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動画キュレーター5歳娘のYoutube履歴書

こんにちは、ユキッ先生です。
いつか降ってくる2兆円か9000万円を待ちわびて、きょうも都会の片隅で生きております。

本日のテーマのとっかかりはこちらから。

▽動画コンテンツと私、というか、わが家。

お子らに動画を観せることの是非だとか多寡についてはさて置いて、5歳半の娘は動画が好き、というよりも、同世代リアルおともだちよりも断然、デジタルのほうから世界のことを多く学んでいるのが事実です。
他の気になる行動を含め、発達に関して専門家に相談するなどもしていますが、彼女が視覚優位タイプであることは確か。同じ環境における息子の反応と比較してみても、これは個体の特性として間違いありません。

最近では動画のみならず、Google Nest Hubのアプリを操作し立ち上げて、Googleアシスタントを相手に知ってることばを外国語翻訳してもらったり、地域情報を検索して遊ぶ、というシーンも見られます。チープなアプリですが、まったく日本人になじまないトリビアクイズを出題する「ラッキートリビア」というアプリが大好きだったりします。

私自身も小さい頃はテレビっ子で、いまでこそ民放を観ることが減りましたが、かつて酒場仲間に「Yukipedia」と呼ばれたことがあるくらい、リアルタイムでさほど観てないはずのドラマの出演者や主題歌を曖昧検索できる機能を備えていたし、小学校や中学校時代は、学校での出来事よりもテレビ番組の記憶のほうが鮮明に残っています。雑誌や書籍にも受けた影響大で、同級生コミュニティよりもメディア情報を志向していたタイプでした。
その後、Webも含めたコンテンツ制作が本業の一つになりましたが、Youtubeなどの動画コンテンツはそこまでマークしておらず、完全にマーケットが成熟してから後追いでチェックしはじめた次第です。

わずかな世代差もあるのかもですが、夫は動画カルチャーの人。家にいるときはテレビでなくまずニコ動にログインして、ゆっくり怪談やゲーム実況、アニメ、料理動画なんかを観るのが習慣というのを知ったときには、「あー、自分とは完全にコンテンツ消費のスタイルが違う!」と驚きましたね。

子どものコンテンツ選択についての私の考えかたは、たとえばアンパンマンやしまじろうは私が好きじゃないからあんまり観せたくないな、というところはありつつも、ETV以外でコレを観てほしい、みたいなものも特になく、子ども自身の好みの発見に立ち会おう、というスタンスです(夫はけっこうジブリ作品を薦めるけど、それってけっこう日本の親の平均的感覚なのかも。ちなみに私はジブリがなぜか印象に残らないタイプなのよな…)。

そんなわが家の娘は、上手に自分で好みのコンテンツを見つけてくる子に育っています。当初は、玉石混交のYoutubeですから、親が見せたくないものを気に入ったらどうしよう…なんて心配もしていましたが、親バカながら選ぶもののセンスがいい気がしている。
きょうはそんな娘のこれまでのYoutubeコンテンツ視聴履歴をダイジェスト的にまとめてみたいと思います。

▽2歳、「ノッカーナアニメーション」でほとばしる才能の開花を感じた

ノッカーナは知育動画としては安心の日本のチャンネル。のりものの名前などは、息子も喜んで観ていました。

動画コンテンツとして娘が最初に興味を持ったのは、みんなもきっと通るETVや、「いないいないばあっ!」DVDなのですが、Youtubeで最初にトリコになっていたのはこれです。2歳前半ごろだったでしょうか。

教えていない果物の名前が、ある日、娘の口から次から次へと出てくるので、たまげました。すぐにこの動画の影響ということがわかり、深く納得。

▽「ABC Kids TV(現 CoComelon)」

次にハマったのが、「ABC Kids TV(現 CoComelon)」

アメリカ発の知育動画。英語でした。無料なのにCGクオリティーが高いなと思って、当時、コンテンツ制作者目線でけっこうびっくりしました。
あと、のちの娘の選択行動にも関連しますが、この年頃の子にとっては「言語や国境ってまじで関係ないんやな」というのに衝撃を受けたのを覚えています。日本の有名な老舗知育コンテンツよりは、多様性の表現という面ではいいのかなと、ぼんやり思ったりもしています。

公式サイトはこちら

最近息子が、これと似てるけどちょっと違うの観てるな、と思ったら、それは「Little Angel」でした。いや超似てる。どっちでもいいけど私は先行者メリットでやっぱりCoComelon派かな。

▽イギリスの国民的アニメ「ペッパピッグ」

その後、娘にペッパピッグブームが到来しました。
イギリスの国民的アニメということで、これもYoutubeでは英語と日本語と両方転がっていますが、どちらでも楽しめるみたいです。

3歳の頃にしばらく「がっこうのおまつりに行きたい!」ということをよく口にしていて、「学校の? お祭り?? とはドコのことや???」ってなっていたのですが、それから1年ぐらいして、この動画が発端であったと気づきました。
娘が初めてキューズモールに来た時、その景色がまさに「がっこうのおまつり」だと感動したようで、5歳になったいまでもキューズモールを「がっこうのおまつり」と呼びます。訂正したいけど、これはこれで可愛いから、特にしていない現状…。いつか困るかな。どうしようかな。

