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ぼくにとっての「ものづくり」

現在、1作目の製品となる「ワイドテーパード・ジーンズ」を開発中。

実はずっと服が好きで中学生の頃には毎週末決まったように表参道・原宿・渋谷の洋服屋をウィンドウショッピングして回っていました。また、ここ2年間は児島で幾多のジーンズを見てきて「じぶんだったらこんなのが欲しいな」という思いも募らせてきました。

「ジーンズ」を初めにつくろうと思ったのは他でもなく、今住んでいる土地に根ざし、お世話になっている方々(工場)とものづくりしてみたかったから。街からアウトドアまでいつでも穿けて、今のじぶんの暮らしにも密接なアイテムだからです。


アパレル・デザインを学んだ経験はありません。

そのため、児島にいるパタンナー・河原さんと二人三脚でつくっています。じぶんで描いたイラストとイメージ写真を持ち込み、口頭でデザインを伝え、そこにヴィンテージ・デニムの知識をもつ河原さんのアドバイスを加える。そうして、サンプルができてきました。

たくさんの希望を詰めこんで伝えても、1週間もすれば形にしてこたえてくださることに驚きと感謝を感じます。

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産地の職人との協業

今回のジーンズづくりでお世話になっている主な生産者さんが3社。

ikajuM・河原さんには、デザイン・パターンづくりで伴走してもらっています。ヴィンテージの要素をトッピングしてもらい、オーセンティックな風合いの服を目指します。

生地メーカー・篠原テキスタイルさん。次期社長・篠原由起さんには、そもそも移住当初に、工場で眠った「廃棄される生地」の存在をおしえてもらいました。今回11.4ozのデニム生地(未洗い)を提供してもらいます。

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縫製工場・角南被服さんには、サンプル縫製から本生産をお願いします。角南社長には、ジーンズのみならず、お得意のカメラのことまでたくさんお聞きしています。

それぞれのエキスパートに意見をもらいながら、ひとつの服をつくりあげていく、その過程に日々とてもワクワクします。

同時に、服の「質」も磨かれています。

デザインの良さや技術力のある国産ということだけでなく、生産者のみなさんと密に話し合ってつくる「あったかさ」は他にはない機能、ひとに永く愛してもらえる「耐久性」を与えてくれると思います

じぶんの手足を動かす

ぼくはDIYの木工やキャンプをすることが好きです。

それは最近1〜2年のことですが、木工にしてもキャンプにしても、じぶんの五感をフルにつかって、ツギハギでもなんとかそこにある素材で形をつくること、やりくりをすることの達成感や気持ちよさを感じるからです。それはやってみた人にしかわからない感覚だとも思います。

ものづくりをする上でも、その感覚をもっていたいと思いました。

今年5〜7月に洗い加工場・浦上染料店さん、9月〜現在まで生地メーカー・SHOWAさんで研修をしています。それぞれ児島の歴史ある会社ですが快く受け入れてくださり、一連の仕事を体験させてもらっています。

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また、先月は「ジーンズ縫製実践講座」に参加。ミシンもまともに踏んだことがなかったじぶんが、ジーンズを一から縫いました。

少しかじった程度で、ものづくりを知った気にはなりたくないです。

しかし、楽しいこともきついことも、簡単なことも難しいことも、手足をもって感じた人同士でしかできないコミュニケーションがあると思います。

「共通言語」をふやしていくことは、一人ではものづくりをできないじぶんをサポートしてくれる方々への誠意でもあります。

「ものづくり」への姿勢

コミュニケーションのなかでつくりあげる。

足りないスキルは補ってもらい、理想に近づけていく。

感謝とリスペクトをもって、生産者とのやりとりを外部にも発信する。

フェアで、持続可能で、とうめいなビジネスをする。

特別なスキルをもたないじぶんでも、この循環をつくっていければ、自ずと製品を手にとってくれる人に愛でてもらえるものづくりができると信じてやっていきます。

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