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深層心理とは何か?

深層心理

深層心理という言葉を皆さんも聞いたことがあると思います。

深層心理とは、心理学の考え方で、人間の心理には自分自身が意識できる表層心理とは別にあるとされる、自分では気付かない無意識下における心理状態のこと。
深層心理を扱う学問が深層心理学であり、ジークムント・フロイトやカール・グスタフ・ユングらの研究によって、深層心理の存在は広く知られるようになった。
人の行動には、この深層心理が大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。

wikipediaより

今回は、学問的な深層心理学ではなく、実践的な深層心理の考え方、使い方をご紹介させていただきます。
(学問的ではないので、小難しい言葉は使わず、できるだけわかりやすく表現したつもりです。たぶん、、、笑)

深層心理を知ると、人間関係、仕事、子育て、その他あなたの悩みの原因など、日常に生かせることばかりですので、ぜひご活用ください。

表層心理と深層心理の違い

まずは表層心理と深層心理の違いを理解しましょう。

一言で言えば、、、
表層心理:意識している心の動きすべて(私は“こう思った”など出てくることすべて)
深層心理:自分では決して自覚できない心の深い部分

後でもっと詳しく説明します


このような図を目にしたことがある方も多いと多います。
海面の上に出ている氷山の部分が表層心理、海面の下側の氷の部分が深層心理というイメージです。

つまり、表面上に見える部分、目に見える部分というのが、私たちが普段自覚している部分であり表層心理。その奥には自覚できない部分(深層心理)が膨大にあると言うことです。

例えば、、、
「時間を守らない友人にイラつく」というのは、本人が自覚できている表層心理です。
→その裏には、「時間を守るべきだ」というあなたの価値観があるから、時間を守っていない友人にイラつきます。
→さらに、そのあなたの価値観を形成したのは、あなたが過去に「時間を守るように言われてきた」からです。
→さらにさらに深掘りしてくと、本当は自分だって時間なんて守りたくなかったのに、守らなければ怒られてきたから仕方なく守っていた。だから、平気で時間を守らない友人をみて「なんでお前はそんなことできるんだ」とイラつくわけです。

あくまで例なので違うパターンもあります。

上記の例はさらに深く探ることもでき、私たちが普段行っている“寄り添わないメンタルトレーニング®️”ではそこまで探っていきます。

目に見えている氷山の部分、表層心理(私たちが自覚できているの)はほんの5%と言われており、残りの95%は深層心理と言われています。
要するに、誰もが自分のことなんて本当は全然わかっていないんです。

だけどみんな自分はこんな人間で、こう考えるのはこういう理由があってって必死に表層心理で答えています。
極端な言い方にはなりますが、その理由は本人が自覚してる、自覚していないに関わらずウソなので聞き流してOKです。

では深層心理は何かというと、事実行動が深層心理を表します。

私たちが普段「こう思う」と必死に説明している“理由は全部表層心理”であり、それは深層心理を決して自分でも自覚しないように、隠すようにしていると思うくらいで人の話を聞くと、いちいち人の話に振り回されずに済みます。(具体例は後述します。)

ちなみに上記の例くらいの内容であれば「あぁ、なるほど」と受け入れられるレベルだと思います。ここからさらに踏み込んでいくと、「そんなことない」と拒否反応を起こしたりするようなレベルになります。

潜在意識と深層心理の違い

もう一つよく質問を受けるのが、潜在意識と深層心理の違いについてです。

概念的には先程の氷山が出てきて、私たちが普段意識できていることが全体の5%(表在意識)、無意識レベルで意識していることが残りの95%(潜在意識)と先程の話と似ています。

「世界が一瞬で変わる 潜在意識の使い方」石山喜章著

潜在意識については説明しだすと話が尽きないので、ここでは概要だけにします。(気になる方はいろんな書籍がありますのでそちらを参考にして学び進めてみてください。)

ここでは潜在意識と深層心理の違いをシンプルに捉えます。
潜在意識とは言葉通り「意識レベル」の話であり、深層心理は「心」の話です。

意識:一般に、「起きている状態にあること(覚醒)」または「自分の今ある状態や、周囲の状況などを認識できている状態のこと」を指す
:非常に多義的・抽象的な概念であり文脈に応じて多様な意味をもつ言葉であり、人間(や生き物)の精神的な作用や、それのもとになるものなどを指し、感情、意志、知識、思いやり、情などを含みつつ指している

Wikipediaより

小難しい話はなしにして、一言で言えば“潜在意識の中の一部に深層心理がある”ということです
そして、深層心理は特に、私たちの行動や考えに大きく影響を与えている部分を指します。

