現実と向き合う 〜最良の選択とは何か〜 後編
こんにちは。後編です。
新しいチームを探すに際しバイト先のオーナーがすぐに動いてくれて
オーナーの友人である新チームの監督と会うことになりました。
そこからすぐに練習参加が決まり
登録締め切り一週間前の最終調整試合後に
チームの会長と条件面を含めた契約内容を確認しました。
ひとまず首の皮一枚繋がりました。
チームは快く移籍を受け入れてくれて
後期リーグでプレーするクラブが決まりました。
実はこの選択をする直前まで
前チームの前監督からオファーを受けていて
ギリギリまで悩みました。
昨年の夏に自分を拾ってくれた監督です。
後期リーグから監督が就任した同リーグのチームへ
移籍のオファーを貰っていました。
是非ともウチに来て欲しい
私のクラブに君が必要だ
選択肢が殆ど無かった状況で
これほどのラブコールがあることがとても有り難かったです。
自分をチームに誘った責任だと思ってくれていたのかは分かりません。
また、昨年の夏に連絡を取り合っていた別のクラブの監督も
「左サイドバックの選手を探していて可能なら早急に来て欲しい。」
と連絡をくれました。
カテゴリーは同じでありながら現在三位で奮闘しているクラブでもあったため
正直心はとても揺れました。
けれど移籍の手続きが既に済んでいたこともあり
ヤロスワブに残ってオーナーの友人のクラブでプレーする決断に至りました。
理由はいくつかあります。
一つ目は
自分が義理と人情を優先する人間だからです。
今回の移籍に関して手を貸してくれたのはバイト先のオーナーでした。
昨年ヤロスワブに引っ越して来てからとにかく面倒を見てくれている方で
自分がバイトを続けられるようにと従業員と話してくれて
オーナーの友人に頼んで部屋も手配してくれて
生活の基盤を作ってくれた上でチャレンジが続けられるようにと
可能な限りを尽くしてくれました。
「ここまでしてくれる人をガッカリさせたくなかった」
と言うのが正直な気持ちです。
二つ目は
純粋に前監督のクラブと対戦したかったからです。
自分がどんな選手なのか知ってくれているから
使ってもらえる自信はありました。
監督がどんな戦術でプレーするのかも分かっていたので
チームにフィット出来るとも思っていました。
それでも知らない選手しかいないクラブでプレーすることにワクワク感を覚えましたし
前監督には甘えたくないという気持ちがありました。
そして三つ目は
ここからまた冒険をする勇気が持てなかったからです。
少しネガティヴに聞こえるかもしれません。
ただ決断をした翌週には家賃を振り込んで
カラダ作りを行うためにジムにも入会しました。
下のカテゴリーからどうやって這い上がるのかを考えて
この4ヶ月で必要になるであろう物を一気に買いました。
自分に必要なことを全てやると気持ちを固めました。
この固めた気持ちを再びゼロに戻して
先の見えない生活に身を投じる勇気がありませんでした。
以上の三つが理由です。
フットボールをしに来ている以上
フットボールに対して貪欲になれなければならないことは百も承知ですし
それだけの覚悟が必要であることも承知しています。
恨まれてでも冒険をするべきだったのかと
ふとした瞬間にこれで良かったのだろうかと
この選択で求めるモノが手に入るのだろうかと
何とも言えない気持ちを抱きます。
たかが四ヶ月、されど四ヶ月
あっという間に過ぎていくことでしょう。
人生は「たられば」ばかりで
「選択」と「決断」そして「挑戦」の連続です。
最善の選択が何なのかは誰にも分かりません。
四ヶ月後の自分が
「あの時別のクラブに行っていれば」
と思うかもしれません。
人生のどの場面においても重要なことは
「自分の選択に責任を持つこと」
そして
「全ての結果を文句無く受け入れること」
この二つです。
挑戦の過程で恨まれることや
何かを失うことを覚悟しなければなりません。
けれども全ては自分の選択であり自分の責任です。
それに文句を言うことも不満を抱くことも間違いです。
それはフットボールに限らず人生の全ておいて言えることです。
ここからまたどういう自分を描けるか。
どうすれば胸を張ってやり切ったと言えるのか。
最後の最後に全てを受け入れられるように。
「最善の選択のために現実から目を背けない」
可能な限りを尽くして足掻き続けます。
ではまた。
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