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私のお気に入りのお店とチズさんから学んだこと

こんにちは。大学3年生になった つん です!インスタでは自分のための健康ご飯をアップしています。

今日は、私のお気に入りの農家レストラン「菜七色」と、そこで出会ったチズさんから学んだこと、そして私の高校時代の後悔についてお話します。


「菜七色」は、オーナーのおばあちゃんと、農家であるその息子さんで経営しています。息子さんの農場で摂れた無農薬で新鮮なお野菜を使ったごはんが売りのレストラン。レストランと言っても、おばあちゃんのおうちを少し改装して作ったので、昔ながらの家の客間のようなところで食事をする感じです。いわゆる古民家カフェです。

「菜七色」では曜日ごとに違うシェフが料理を作るんです!おばあちゃんも作りますが、他に4人くらいのシェフが日替わりでメニューを考えます。

私は自然食のカフェが好きで調べたりするのですが、「菜七色」は私の家に割と近かったので(といってもチャリ30分)ずっと行きたいなあと思っていました。そして時間もあり暖かくなった春休みに行くことを決めました。

「菜七色」に行こうと決めたその日は、天気はいいものの風が冷たくサイクリングには不向きな日でした。でもずっと楽しみにしていたし、雨降る予報じゃないし、いけるっしょと思い強行突破。途中、坂道や向かい風と戦いながらもマップを頼りになんとかたどり着きました。(スマホのある現代にうまれてよかった)

「菜七色」という看板を見つけ、そこから少し奥に行くと、いかにも日本のおばあちゃんちという感じの家がありました。玄関に行くまでの庭には無造作にいろんなお花が咲いていて、玄関には「菜七色」ののれん。戸はガラガラと開けるタイプ。

わああなんかこの雰囲気好き~~~~!!

とわくわくしながら玄関に足を踏み入れると、出迎えてくれたのはエプロンを着けた、小~中学生くらいの子どもがいそうな女の人でした。そう、それが、その日のシェフのチズさんです。

玄関で靴を脱ぎ、通された部屋は、日本式の家の客間?という感じで、畳の床にテーブルが5~6コ並べてありました。私は窓際のテーブルに着席。お庭のお花が見える特等席です。

菜七色は、メニューが一つしかありません。

「日替わりシェフランチ」

ですが、お品書きを見て、品数の多さと、その内容のセンスにさらにわくわくしました。

しかも、無農薬野菜のサラダ食べ放題つき。さらにドレッシングも無農薬野菜からできたおばあちゃんの自家製!!こんなに罪悪感のない食べ放題ほかにあるでしょうか?(結局ランチでおなかいっぱいになっておかわりは出来ませんでしたが笑)

5分待つか待たないかくらいですぐに料理が出てきました。

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美味しそう!絶対美味しい!!身体によさそう!!!

ひとつひとつがやさしい味でほっこりする感じ。季節の野菜がふんだんに使われています。素材の味が生かされたおいしさが身体に染み渡りました。

おなかも心も満たされて帰ろうとするとこんな貼り紙を発見。

アシスタント、シェフ募集! 学生可!経験・年齢不問!

え、もしかしてこんな素敵なお店に携われるの??これ学生でもシェフやっていいってこと???気になる!アシスタントでもいいからやってみたい!!

と思い、お会計の時にシェフのチズさんに聞いてみました。

すると、

「シェフ一人で準備から配膳までしているから、日曜日はお客さんが多くて手が回らないことがあるのよね~、日曜日だけでも手伝ってくださる人がいると助かる!じゃあ電話番号とお名前伺ってもいいかしら?」

とのことだったので、その場で携帯の番号と私の名前をメモ用紙に書きました。

後日、電話がかかってきて、「○日に来てほしい!でもそんなに給料は高くないけど大丈夫?」

と言われましたが、私はお金稼ぐ目的ではなく、純粋に農家レストランに興味があり、そこで働く人と関わってみたいなあと思っていたので、むしろお金もらっちゃっていいんですか、という気持ちでした笑。(しかも、あの美味しいランチ付き!)

さあ二回目の「菜七色」訪問。まさかアシスタントとして行くことになるなんて前回は思ってもみなかったです。この日も風が強く、強風にあおられながらチャリをこぎました。通り道の桜がきれいだったなあ。

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少し緊張しながら玄関に入ると、チズさんが笑顔で迎えてくれました。私は「チズさん」と呼び、チズさんは私のことを、ちゃん付けで呼ぶことにしました。目上の人と下の名前で呼び合うのってなんか特別感あって嬉しい!そういえばチズさんが私のインスタを見て、「あれ自分のために作るの~?彼氏とかじゃなくて?!すごいね!相当食いしん坊だね!」と言ってたのが面白かったです笑。

一通り仕事を習い、厨房でお客さんを待っている間、チズさんといろんなことをお話ししました。大学の話、チズさんのお子さんの話、将来の話、地元の話、オーナーさんの話、、。ダンスをやっていたという共通点もあり、おしゃべりに花が咲きました。

