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週報。美を目的とする

この週末で一気に暖かくなった。
流石に日曜日は上着を一枚減らしたし、代々木公園には長い冬の終わりを祝うような人だかりだった。

残念ながら春が来たので静寂を求めるソロキャンパーはオフシーズンです。


実用の制約の中で美を追求する

服飾は使用を想定する制約がある芸術でインダストリアルデザイン的な側面がある。その上で美を追求することを主目的に持つから好き。

文化学園服飾博物館で開催される『“オモシロイフク”大図鑑』に行ってきた。同日に高島屋の『椅子とめぐる20世紀のデザイン展』にも。

オモシロイフク大図鑑はテーマとしては面白くて。実際にある服の機能的な必然性や、その中で発揮するデザイン性を感じられる。

いかんせんボリュームが惜しくて。500円なので2フロアで展示室2部屋なのはコスパ的には妥当には感じるけど。これ2,000円くらいの大ボリュームで見てみたいなぁ。過去に行ったファッションインジャパンや、DIOR展に思いを馳せた。

関係ないけど、どうやら卒業式の日?だったみたい。晴れ着の人が沢山歩いていた。今って和装に白ブーツとか流行ってるのかね。ガチ目の着物では無く、はいからさんな感じになるけど纏まりがよくて機能性も満たしてそうで綺麗。

その脚で次は椅子へ。
いい感じの椅子が集まってるなぁ、と。一本脚の机や椅子がプラスチック以降なのが驚いた。高島屋での開催ということでknollとハーマンミラーが製品を販売するエリアがあって、百貨店で開催すると直結できるのだなぁ、と。

デザインの良い椅子というやつは今でも製品として売られているわけで。歴史の流れやデザインラインのパクリパクられあいや、歴史や文化的な解釈を含めた紹介は難しいのかな、とも思った。生きている芸術家の作品展だとその美術の歴史を時系列順に辿ることになってしまう、的な。生きている人の経歴を歴史家が編集してお出しするわけにはいかないから。

今週のコンテンツ

洋画『ポトフ』

ゴーストワールドを見た日の番宣にあって気になっていた。

言語を聞くとどうやらフランスの映画のよう。フランス映画は退屈、と刷り込まれていてちょっと不安。しかし料理テーマに興味があること、料理をはじめとして音に拘りがありそうな伝わり方だったことで退屈ではない

あと、それぞれに一級のクリエイター同士の幸せな人生とその先、の話だったのはある。
片割れを失ってしまうことは避けられないことだが残ったポトフが新しい繋がりを残すきっかけになったと思うとやはり家庭料理なのだ。
悲しいけど避けられないこと、を明確に描写して、乗り越えるには至らずとも新しい形に落ち着く様を見せる、素朴な人生の喜びを感じる

対象的に見る作品でもないが去年観た『ザ・メニュー』が美食を露悪的に描いてたことと対照的。本作の美食は、知性と心の豊かさを表すもので瑞々しく味わい深い。

洋画『アーガイル』

キングスマンの人の新作らしい。確かにトンチキな"カッコ良すぎる"殺陣はそんな気がする。リアリティラインが低い状態で観客を引っ張るのでずっと不思議な夢うつつで観ることになる。

角刈りのアーガイルはまさしくフィクション!なマッチョマンで現実ではなくてもなんか不思議な魅力なんだよな
で、ずっとリアリティが無い状態で進行する。そのおかげかキングスマンからお得意の現実味のないアクションシーンを文脈に引っ張られず、動きの気持ち良さを直接感じることができる。

アニメ『転生王女と天才令嬢の魔法革命』

声優アワード受賞記念、のような気持で石見舞菜香と羊宮妃那の出演作品を漁っている。

事前知識を入れずに見終わる頃に「え~これ百合アニメだったのか」と全てが繋がって納得してしまった。

キャラとキャラの関係性が進展するシーンは必ず心揺さぶられる感じある。キャラの魅力が主導する作品って感じ。異様な日常への情熱と濃厚な愛の言葉はたしかに百合のそれで強火の百合だった。

キャラの情報量はちゃんとしてるのに想定よりファンタジーのディテールに拘りはない世界。たっぷりと時間を取った日常恋愛パート、急に強火になる愛と、別に課題解決には重きを置かない構成。

でもどうやら、キャラ愛で駆動して世界をよくするを至上命題におかず、愛が勝つ物語のことを私は結構好きらしい。この作風と製法は好きです

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