姉妹で持つ対のリング 〜宙から届く母のぬくもり〜
最初にお友達から聞いたのは、2021年2月頃のこと。
お母様の形見の品があるからリメイクできないかという相談でした。
見せてもらうと、キレイにスターが出る赤紫色の石がついたイヤリング。
専門機関で鑑定しないと正確なことは言えないため石の名前は不明ですが、とても可愛らしい色でした。
リングやペンダントと一緒にフルセットになったジュエリーたちは、お母様が亡くなられた後、妹さんが大切に保管されていたそうです。
その中から、対になっているイヤリングをリメイクして “姉妹で一つずつ” 持ちたいというご依頼。
仲良し姉妹なのが伝わる素敵なご依頼に、ワクワクしながら承りました♪
デザインはシンプルな方が使いやすいかなと思ったり、
宇宙好きなお友達なので宇宙船っぽくしようかな なんて考えていると、
「こんな感じで」と “宇宙と惑星” を思わせるリング画像を見せてもらいました。
面白い!と思いつつ、いただいた画像を見ながら、しばし悩む。。
奇抜なデザインは飽きてしまったり、実用性がなかったらリメイクする意味がなくなってしまいます。
ご希望に沿いながら、ジュエリーらしさを出すにはどうしたら良いものか・・・
そして、立体的であっても引っ掛かったりして日常の邪魔にならないようにと、試行錯誤しながらデザインを仕上げました。
その他にもシンプルなものや流線を重ねたものなど、いくつかデザインを描いてみて、最終的には最初の「宇宙」をイメージしたデザインに決定✩︎⡱
ここで、
【わたしがデザインするときに大事にしていること】
を二つご紹介します。
一つは、お客様の好みや好きなテイストを伺うこと。
これはオーダーいただく上で当然のことかもしれないですが、独り善がりにならないように氣をつけています。
もう一つは、自分が満足するデザインであること。
一つ目と相反するようですが、完成したジュエリーを見てお客様と一緒にわたしも喜びたいので、わたしにとってとても大切なことなのです。
自分と対話するように感覚に意識を向けるようにして、
なにか引っかかりがあるときは、日を改めたり気分転換してからもう一度描き直します。
そのため、今回もデザイン決定後に最終修正を加えて制作スタート!!
が、しかし、、
型をとるために原型を制作していただいたところで 問題発生。。
最後にデザインを修正したこともあり、意思の相違があって一部を作り直すことに。。
こんなときでも冷静に修正してくださった職人さんには本当に感謝です。( ´•̥人•̥` )
金沢と甲府という遠隔でのやり取りに配慮が行き届かなかったことが原因だったので、これをキッカケに伝達方法を改善。
おかげでコミュニケーションが取りやすくなりました✨
そんなこともありながら、
原型が仕上がったところでチェックし、氣になるところを修正していただきました。
実際に指を通すときや、はめた状態での着け心地、引っ掛かったりしないかなど、着用シーンを想像しながら確認します。
原型のチェックが完了したらゴム型をとって本製作へ。
メインの石とダイヤモンドが留められて、商品が仕上がってきます。
二次元の画からイメージ通りの立体へ変換してくださる職人さんの技術とセンスが本当に素晴らしくて、ピカピカに磨き上げられたジュエリーたちは、仕上がってくる度に毎回感動します✨
ちょうど県外にお住まいの妹さんが金沢へ来られるタイミングで仕上がり、お二人へ揃ってお渡しすることができました。
姉妹で指にはめて喜んでいらっしゃる様子を見れて、とても嬉しかったです (*´∀`*)♡
長らくお待たせしてしまって、、
制作に入ったのが10月。
完成してお渡しできたのは11月でした。
金種は K18PG(ピンクゴールド)
今回のデザインはご要望がなければ生まれなかったデザインで、わたしにとってちょっとした冒険になりました♬
貴重な機会を作っていただいて本当にありがとうございました✨
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