上肢懸垂用肩関節装具 オモニューレクサ
地域を明るくするリハビリテーション専門職の会 大和の岡原です。
当会は、市民活動団体として地域を明るくすることを目的に活動しています。
今回は少しだけ真面目な記事をかこうか思います。
私は普段は回復期病棟で理学療法士として働いており、脳卒中片麻痺患者に対してリハビリを多く行っています。
その際、上肢懸垂用肩関節装具 オモニューレクサという道具をしばしば使用します。
今回はそれについて紹介しようと思います。
理由は、職場で使用しており最近ふと細かく知りたいと思ったからです。
オモニューレクサとは
皆様はオモニューレクサを知っていますか?
分かりやすい説明を見つけたので以下に引用します。
脳卒中片麻痺による肩関節亜脱臼のための上肢懸垂用装具です。
装着により、上肢を良肢位で保持し、疼痛の緩和や歩容の改善が期待されます。
装着のしやすさがプラスされ、リハビリの進行度や本人の身体状況に合わせて、自己装着が可能です。
ショルダーカフと前腕カフから構成される本体が、上肢全体を懸垂することで、肩関節にかかる荷重を軽減し、関節構成体に集中する負荷から肩関節を保護します。
前腕部のカフはショルダーカフと連結することで、前腕を懸垂するだけでなく、肘関節軽度屈曲位・肩関節外旋位に保持するため、前腕部が回外位となり、上肢の自然な肢位が得られます。
これにより、歩行時の過度な腕の振れが抑制され、姿勢が安定することで、歩容の改善も期待されます。
上肢をより自然な肢位の状態で保持しながら装着することができます。
懸垂するためにショルダーカフのストラップの長さと、前腕カフと連結する懸垂ストラップの長さを調整します。
色々なメリット
上記のようにメリットはいくつかあります。
以前は肩関節の亜脱臼に関して三角巾を多く使用していました。
しかしオモニューレクサは、三角巾と比較して亜脱臼の整復や疼痛緩和、関節拘縮の防止、立位 ・ 歩行 バランスの改善、 歩行効率の変化など項目は多岐にわたります。
沢山ありますが個人的には特に
肩関節粗大運動の誘発による痙性(屈曲パターン)の抑制効果
肩甲帯のアライメント
が大切かと思います。
三角巾をしようするとどうしても上肢は屈曲位にあり、痙性(屈曲パターン)に入ってしまいます。
また、肩甲帯のアライメントも当然変化していきます。
三角巾使用により、肩甲帯は外転します。肩甲骨が外転すると、胸椎は屈曲、胸郭は前方回旋します。
逆に肩甲骨が内転下制すると、胸椎は伸展、胸郭は後方回旋します。
このようにアライメントの変化が見られます。
ただ立位をとる、歩く。下肢のアライメントだけ見るではなく肩甲帯のアライメントも大切です。
上手くオモニューレクサなど道具を使用して今後も精進していきたいと思います💪
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