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これからの仕事術|働き方の転換期

1.はじめに

昨今のコロナウイルスの影響により、私も約1か月半の完全リモートワークを経験しました。今までリモートワークを未導入であった企業にとって、導入する契機の大半が「社会情勢を踏まえ、ウイルス感染防止に努めること」、「従業員を感染リスクから守ること」が、その理由であったと思います。私はこれまで在宅で勤務をする経験がなかった為、導入前はリモートワークに対し、あまり乗り気ではありませんでした。本原稿執筆時点、私が在籍している会社は、一旦リモートワークを解除し、通常勤務に戻っています。通常体制になった今、思うことは…、

「リモートワーク最高!!」ですw

リモートワークに於いて、確かに気を付けなければいけないことや制約なども生じます。しかし、働き方のデメリットよりも、そのメリットの方がはるかに上回っており、今の社会情勢も踏まえ、やはりリモートワークを望んでいます。本記事は、「私のリモートワーク中の過ごし方、意義」、そして「採用市場の大きな変化を踏まえた、今後の働き方」について、論じていきたいと思います。

2.有効時間の活用

リモートワークに於いて、良かったことと言えば、やはり下記の二点ではないでしょうか。

(イ)通勤時間を省ける為、有効時間が増える

(ロ)外的要因に左右されない為、仕事に集中できる

私の場合は、(イ)往復約2時間半の通勤時間がなくなり、その分、別のことに時間を充てることが出来ました。また(ロ)一日のタイムテーブルを自分で自由に決められることや、仕事で波に乗っているとき(集中力が高まっているときに)に、不意に第三者に声を掛けられることがない為、ストレス要因が大幅に減少しました。

有効時間の活用方法として、私は「学ぶこと」を優先しました。

例えば、「本当は、普段勉強しようとは思っていたが、『仕事で疲れた…』などと、自分に言い訳を言って、後回しにしていたこと」、この点に集中し、有効時間を活用しました。

私は企業HRという職業柄、求人原稿のライティング、原稿構成、HP・SNSの更新、採用広報など、クリエイティブな力が求められます。中でも、「企業の魅力を言語化」し、求人原稿や採用LPを「カッコ良く魅せる(見せる)」為には、写真や動画の要素は欠かすことが出来ません。そこで、リモートワーク中の自身のテーマとして、

① 写真のピック・レタッチ

② 動画の編集

上記2点を「形」に出来るレベルまでスキルアップすることを目標としました。また、場所を選ばず簡易に作業が出来ることを理想形として、デバイスはPCではなく、極力ipad・iphoneで作業を行い、併せて「スピード感」も得られるよう努めました。目標を達成する為の具体的な課題については、「YouTubeチャンネルを作成し、動画を30本投稿すること」と定めました。他、チャンネルとTwitterを連動させ、併せて広告宣伝なども行いましたが、登録者数や再生回数は副産物程度に考えており、あくまで技術力向上を主に進めていきました。尚、上記の課題設定には理由があります。①をスキルアップさせる為に、YouTubeでは極めて重要な要素である「サムネイル作成」が有効でした。画像のトリミングから加工、色調整、サイズ変更まで、勉強する為の要素が詰まっていたからです。もちろん②については、撮影、カット、音入れ、フロント及びエンドスクリーンの作成など、動画の編集を学ぶ要素がそのまま詰まっています。

そして、「学び方」についても、リモートワークの恩恵は十分に作用しました。普段では確保出来なかった「時間」を活用し、「場所」の移動もなくYouTube動画のみを参考にして、段階的に学びました。色々な配信チャンネルを視聴して、動画に流れる手順通りに「真似る」だけで基礎知識が習得出来ることは大変お手軽でした。

― 余談ではありますが、これまで「出来ない」と思っていたことが「出来る」になった「感動」は、私にとって大きな自信となりました。世間的にはハードルの低いことかもしれませんが、私に限って言えば、大きな一歩であったのです。 ―

