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心配と信頼 岩瀬コラム34

心配はやる気を奪う

年齢が上がるにつれて、責任ある立場を任され、後輩などへ指導する機会は誰にでもあるかと思います。

後輩に仕事など託す時に、「この子に任せて大丈夫かな」と心配になることはありますよね。

そんな時、みなさんはその人に対してどのように声をかけているでしょうか?

必要以上に声をかけてしまうと、相手のやる気を奪ってしまったり、信頼されていないと感じさせてしまうので注意が必要です。

例えば、患者さんとのやりとりについて不安がある場合に、

「どう?できそう?」
「まずどんなふうに接する?」
「こんなことに気をつけてね」
「終わったらすぐに報告してね」
「何かあったらすぐフォローするから」

など、このような言動は一見、丁寧にその人をサポートしているように思います。
しかし、ある程度のキャリアのある人に対してこのように接していたら鬱陶しく感じさせてしまいます。

私自身も昔、このように上司に接されて、「この人は全然自分のことを信頼してくれていないな」とその人を避けるようになったこともありました。
(もちろん、自分が未熟という要因はありましたが…)


また、自分の子どもに対しても、つい心配が先行して「危ないよ」とか「気をつけて」と言ってしまい、子どもに「わかってる!」と反発されたりすることは今でもあります。

必要以上に心配を口にすると相手のやる気を奪ってしまうというのは、子育てでは良く言われていることですが、これは大人にも同じことが言えます。

あなたは、このように必要以上に心配を相手に伝えていませんか?



信頼していると相手に伝える

心配の反対は、「放置」ではなく「信頼」です。

心配を口にすると、相手がやる気を無くしてしまうからと放置するのは無責任になってしまいます。

だから、信頼していることを伝えましょう。

「いつも通りやれば〇〇さんなら大丈夫だよ」
「この仕事任せるね」
「〇〇さんにぜひお願いしたい」

など、多少心配になる部分があっても、あえて指摘はせず信頼していることを伝えます。

人は期待されたり、信頼されると、それに応えようとします。

そうすると、自分でどうしたらいいか考え、不安なことは質問もしてくるはずです。

信頼することで、こちらが思っている以上の能力を発揮したり、成長するきっかけになるのです。

反対に、先回りした心配の声かけは、その人が考える機会を無くし、成長するきっかけを奪ってしまいます。

「失敗=悪いこと」と思ってしまいがちですが、私は失敗をしないと気づけないこともあると思っています。

もちろん、取り返しのつかないトラブルにはならないように、どこで線引きするかの判断は難しいところではありますが、、、

それでも、失敗しても大抵の場合は取り返せます。

失敗した後の対応次第では、無難にこなすよりも逆に関係性が良くなることもあります。

「多少は失敗しても大丈夫」と指導する側がゆとりを持つことも必要です。

どこまでを任せて、どこまでを関与すべきかは、その人の能力や年齢、性格、内容などによって違うので、明確な基準は存在しません。

しかし、失敗しないように先回りして声をかけてしまっていると思う方は、「心配ではなく信頼」の声をかけていくように意識してみてはいかがでしょうか?

それが、その人のやる気を引き出し、成長や信頼関係の構築に繋がります。

成長して欲しいからこそ、愛情を持って、見守る勇気を持ちましょう。


お読みいただきありがとうございました。


岩瀬勝覚
理学療法士
JARTA認定講師/認定スポーツトレーナー

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