主人公の女の子ペッパに、「ダイナソー!」しか話せない弟(ジョージ)がいるのが、ある日突然お姉ちゃんになってしまった娘にとって、共感ポイントだったようです。

日本の公式サイトはこちら。てれとさんで放映されてるのね。

▽中国からの刺客「Babybus」

街でも他の子が釘付けになってたのを見かけるBabybusは、時系列でいえば確かその次だったかと。目にするのは基本は日本語ローカライズバージョンですね。

コンテンツ数がとにかく多くて、他のを観ていてもがんがんおすすめ動画として出てくるので、いつのまにかBabybusに行き着いている…という状況になりがちです。

キャラクターが登場する知育アプリゲームもあって、iPadに2つだけ入れて、娘はときどきプレイもしてます。マイクを使って挨拶習慣を学習する「げんきであいさつ」(現在はすでにDLは終了しているっぽい)と、ミニゲームてんこ盛りの「リトルパンダワールド」。特に後者は新しいゲームが適宜追加されることもあり、現在も娘のお気に入り。苦手なやつは「おかあさんやって!」といわれてiPadを突然押し付けてくることもありますが、子どもターゲットのゲームって直感操作・UIがすべてなので、アプリゲーム開発者としてけっこう参考にしてました。

日本の公式サイトはこちら

▽突然の超変化球「あはれ!名作くん」

4歳ぐらいでなぜか、ETVのアニメ「あはれ!名作くん」をYoutubeで観ては大爆笑しているという日々がありました。

名作絵本モチーフの創作ストーリーがどうやら好きみたいなんですが(名作絵本自体にはさほど興味を示さないのがポイント)、アンパンマンもディズニープリンセスもプリキュアも素通りして、4歳がいきなりココ来るんかい! という驚き。だけど大人が一緒に観てもいちばん楽しめるっちゃあ楽しめる。
娘が松田名作風のツッコミをしはじめたらどうしようかと心配してますが、いまのところその気配はないです。
いまでも金曜日は「きょうは名作の日だから帰って家で観よう?」って誘いつつお迎えしてます。

公式サイトはこちら

その後、「たまごmammy」「HIMAWARIちゃんねる」、ヒカキンさんや、日本人(キッズ含む)Youtuber動画を観たりもしつつ。韓国のボラムちゃんなんかも好きだった時期ありますね。

YouTube以外では、TV放映されていたトトロに激ハマりして、2週間ぐらいほぼ毎日再生していた時期もありました。サブスクで観られる映画の「すみっコぐらし」も何度も何度もリクエストされました。

▽「ぽこよ」? ポコヨ? Pokoyo!

で、ここ半年ほど、娘がドはまりしているのがポコヨです。

変な名前だな、と思ったら、スペインで制作されてイギリス経由で全世界に配信されているとのこと。英語版、スペイン語版だと男性なんですが、日本語版のナレーションが工藤静香で、キャラクターとの掛け合いになると、それも妙にいい感じのバランスで聴こえます。

こちらも私が初めて横で覗いたとき、コンテンツとしてけっこうインパクトがありました。配色やキャラデザインがすごくいいなと思って。アメリカも中国もいいけど、たしかに欧風の味わいがある。流し見してるだけでもめちゃくちゃ可愛い。
弱点は「ポコヨ」が圧倒的に発音しにくい・AI的に聞き取りにくいことで、Googleアシスタントに「ぽこよの動画をみせて」といっても、「お子さま」とか「ポコポコ」と誤認識されて、8割ぐらい失敗します。

公式サイト(スペイン語)はこちら

▽子ども向けコンテンツ輸入にも興味がありまして

私はアラフォーになっても、いまだに何者かになれると信じている、夢見がちでおなじみの水瓶座なんですが、20代後半のときもやはり、「〇〇になりたい」という妄想をしていました。当時は(高齢・ニッチ市場の)グラビアアイドルとか、ラブホテル経営とか、ビール飲みながら友人に半分ふざけたように話をしつつ、「子ども向けコンテンツの輸入」というお仕事にもかなり魅力を感じていました。自分が子どもを育てることにはいっさい具体的イメージを持てていなかったのに。イメージとしては、Pinguとかですかね。

新卒採用の就職試験でソニーグループを受けたら、ピングーのクリアファイルか何かが付いてきて、現在でいうところのソニー・クリエイティブプロダクツという会社がそういうビジネスをやっている、そういうビジネスがあるのだ、というのを知って、なんだそれ超面白そうやないか、と感じたのが直接のきっかけだと記憶しています。

そんなこともあって、娘が見つけてくる子ども向けコンテンツにはいつも注目しています。これまでのまとめをしてみても、なんだかもう立派なキュレーターだと思う。
そして私がちょっとでもいいなと思ったら、即座にググって、どこから来たのか、日本での展開の事業主はどこかなとか、ライセンスはどうなってるのかなとか、ついつい調べてしまうクセができてしまったわけです。5歳キュレーターの腕利きマネージャーなもんで。

私は外国語話すのが全然ダメなので(まあ日本語ですら話すほうは全然ダメだという説もある)、コンテンツ輸入業に関わることにまったく現実味はないんですけど、ホンモノの子ども目線を通じて出会うコンテンツには、地球の大きさと未来の明るさ、人間のシンプルさを感じることができるので、引き続きアンテナを張っていきたいですね。お、きれいにまとまった。


写真 / 私が見たなかではいちばん‟がっこうのおまつり”っぽい景色、2014年EZO 

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