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4-3 ソフトウェアの力「スケーラビリティ、レジリエンス、計測」を活用する #ソフトウェアと経営

ソフトウェアと経営マガジン第29回です。ソフトウェアを実際に活用するには、ソフトウェアとはそもそも何なのか知らねばならないかと思います。その点について、普段の講演の中でお話している内容について書いてみました。

記事に対する疑問や感想、意見などTweetや記事へのコメントをいただければ、今後のコンテンツの改善に役立てさせていただきます、よろしくおねがいします。

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本節のまとめ

・ソフトウェアは、ハードウェアと対比した時、機能の柔軟性、規格化された計算機があればどこでも動く、インターネットを通じて誰にでも届けられる、といった強みを持っている。
・ソフトウェアの特徴は、スケーラビリティ、レジリエンス、データの生成という強みを生み出す。
・スケーラビリティとは、クラウドコンピューティングなどを活用し、必要な計算機リソースを必要なだけ調達し迅速に世界中多くの人にサービスを届けられる特性を指す。
・レジリエンスとは、ABテストや適切なアーキテクチャ設計などにより不具合や失敗の影響を局所化できるという特性を指す。これにより様々な新規の機能リリースなどを安全に行える。
・ソフトウェアはその動作を細かく記録しやすいことにより、データを大量に生み出す能力を持っている。これらの動作記録から顧客などの状態を細かに理解する手段を得ることにつながる。
・自社に合った形でソフトウェアを活用するためには、事業の根幹をまずソフトウェア中心に設計していくことが重要だ。

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4章ではこれまで、ソフトウェアを経営に活用するとはどのようなことなのかについての、ざっくりとしたゴールイメージや全体観について書いてきた。具体的には、ソフトウェアを活用してどのような経営戦略を取りうるのか、どのように業態の変革を検討できるのか、といった話であった。それらの導入を通して、ソフトウェアを活用することでどのように経営が変化するのかまずイメージしていただけたのではないかと思う。

これらのイメージを、他社の表面的な模倣ではなく自社に合った形で実現していくには、まずそもそもソフトウェアやデータというものが何なのか、事業にとってどのようなツールなのかを理解する必要があると考えている。本節ではそうした考えに基づき、ソフトウェア自体について、またその意義などについて書いていきたいと思う。

ハードウェアとソフトウェアの対比

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