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他人が運転する車に乗るということ

こんばんは。maoです。
今日も近所で、夏休み中に車の免許を取ったばかりであろう若い子が、物凄い車を暴走させているのを見て、次男の高校で一番仲良しだった親友が車の事故で亡くなった事を思い出しました。この夏で早4年も経ちます。

就職先が一番早く決まった矢先の事故

高校3年の最後の夏休みでした。息子の携帯に1本の電話が鳴りました。私達は家族旅行に向けて空港へ出発していました。息子は言葉を無くし、体を震わせ涙があとからあとから溢れさせていました。

『何でだよ…俺ら一番乗りでこの前決まったばっかじゃん。遊べねーじゃん。一緒に卒業できねーじゃん。』

息子の親友であり、同級生のA君が自分の地元の幼なじみ数人と、免許取り立ての友人が運転する軽自動車に乗っていたのですが、猛スピードでカーブを曲がり切れず、4人乗りの所を5人でぎゅうぎゅうに乗っており、シートベルトをしていなかったA君だけが外に投げ出され即死でした。

実は息子と彼はほぼ同じ時期に、彼は就職先が、息子は推薦で進学先が一番最初に決まったばかりでした。旅行から帰ったら2人で遊ぶ約束をしていたようで、ショックが隠せないようでした。結局息子は、A君の顔を見たら立ち直れないと言う事で、彼のご家族に後日お線香をあげに行かせてもらう旨を伝えました。

私達家族もどう声をかけてあげたらいいのかわからず、胸が痛い出来事でした。

その半年後、今度は長男が被害者に…


まさかと思いました。今でも覚えているのですが、人の声や何もかもがもやがかかった音で、景色が全て走馬灯のように見えました。

夜遅く主人の携帯に警察から連絡があり、主人の顔が青白くなる姿がありました。
息子が助手席に乗って、友人が運転する車が交差点で右折しようとした所、無理矢理直進してきた軽自動車と正面衝突を起こし、息子達の車が横転して息子だけが救急車に運ばれたとの事でした!

主人が何を言ってるのかわからず、頭は混乱するし、心臓の音だけが早くなるばかり。

どうしよう、本当どうしよう…

状況が把握できず、家族みんなが動揺してる最中、主人がとりあえず今から現場へ向かうから落ち着くようにと諭されました。

時間だけが過ぎて、頭の中が真っ白。手は震えるし、心臓の音だけがうるさくて、万一息子を失ったらどうしようと涙が止まらず。

ちょうど主人からこの写真が送られてきて、息子が搬送される所でした。息子は全身打撲と首をひねり、ガラスの破片による傷だけで、命には問題ないのですが念の為検査入院との事でした。運転していた友人は擦り傷だけで無事でした。車も運転席角前をぶつけられ、そのまま横に一回転したそうで、何故か息子のエアバッグが作動せずガラス破片が刺さり傷だらけでした。この友人も数週間前に免許を取得し、新車を買ったばかりで、最初に乗せた友人が息子だったそうです。更に驚いた事に、追突してきた車が友人のお父さんの同僚で、そのお父さんと先程まで一緒に仕事をしていたらしく、信号が赤になったけれど急いでいたので、行けると思い無理やり直進してきた事が事故の原因でした。何かドラマのような展開で今も忘れられません。

主人から一部始終を聞き安堵したせいか、身体中の力が抜けしばらく放心状態でした。それを思うと、亡くなった次男のお友達の親御さんの気持ちを考えるだけでいたたまれない気持ちになり号泣してしまいました。神様は、いともあっけなく明暗を分かれさせる残酷な試練をお与えになるなと…。

免許取りたての人の車にあえて乗らない、自分が当事者なら人を乗せない

この事故を通して、息子達も死が背中合わせという事が教訓となりました。免許を取って嬉しさが勝ってしまうのはわかります。運転歴が長い人でも事故は勿論起きますが、経験が浅い初心者にはまだまだ判断ミスが甘い事が多く、せめて数ヶ月くらい慣れてからと釘をさしています。人を乗せるという事は、人の命を預かって運転させてもらっているという事を忘れて欲しくないのです。慣れてきても、大丈夫だろうと判断を誤る事もあります。息子の友人の死を無駄にしない為にも、事故で死の恐怖を味わった長男にもこの事を忘れないで欲しいのです。

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