見出し画像

若かりし日、BBS炎上させたことが2回ある

こんにちは、ユキッ先生です。

8月、予想以上にゆったりと過ごしました。
つらつらと文章を書くのはやっぱり楽しいなあ。
7月が想定外にバタバタだったので、プラマイゼロで、まあいいのかな。

今回はインターネットとの長~いお付き合いの一端について。
人生で、「自分が書き込んだことで知らない誰かを傷つけ怒らせる」、つまりはいまでいう「炎上」経験をしたことが2回あります。
が、それすら20年以上も前になってしまいました。
その経験から、マナーやリテラシーを学んだかもしれないというお話です。

96年入学、大学の情報処理教育は宝の山

私は1978年生まれ、大学に入学したのが1996年です。
通った大学は当時、蔵書数も建物も立派な図書館と、同じ施設内に最新情報処理教室をオープンするタイミングでした。1回生の夏休み明けに完成したから、古い図書館を利用した記憶はおぼろです。

高校時代は文芸部だったこともあり、ワープロ(カシオのクレモナ、確か当時17万円だったよ!)を頑張って自分で買って所有していました。それでもってレポート等をタイピングすることは日常でしたが、パソコンには触れたことがなかったんです。

必須の情報処理教育は、ピカピカの図書館施設内にあるピカピカのデスクトップパソコンで、「電子メールとは何か?」「ヤフーで検索をしてみよう」みたいなところから始まりました。
「マイホームページを作る」という課題が出たときには、水を得た魚のように生き生きして、ご近所紹介サイトを作ったものです。もともと雑誌編集者に憧れたり、同人誌を作ったりしていたタイプなので、イメージしたものが容易にアウトプットできて不特定多数に見てもらえる技術には、とにかく感動しました。初歩的ですがHTMLが書けるのは、その頃の経験の賜物です。

ただ、情報処理教室で採用していたOSは、卒業後、話題にしてもおおむね誰も知らない「NeXTSTEP」というOSだったんですけどね。

ちなみに、2回生からの専攻コースを決めて以降はMacも使用。
社会学研究室にはずらっとMacが並んでいて、ずっと‟まきがめ”を…否、教授や先輩に社会調査の授業で集めたデータの入力や分析方法を教わって、レポート作成したりしていました。
そんな流れもあって、私が生まれて初めて家に迎えたのは、研究室のお古の「LC575」、初めて自分で買ったPCは、「iMac G3(タンジェリン)」です。Windowsは社会人になってからだな。

1回目は、大学4回生のときの「みんなの就職活動日記」

就職氷河期どん底世代、当時は開始タイミングが早くて、メディア企業志望だった私は、3回生の後半から就職活動を開始していました(結果的に卒業単位取得がギリギリだったけど)。

興味のある会社へ資料請求するにあたり、凶器になりそうなほど分厚い冊子の巻末にあるハガキを送付する、というアナログな方法が当時は主流でしたが、たとえば2ちゃんねるが盛り上がりを見せつつある時代でもあって、情報収集なり交流を目的に「掲示板サイト」を利用するという行動も、学生のなかではある程度浸透していました。

当時の就活生の中で抜群の知名度があったのは「みんなの就職活動日記」というサイト。現在でも、楽天のサービスとなって存在するんですね! 現存していることにちょっとびっくり。

活動中、マスコミ業界板を中心にウォッチしていたんですが、志望範囲内の企業に内定をもらえたタイミングで浮かれてしまったんです。まあ浮かれるよ、最初の内定だし、浮かれるじゃん。それまではROM専で、書き込みは一度もしたことがなかったのに、記念カキコ(死語)したんです。
「先日内定もらえました、こちらで情報をいろいろありがとうございました。」という主旨のことと、「今年ダメでも、編プロとかから入って再挑戦していこう、くらいの気楽な気持ちに切り替えたのが良かったんだと思います」的なことを書き加えてたんですよね。

うわ…謎のウエメセ…
エビデンスないし…

そういうわけでこの書き込みは瞬く間にユーザーからの反感を買い、ちょっと燃えまして、知らない人に反論され私自身もそれなりに傷ついてしまいました。それ以降、掲示板サイトでは黙っていました。

ただ、発言について反省していたかというと、その頃はそういうニュアンスでもなかったような気がいたします。ちゃんと反省していたら、2回目はなかったのかもしれないし。ただ、私のなかで「何気なく書き込んだことが人を傷つけた」と明確に認識した事例になりました。

2回目は、新入社員で実質管理人をしていたBBS

新入社員の頃、ちょうど2000年あたりです。資料を作成するのに、社内に2台あるデスクトップのシャープ書院に各部署から社員が行列するような会社と知り、笑顔のままぶっ倒れそうになりました。

社内にWebが何たるものかわかる人があまりいない環境で、参画していた番組のサイトのうち、BBSの実質管理人のようなことを任されました。とはいえ当該BBSは、管理人による事前チェックなしで書き込みできるシステムだったのですが。
ブログすら登場する以前、Web制作会社さんと協力してほぼ手作業で作っていた番組サイトの中のBBSです。ラジオのリスナーさん同士だったり、ときどきパーソナリティーとの交流の場だったのです。

普段一緒に顔を合わせてお仕事しているパーソナリティーさんは、一部ファンからカリスマ的な人気がありました。
で、正直その‟カリスマ性”というのが新人の私にはよくわからなくて、私の「若気の至り」といってしまえばそれまでですが、その一部ファンによる掲示板上での、心酔しすぎるあまりパーソナリティーさんを私物化するような振る舞いをちょっと気味悪く感じてしまって、匿名ハンドルネームによる書き込みで、それを直接非難してしまったわけです。
しからば、やはり炎上をいたしました

BBSに限らずファン同士コミュニティがある程度完成している場で、突如現れた匿名アカウントによる非難。この件はチーム内でも話題になったのですが、当時の私はシラを切ってしまいました。
しかしこのときは確かに反省していて、「一時的な感情で、匿名の立場から他者を攻撃することで優越感に浸れるのはそのほんの一瞬だけで、人を嫌な気分にさせるし、自分も結局ずっと後味が悪い」と学んだ次第です。

2021年の私によるまとめ

私が記憶する限り「炎上」の当事者となってしまっ事案はその2つでした。

それから数年後にブログが登場し、そしてSNSが登場し、過労で死にそうになりながら楽しくmixiで日々をボヤいたり、10年以上鍵ナシTwitterアカウントで好き勝手つぶやいていていられるのは、その経験が根っこにあるからかもしれません。

これからも、ネットジェネレーション(もしくはインターネット老人会)の一員として、あの頃、夢いっぱい描いた大好きなインターネッツの大海原が、闇落ちディストピアとなってしまわないよう、便所の落書きのなかの宝の欠片をハンティングしながら、バランス感覚を持って泳いでいきたい所存です。

おしまい。


カバー写真 / あまりポップな話題じゃなかったので猫にしました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?