超高速思考(詩)

ぼくは幸せになるために生まれてきた訳ではなかったことに気づいてしまった


ぼくは不幸になるために生まれてきた訳でもなかったことに気づいてしまった


世の中の大半の人間が幸せになりたいと乞い願っているのにも関わらず


大半の人間が満足した人生を送ってないと感じていてそれなのに生活のため家族のためと言いながらやりたくもない仕事に追われて人生を諦めて振り返りもせずに若さを失って意欲を失って後悔もせずにある日突然死んでいくんだ


その一方で一部の人間だけは自分の信念を曲げることなく生活も家族も自らの人生さえ投げ打って本当にやりたいことのために後悔しない選択を持って毎日を突き進んでいこうと努力を惜しまずやり遂げようとしているそれこそ今死んでも後悔しないくらい毎日行動に起こしてやり尽くしている



ぼくは歩きながら考えてんだ


いつもそうだ


いつもどこでもぼくのこの脳みそは、このくだらない世界の成り立ちやルールや果てしない過去から未来までずっと考えてんだ


なんで幸せにならないと不幸なのかということを


なんで人によって幸せの形が違うのかを


なんで他人と比べ比べられて生きているのかを


なんでぼくがぼくであるのかを


なんでぼくときみが同じ星に息をついているのかを


なんで何も持たない赤ん坊が幸せそうなのかを


なんであいは相で愛で会いで合いで空いなのかを


なんですきは隙で過きでスキで好きで空きなのかを


空とは何なのかを


ずっとただひとりこうやっていつも考えてんだ


こんなバカバカしいことを
くだらない世の中の
くだらない人生の
くだらない一コマの
くだらない一刺しを



それでもずっと考えてんだよぼくは
超高速思考してる






そしてかなしいかな、どんなに嫌われてもぼくは愛してる


この世界とこの世界に住む人間を愛してやまないんだ



世界を憎めたら良かったのにな
大嫌いだよ、って世界にバイバイできたなら


ぼくも少しは救われたのに

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