潜在意識というと、何か特別な能力が覚醒するようなイメージや怪しいというイメージがあるかもしれません。
しかし、自分の深層心理を知るという行為は、全然そんなイメージではありません。

むしろその真逆で、「自分はそんな人間じゃない」「そんなはずは、、、」と拒否反応が出たり、ショックを受けたりする人が多いです。

そんな自分を受け入れることが、変わるための第一歩であり、あなたの悩みや苦しみから解放されるためにも必要です。

深層心理で思っていることはすべて叶っているという事実

結局小難しい話をしてしまいましたが、ここからがようやく実生活でも応用できる深層心理の分析の仕方です。

深層心理を考えるときの大前提は、事実や結果がどうなっているかです。

まずはイメージしやすい深層心理の一例。
小学生の男の子が女の子にちょっかいを出す。
周りからしたらそんなにちょっかい出して「絶対好きじゃん」って思ってます。でも、本人に「〇〇ちゃんのこと好きでしょ」って言ったら、本人は「はあ!?全然好きじゃないし、いつもとろいことしてたり、からかうと顔真っ赤にして怒るのが面白いからやってるだけだし」みたいに言います。

事実だけをみると、、、
「とろいことしてる」とその子を見ていたり、「からかう」のもその子に関わりたいからです。
気にならない子は、まず見ないから何してるかわからない。関わろうともしません。

おそらく、この例はお読みの方も「そんなことしてたな」と若かりし頃に経験のある内容ではないでしょうか?笑
まずはシンプルに、このような事実だけを見たら「絶対そうじゃん」ってことが深層心理と捉えてみてください。(厳密にはちょっと違うけどイメージはこんな感じ)

さて、もう一度前提条件を整理します。
先ほども述べたように“理由はすべて表層心理”です。
そして、“事実、行動が深層心理”です。
深層心理で思っていることはすべて叶っているという前提で物事を見ます。

次に、こちらの例で考えてみましょう。

悩み:「うちの会社はめっちゃ残業も多いし、パワハラ、セクハラは当たり前のブラック企業。もうほんと会社に行きたくないんです」
→事実:文句を言いつつも、毎日休まず会社に行っている

→残業多い、パワハラ、セクハラなど会社に行きたくないなどの理由はすべて表層心理です
→毎日休まず会社に行っているという事実から深層心理は「会社に行きたい」になります。

この方の場合、深層心理では「会社に行きたい」なのに、表層心理で行きたくないと言っているから、表層心理と深層心理のギャップによって悩みや苦しみが生まれています。

本気で会社に行きたくなければ、辞めるなり、転職するなりすればいいんです。
それを「辞めたら収入が、、、」「転職活動大変だし、、、」「新しく人間関係を作るのも大変だし、、、」と出てくる理由はすべて表層心理。

「ブラック企業で働きたいんだよね私」って受け入れられたらそもそも悩まないわけです。
つまり、悩みや苦しみは、自分の表層心理と深層心理の矛盾によって生まれているのです。

ですがほとんどの人が、
会社が、、、あの人が、、、この環境が、、、と
外側の原因のせいにして、自分の内側の原因を直視しようとしないため、人を変え、場所を変え、何度も何度も同じ悩みを繰り返しているんです。

自分の内側に原因があると思えた人だけが、行動を変えることができ、同じ悩みや出来事を繰り返さなくなっていきます。

深層心理分析のポイントとしては、まずは本人の言っていることを真逆で捉えるくらいのイメージでOKです

いつも大事なところで失敗する→大事なところで失敗したい
人の目を気にして行動できない→行動したくない
腰が痛くて仕事休みます→仕事したくない
自分の意見が言えない→意見を言いたくない
私のことなんて誰もわかってくれない→わかってほしくない

という感じです。

ここまでのことが理解できてくると、悩みを解決するためには“表層心理で思っている相手の理由に共感する必要がない”ことがわかってきますね。
(依存させたければ、その理由を聞いて「つらいよね」って言ってれば、「この人は私のこと理解してくれてる」と思ってくれます。問題は一生解決しませんが、、、)
これが我々が“寄り添わない”と言っている理由になります。

ただし!!
ここからが超重要になります

「なぜ上記の例の人たちは深層心理でそれを望んでいるのか?」という部分を深掘りしていくことが、その人の悩みを根本から解決していくために必要になります。

つまり、先程の例で言えば、、、
ブラック企業で働くことにメリットがあるわけです。
大事なところで失敗するメリットがあるわけです。
行動しないことによるメリットがあるわけです
仕事しないメリットがあるわけです
意見を言わないメリットがあるわけです
わかられないことによるメリットがあるわけです

このメリットが何かを自覚することが、問題解決のために非常に大きな意味を持ちます。

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