勉強

大学に進学して、高校ほど勉強漬けの日々からは解放された。正直しんどかった。毎日、何に向かって勉強すればいいのかわからなかったからだ。数学の微分積分や湾曲したグラフ、英語の不可疑問文や仮定法過去完了、国語の古典、全く何のためにこれを学んでいるのかわからなかった。

私には大学に進学したいから勉強を頑張るなどの明確な目標は無く、周りが、両親が、といったふわふわ理由が大学進学の決め手になっている。

だが、大学に進学して気づいたことがある。
高校まではセンター試験のため、二時試験のためとテストでいい点数を取るために勉強をしなければいけなかったが、大学では自分の知恵、知識のために学ぶことができる。在籍者のことを小中高は”生徒”、大学では”学生”と呼ばれることに大いに納得した。

少し話はずれるが、1990年代アメリカ、ニューヨーク州ブロンクスでhiphopで平和を齎そうと試みた”zulu Nation”という団体が立ち上げられた。
今まで黒人たちが犯罪やギャングの抗争、麻薬などに消費していたエネルギーを音楽に転換し愛と平和を信念にした団体である。
彼らの理念の一つに”knowledge (知恵)”がある。これは、黒人の奴隷制、白人優位の世の中で黒人たちが騙されたり、悪いことに利用されないように知恵をつけるということが一つ、もう一つは自分自身のルーツ(黒人としての)を知る、という意味が込められている。

こういったことが勉強、研究、学ぶということなのではないかと思う。自分が知りたい分野を学び、結果的にそれで食べていけるようになったら万々歳。そういった知識が”自分”という人間の思考、思想の枠組みになり価値観に繋がると思う。
私は自分の好きな分野を研究することで、私生活、学生生活を有意義なモノにしていきたいと日々思っているし、自分の知りたいことをどんな方法でも知ることができる現代のシステムに感謝している。

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