驚いたことに、チズさんは機械工学系の学部を卒業し、メーカーで設計の仕事をしていたんです!しかし数年働いた後、調理師学校に通って免許を取り、結婚して今は菜七色で週に1~2回シェフをしているということでした。(シェフ以外に何をしているかは聞き忘れました)

チズさんは、実は高校時代、料理が好きで卒業したら調理師の専門学校に行くことを考えていました。しかし、進学校だったこともあり、先生からのすすめで大学に行くことを決めたそうです。高校の時にそんなに将来について具体的に考えられず、理系科目が得意だったから理系の学部に進んだのだとか。メーカーでの設計の仕事にやりがいを感じていたけど、結婚して子どもが生まれると、メーカーを退社。機械系メーカーは男社会で、家庭との両立が厳しかったそうです。チズさんは、

「もっと高校時代に、自分の興味のあることに関連する学問を知りたかった。たとえば料理に関することでも、調理師以外にも大学で学ぶようないろんな専門分野があるから。大学選びのあの時期に戻れればなあ、、。機械系の学部に入ったらほぼ卒業後の道は決まっちゃったようなもんだったから」

と言っていました。


私も「高校時代に戻って進路選択をやり直したい」というチズさんに共感する部分がありました。私は、小さい頃から英会話教室に通わせてもらったこともあり、ずっと英語が得意でした。この得意なことを生かして、大学に行ったら留学したいし、将来は英語を使ってバリバリ働きたい。そう思い、大学は、留学のサポートが手厚いところ、留学生がいるところ、学部は英語を使う国際系かな、と。第一志望には受からなかったものの、上記の条件を満たした国立大に受かりました。ハイレベルな英語や、国際関係(国際開発学、国際法学、国際政治経済学など)の授業をとり、自分が高校の時に思い描いていたキャンパスライフを送れているかのようでした。

ハイレベルな英語の授業のおかげで、高校では苦手だったスピーキングの力はどんどんついていったし、留学の内定も決まりました。しかし、国際関係の授業については、面白いところもあるのですが、難しいことが多く、正直あまり熱意を持って取り組めないでいます。(もちろん、国際社会の動向についての知識を持っておくのは、有益だと思うし、知っておきたいという気持ちはあるので、学ぶモチベーションはありますが!)

私は、高校時代、この「得意」に縛られすぎて自分の「好き」「興味」についてあまり考えていなかったのだと思います。「英語は目的ではなく手段だ!」という話を何度も聞き、理解しているつもりではいました。しかし、私は「英語を手段として何をしたいか」について具体的に考えられておらず、完全に「目的」になってしまっていたのです。そして「英語さえ出来れば何か見えてくるものがあるはず」という幻想を抱いていました。

高校時代に戻れるとしたら、自分の興味関心について真剣に向きい、進路を決定したかったです。私のインスタや過去のnoteを見てもわかる通り、私は食や健康に興味があり、それについての知識を得るのが楽しいと感じます。振り返ってみれば、私は昔から食べることや母の料理を手伝うことが好きだったし、クラシックバレエをずっとやっていたので身体のことやダイエットに関心を持ってきました。しかし、この自分の興味関心に気づいたのはごく最近です。

就活前のこのタイミングで気づけて良かったと思いつつ、もし大学を選ぶときに、いやそれよりも前の文理選択をするときに自分の本当に興味があることに気づけていたら、どんな違う未来が待っていたかなあと、ときどき考えることがありました。


しかしチズさんは、こうも言っていました。

「社会人になったって選択肢はいっぱいある。何か学びたくなったら学校に通って学べばいい。私も『やっぱり料理やりたい』って思って調理師免許取りに行ったんだから。やりたいことなんてやろうと思えばいつでも出来るのよ。


高校時代から自分の進む道を決めて、大学、就職と一本道で学びや経験を積み重ねていくのがいい、という固定観念を私は無意識に持っていました。だけど、立ち止まって、思い切り方向転換するという選択肢もあるんだということをチズさんが教えてくれました。いやむしろ、そうやって全く異なる分野の仕事を経験する人生って面白そうだなと思いました。

年を重ねるほど、今までやってきたことをやめたり、新しいことを始めたりしづらくなるのではないかと思います。だからこそ、大学で学んできたことや機械系メーカーでの経験に縛られず、自分の好きなことに向き合ってキャリアの方向転換をしたチズさんの生き方を、私はカッコイイなと思いました。


ふらっと思いつきで行ったお店で、まさかこんな素敵な出会いがあるなんて、、!思い切ってお店に踏み込んでみてよかったなと思います。
私もチズさんみたいに、自分のパッションに従って生きたいなあ。そしていつか、大学生のうちに、菜七色でシェフやりたいです。オーナーのおばあちゃんは、よくも悪くも適当な方なので「いつでもやったらいいさ~」と言ってくれました笑。またお手伝いに行くのが楽しみです。

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