して話をしてきた。単一事業であればモデルに含まれる変数やリソースの配分は比較的シンプルで追いやすいものとなる。しかし、複数軸の事業を持つ場合はどうだろうか。

例えばDMMでは40を超える事業を運営している。事業軸も、デジタルコンテンツからゲーム、証券業にアニメや農業、消防などバラエティに富んでいる。当然ながら収益構造もバラバラだ。

こうした複数の事業を抱えるケースではどのように数値と向き合っていくべきか。本節では、複数事業を抱える方から頂いたこの質問を受けて、多角経営を行っているDMMにおける亀山会長の考え方などから筆者が得た気づきを紹介していく。

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