3.市場価値を高める

リモートワークがきっかけとなり、私は新しいスキルを習得出来ました。学んだスキルは即実践し、これまでの自身の感性を更に昇華させた「採用特化LP」を手探りで作成しました。単純に言えば、LP作成を制作会社に依頼すると、当然コストが発生します。しかし、これを自分で完結することが出来れば、浮いた予算を媒体や広告費用に回したり、何より会社のリソースを適正に配分出来ることで、採用手法の幅は広がります。

短期間で自己のスキルや仕事に対する考え方に大きな変化が起こりました。

以下、述べることは、私の推測となりますが、この変化は何も私だけに限ったことではないと考えています(むしろ、私くらいの感性でこの変化を感じられたということは、世間大半の方々は、更なる大きな変化を体感しているのではないでしょうか)。リモートワーク期間を最大限に活用し、新しいスキル、仕事観を手に入れたビジネスマンたちは、個別に自己の「市場価値」を高め、更なる働き甲斐、高みを目指すことになると予測しています。

他方、大手人材紹介会社の調べによると、「リモートワーク鬱」なる現象もあるようです。これは、在宅勤務となり「仕事のペースがつかめない」、「環境の変化に対応できない(スキルが追いつかない)」、「モチベーションが上がらない」、そもそも「誰も見てないから仕事をサボる」など、リモートワーク移行に伴う、悪い側面を表します。

つまり、ウイルス感染による社会情勢の変化は、単に「働き方」を変えただけではなく、「働く人」のスキルや意識にも大きな影響を与えたのです。「市場価値を高めた人たち」と「従来通りの考え方、もしくは、逆に市場価値を下げてしまった人たち」の二極化は、その現実を今後ますます顕著に突きつけられるのではないでしょうか。

4.採用市場の変革

マスメディアの報道の通り、ウイルス感染の影響は、社会経済に大きな影響を及ぼしています。「緊急事態宣言」に伴う営業自粛要請を受け、特に飲食業界、ホテル業界やイベント関連業界は大きな打撃を受けました。

厚生労働省が2020年6月30日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は1.20倍となり、同年前月から0.12ポイント低下しました。過去2番目の落ち込みで、下落幅は第一次石油危機の1974年1月(0.20ポイント)以来46年ぶりの大きさとなっています。ウイルスの感染拡大を受けた経済活動の自粛により雇用情勢が一段と悪化しました。また、総務省が6月30日発表した5月の労働力調査によると、完全失業率(季節調整値)は0.3ポイント上昇の2.9%となり、3か月連続で悪化しています。完全失業者数は同年前月比19万人増の197万人。解雇など事業主の都合による離職が増加しました(下記添付資料あり)。

ウイルス感染の影響は経済悪化のみならず、雇用不安・採用市場の混乱にまで影響を及ぼしています。

5.これからの仕事術|働き方の転換期

売り手市場から、買い手市場へと急激な転換を迎えた今、必然的にこれからの就職(転職)は、求職者にとって高い採用ハードルが課せられます。学歴、職歴、技能だけでなく、「今の時代」を乗り越えられる術を有しているかが試されます。過去の歴史を振り返れば、2008年9月に起きたリーマンショックのときも、世界的な混乱は数年間引きずりました。つまり、仕事に就業することが困難になった今、この時代にアジャストした働き方の中で、個の「存在感」を高めることが重要であると考えます。

6.おわりに

最後に、本記事は、私自身の働き方の実例を交え、今後の転換期への向き合い方を論じさせていただきました。社会情勢が不安定な今、就業不安に悩まされている方々が多くいらっしゃることと存じます。

― もちろん、他人事で片付ける内容ではありません。私自身が姿勢を正すよう、自戒の意味も込め綴りました。 ―

既に国難とも言うべき不安の中、相互扶助の精神で歩み寄りが必要です。本記事が、働き方に悩み、不安を抱えている方々へ、今後のご参考となれば幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。よろしければご意見・ご感想など、コメントお待ちしております。



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