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「THINK BIG」をシリコンバレーで叩き込まれた。滞在中にやっておいて良かったこと【J-StarX 1期】

政府が掲げる起業家1000名派遣の五カ年計画
その第1期生として、10日間のシリコンバレー訪問に行ってきました。


雑感

渡航前は正直Femtechの最新トレンドを吸収できたら。という情報収集が目的でした。
ただ実際に行ってみるとそれ以上に様々な出会いと学びがありました。

よかったこと①仲間ができた

carefullはコロナ真っ只中にできたので、基本フルリモート。
起業家とフランクに出会える機会がほぼありませんでした。
ということで対人スキルが著しく低下している中で、行きは超人見知りモード。空港の搭乗ゲートでは誰とも目を合わせず、機内でも隣の席はJ-StarXメンバーと分かりつつも一言も話ができず、馴染めるのか自分?という不安いっぱいでアメリカの地へ。

しかーし、心配はご無用。

今回ウェルビーングのコースでは約25人の起業家が同じホテルで生活。
異国の地で毎日顔を合わせていると自然と距離が縮まり、帰国後も大切にしていきたい関係性がいくつも生まれました。
仕事のことだけでなく、なんでもざっくばらんに話せる起業家仲間ができたことが今回の旅での一番の財産です。

Draper Universityでの英語Pitch Event後

よかったこと②思わぬ出会いがたくさん

ありがたいことに、会いたかった方を紹介いただいたり、食事会に混ざらせてもらったり、毎日2〜3アポ、合計30名くらいの方に会うことができました。

体感としてベイエリアでの10日間は、過去1〜2年のネットワーキング量@日本に匹敵していたんじゃないかと思います。
(日本での活動が少なすぎるという説もあるので、皆様何かあれば積極的にお誘いください。)

オフィス訪問は知り合いの紹介で、GoogleやAmazon、NVIDIA、KITCHENTOWNなどに訪問できました。

Googleのレセプション
NVIDIAのオフィス
まるで空港。拡張を重ね、超巨大な建物が4棟もありました
KITCHENTOWN
Food Tech向けのインキュベーション施設となっていて、名の通りKITCHENをシェアできます。そして施設にはR&Dや流通のエキスパートもいて、レシピ作りから販売まで一気通貫で支援する仕組みが整っていました

現地でのネットワーキングで機能したこと

  • Give and Takeのマインドで
    J-StarXの同期の皆さんが本当に優しい方ばかりで、、、惜しみなく取れたオフィス訪問やディナーのアポにお声がけをしてくれるんです(涙)
    「Takeばかりするのは、、、」という気持ちから、私も「〜に一緒に行きませんか」と極力声をかけるようにしていたら、また別の会にも誘ってもらえたりと、好循環。
    そもそも知り合い側も「面白い人がいれば会ってみたい!」というテンションだったりすることが多くて、むしろコネクトしていくことが双方にとってwin-winだったように感じてます。

    実際にGiveできるかは置いておいたとしても、Giveの気持ちを忘れないことが大切(!)

  • スポーツが穴場
    今回図らずもアメフト観戦×2、ピックルボールPLAY×1と、スポーツも楽しみつつの爽やか旅となりました。
    なんと、そこで出会った方からオフィス訪問につながったり、将来この人に投資してもらいたいな、と思える方にも巡り合うことができました。
    アメリカでのスポーツ観戦って、盛り上がり方がクレイジーで仲良くなりやすいのかも。
    そしてアメリカで大流行中のピックルボールは、老若男女問わずみんなで楽しめるテニスのダイバーシティ推進版なスポーツで、隣のコートでVC業界のレジェンドがPLAYしていたりもしてなかなかのシリコンバレー感がありました。

よかったこと③視座が上がる

今回の学びは大きく2つあります。

1つ目は、「ナラティブの重要性」

プログラム中にスタンフォード大学池野先生の講演があり、意思決定の文化的な違いを学びました。

日本は裁判官制ですが、アメリカでは陪審員制。

つまり、陪審員に正しいと思わせることが重要なんです。
アメリカでは創業ストーリーが共感を呼び、スケールしたビジネスがたくさんあり、自分の中ではそれが「すっ」とこの陪審員制の文化と結びつきました。

ただの水をクールな缶で売ったらユニコーンになった「Liquid Death」

「レッドブルの缶に水を入れて飲んだら気分が上がる」そんな体験をした元ロックバンドのCEOが立ち上げた「リキッド・デス(死の水)」。
「ただの水」をまるでエナジードリンクのようなデザインの缶に入れた飲料はSNSで話題を呼び、インスタのフォロワーは今日時点で約279万、売上は2022年時点で約190億円を突破しています。

様々な人種が集まるアメリカだからこそ、「みんなと同じ」ではなく「自分はこれを応援したい」という想いや共感で購入に繋がる、少し高くても意志のある消費行動をとっている自分がクールだと思える、そんな文化があることが垣間見えました。

学びの2つ目は、「THINK BIG」

とある方から「同じ労力と時間をかけて支援するならBIGなアイディアに投資をしたい、こっちの人は小さくまとまるアイディアには興味ない」というお言葉をいただき、それがぐさりとささりました。

これまでもGoogleやEndeavorで死ぬほど見たり聞いたりしてきましたが、起業家としての自分がこうした考えをダイレクトに受け取る、しかもそれをビジネスのスケールが圧倒的に大きいアメリカで、というのは言語化が難しいのだけど、何か込み上げてくるものがあります。

今回の学びを今後活かしていくことをここに誓います。

よかったこと④未来を考える時間ができる

最後、プログラム期間中の業務をカバーしてくれたメンバーに感謝の気持ちを伝えたいです。

国内にいるとどうしても目の前の仕事をこなすだけで毎日があっという間に終わっていたのが、そうした業務から離れて10日間を過ごせたことで、もっと中長期的に事業をどうしていきたいのかを考えることができました。

仕事をフォローいただいた、みんなありがとう、、、!

プログラムの意義

今回選出いただいたJ-StarX シリコンバレー派遣は、PMFの足掛かりを掴む、というアーリーフェーズのスタートアップ向けプログラムでした。

正直行くまでは目の前の仕事に追われてそれどことではなく、志望理由も「アメリカの先行事例を学んで事業に活かしたい」という今思えば大変意識が低く恥ずかしい限りなのですが、実際に現地に行くことで

  • メンターなどから「THINK BIG」の考え方を叩き込まれる

  • 今後も応援してくれるメンターと出会える

という点において非常に有意義なプログラムだったと感じています。

今年以降申し込みを検討している皆さん、10日間も事業に穴をあけるのかという不安もあるかと思いますが(実際に私がそうでした)、それ以上にインスピレーションや人とのつながり、事業を成長させるためのきっかけを与えてくれるプログラムです。

なんと今は1ヶ月くらい滞在したかったな、とか「また機会があれば別のプログラムにもチャレンジしたい」という気持ちでいますので、PMFの足掛かりをつかみたい起業家に自信を持って参加をお勧めできます。

JETROさん、EYさん、素敵な機会をありがとうございました。

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