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カルチャーショックは楽しい

インドネシアで生活していると「カルチャーショック」を受けることがあります。

カルチャーショックというと相手の文化に対する衝撃、という意味合いで使われることが多いと思うのですが、私の場合はちょっと違います。

これまで30年間、「当たり前」ではないことを意識もせずに「当たり前」と捉えていた自分に衝撃を受けるのです。

私にとってカルチャーショックは決してネガティブなものではなく、自分を俯瞰して見られる新鮮で楽しい瞬間だったりします。

今回は印象的なカルチャーショックの瞬間をいくつか紹介したいと思います。

ATMでは通帳記帳できない

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赴任して最初のカルチャーショックがこれでした。

通帳記帳をしようと近所のコンビニのATMに行ったところ

ん?通帳を入れるところがない??

銀行の支店にあるATMならできるかなと思いましたが、やはり通帳記帳の機能はありませんでした(同僚曰くごく一部対応の機種も存在するようです)。

インドネシアで通帳記帳をしたい場合は、銀行窓口で有料でやる感じになります。最初は不便だなと思いましたが、冷静に考えるとネットバンキングが普及しているこのご時世、通帳記帳はオプションサービスにするという考えの方が合理的な気もしてきました。

あと余談ですがコンビニのATMでは現金の入金もできませんでした。出金ができないなら分かります。「ATMに十分にお金が入ってないのかな~」とか「盗難防止かな~」とか思いますが、まさか入金の方ができないとは思いもよらず。これは何でなのか、今でもよく分かっていません。


コーヒーは粉に直接お湯を注ぐ

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インドネシアは世界第4位のコーヒー生産量を誇ります。インドネシアの人はどちらかというとお茶を飲む習慣の方が強いのですが、それでもスーパーにはいろいろな地方・品種のコーヒーが並んでいます。

ある日コーヒー好きの同僚からおすすめのコーヒー粉をもらったときのこと。

私「ありがとう~。ペーパーフィルター買って飲むね!」

同僚「???直接お湯注いで飲めばいいよ^^」

私「???(インスタントコーヒー…ではないよね)」

みたいな会話があり、その時は「フィルターが家にないなら最悪そういう方法でも飲めるよ」という意味合いの発言と認識していました。

しかし、近所のスーパーに行って気づきました。

コーヒーフィルターが売ってない!!!!

日本人経営のスーパーや富裕層向けのスーパーも確認しましたが、コーヒーはたくさん並んでいるのにコーヒーフィルターがどこにもないのです。

(※さんざん捜索した結果、ダイソーとグランドラッキーというコストコ風大型スーパーで発見しました)

どうやらインドネシアではインスタント、レギュラー関係なくコーヒーに直接お湯を注ぎ、粉が沈殿したら飲むというスタイルが普通のようです。むしろフィルターを使うのはコーヒー成分を無駄にしているみたいなことを同僚には指摘されました(笑)

確かにペーパーフィルターを使わないほうが環境には優しいでしょうけど・・・味にムラが出ないコーヒーメーカー頼りの私は結局フィルターに落ち着いてしまいました。

でも外国人が利用するスーパーでもフィルターを扱っていないということは、インドネシアのコーヒースタイルに馴染んでいく人も多いのかもしれませんね。


シャワーは一日2回浴びる

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これは同僚との会話の中での発見でした。当時私はグロービスでユニリーバの東南アジア戦略について学んでいたため、昼食時にインドネシア人の同僚に洗濯や皿洗い、入浴などの習慣についてあれこれ尋ねていました。

私「髪は毎日シャンプーで洗う?」

同僚「もちろん!髪を洗うのは一日1回だけど」

私「??シャワーは2回浴びるの??」

同僚「えっ・・・ヨシサキ、一日1回しか浴びてないの!!?(爆笑)」

インドネシア人は朝と夕の一日2回、シャワーを浴びるのが一般的だそうです。理由は外に出たり寝たりしている間に汗をかくから。なので日本人は大体一日一回しか浴びないと伝えたら信じられないという顔をされました。

私は無意識のうちに日本人が世界的に見ても清潔好きな種族だと思い込んでいましたが、インドネシア人の方が体を清潔に保つという意味では意識が高そうです。


錠剤のシートに切り取り線(スリット)がない

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本当に些細なことなんですが。先日風邪を引いた際に病院でお薬を処方してもらいました。

翌日お昼分の薬を会社に持っていこうと思ったら・・・

あれっ、切り取り線がない!!

切り取り線とは、錠剤が入ったシートにある切り込みのことです。正式にはスリット加工と言うそうです。

ハサミで切ればいい話なんですけど、問題はそこではないんですよね。今まではこの切り込みをあって当然と捉えていて、便利だなんて一度も思ったことはありませんでした。でも、実は日本の製品には便利な工夫が詰め込まれていて、それは誰かの仕事によって生まれていて。インドネシアで生活しているからこそ、そうしたひと工夫の存在に気づけるようになりました。


これからもいろいろなカルチャーショックに遭遇して、自分の中の「当たり前」を打ち崩していくのが楽しみです^^

それでは、sampai jumpa lagi~

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