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【聖杯戦争候補作】カルマ / supernova

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「……■■、■■! 捜しましたよ! フラッといなくなって、何をやってたんですか」
「やあ■■■■君、ちょっとね。経過は順調ですか?」
「ええもちろん。でもあなたがいないと、まだいろいろ困ります」
「すみません。ですが、■■は成功だったと、これで証明された……」

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・・・・…………意識が目覚める。自我が己を認識し、記憶を甦らせ、霊肉の感触を確かめさせる。自分は今、自分の存在を認識している。それゆえに、自分は存在する。どうということもない事実だ。記憶。遠い遠い昔、生まれて生きて戦って死んだ記憶と、その後に植え付けられた新たな知識。これから再び戦わねばならない。掟に縛り付けられ、主人を与えられて。憂鬱、と言えばそうとも言える。しかし、また己として生き、束の間でも生の実感を味わえるとすれば、喜ばしくもある。

ゆっくりと、瞼を上げる。闇から光へ。夕暮れ時か明け方か、そのような薄暗さ。場所は――――室内。目の前に、男の顔。彼は笑っていた。歓喜していた。大喜びで、礼儀正しく挨拶し、名と、自分のマスターであることを告げた。

こちらもクラスを告げ、真名を名乗る。彼はますます喜び、ぜひ話し合いたいとソファをすすめて来た。よかろう。対話は必要だ。自分は迷わず腰を下ろし、テーブルを挟んで向かいのソファに座った彼と、顔を合わせた。

「さてさて、何からお聞きしましょうか。ええと、まず……」

男は、せわしなげに指を動かす。嬉しくて楽しくて、好奇心でいっぱいで、興奮が止まらないといった様子だ。顎の前で両手の指を組み合わせ、男は晴れやかな顔で、こう問うた。

「あなたは、『カルマ』とは何か、ご存知ですか?」

愚問だ。ご存知どころではない。その用語、概念は、一般常識として知っている。自分は淀みなく答えた。

「それは『行為』だ。ありとあらゆる行いだ。世界を構成する要素の一つだ。何ものかが存在し、行動する時、それは世界全体に影響を及ぼす」

男は満足げに笑い、肯く。
「はい。遥か昔からそう言われてきましたし、私もそのようにとらえています。ただ、もう少し詰める必要がある」

男は、テーブルの上のコップから水を少し飲み、発言を続けた。

「『因果応報』といいますね。すべて物事には原因があって、しかして結果があると。それは法則であり、誰かに定められ、動かされているわけではありません。また、万物の運命が全て定められているのでもない。行為の主体・決定者は、たとえ周囲の様々な状況、制約によってやむなくであっても―――行為を生み出す本人です。それらが複雑に絡み合い、働き合い、共鳴し、循環し……この宇宙は車輪のように、無限に動き続けている。カルマによって!」

しばらく彼の言葉に耳を傾ける。慣れ親しんだ知識、懐かしい響きだ。
この男は……宗教家だろうか。そのようでもある。いや、この男は、神や仏を信じてはいない。では、哲学者か。

「私は……科学者です。ナノマシンと、『業子力学(ごうしりきがく)』と名付けた情報理論を研究しています」

その男……『ディスティ・ノヴァ』は、滔々と持論を語り続ける。白髪の老人だが、子供のようにエネルギッシュに。

「微視(ミクロ)のレベルでは、理論は完成に近づきつつあります。一例として、『この私』とはなんでしょう?」

自己、自我、魂。アートマンか。これもよく知る概念だ。自分はやはり淀みなく答えた。
「肉体でも、名称でも、立場でもない。己が己自身であるという『意志』だ」

「正解です。記憶と経験の連続体としての情報、そしてそれを認識する人格機能、とも言えるでしょう。それが揮発し消滅した時、それが死です。逆に、たとえ肉体がなくとも、己を構成する情報さえあれば、それを認識する『私』は存在し得る。肉体や脳が、金属や樹脂や機械、果ては電子情報に置き換えられようとも。そもそも生物の肉体の細胞は、日々新たなものに置き換えられていますしね。また、『英霊の座』という情報野から呼び出され、今ここに霊体を備えて存在するあなたには、特によく解るはずです」

いかにも、そうだ。かつて生きていた『自分』は、死んで消滅したはずだ。肉体的にも、情報連続体としても。では、今ここにいる自分はどうか。観察され、記憶された情報が、かりそめに自分という意識を与えられているだけではないのか。

「このような情報を記憶し、媒介する、理論上の情報素子を、私は『業子(カルマトロン)』と呼んでいます。肉体でも霊体でも、物質や時空間、意識や魔術でも、業子で説明できるはずです。情報のある時点での揺らぎ、その一つの姿に過ぎないのですから」

なるほど。全ての事象は複雑に絡み合った関係性の上にかりそめに成り立っており、それ自身の力で独立して存在しているわけではない、と。

「従って、肉体の情報を記憶して再生する方法があれば、負傷は元通りに治癒しますし、死者も復活できます。たとえば、私は元いた世界にナノマシンを放出し、肉体の構成情報を空気中の分子運動のあわいに潜ませていました。もしも、今のこの私の肉体が破壊され、生体活動を停止したとします。するとナノマシン網はこれを察知し、周辺の物質を再構成して、私の記憶と肉体を再生するのです。つまり、事実上の不死、不滅です。こうしたナノマシンの動きを、私は業子力学理論によって制御しています」

不死、不滅。誰もが望み、かつては自分もそうであった。思わず眉を動かし、彼に問う。
「それは、この世界でも可能なのか?」

ノヴァは微笑み、胸に掌を当てて、すらすらと答えた。
「私の肉体細胞、また肺や体腔の中の空気……それらにもナノマシンは含まれているのですよ。従って、この世界でも復活は可能のようです。ナノマシンが完全に除去されればダメですし、再生槽がないと自然復活には6日程度かかりますので、その間に誰かが優勝してしまえば、それまでですが。一応、以前から肉体修復用ナノマシンを注入していますので、かなり死ににくくはなっていますがね。あと、頭部を失っても補助脳が……ええと、本題に戻りましょう」

ノヴァは無駄話を打ち切り、真剣な表情で向き直る。

「さらに、巨視(マクロ)レベルの業子力学理論があります。これこそ、今私が挑んでいるところなのですが」
「それは?」
「こうした個々のカルマが絡み合い、世界を動かす事象……すなわち『運命』を科学的に解き明かすことです。究極的には、その克服を」

運命。無限に等しいカルマの流れによって、水車のように回転する、無始無終の宇宙法則。それ自体で成り立つのではないにせよ、無明の中に迷う個人が挑むには、絶対的に強力過ぎる相手だ。いったい何者が、運命を克服できようか。

「おれは、運命に挑み、敗北した者だ」

「そうですね。アーチャー、真名は『メーガナーダ』。別名はインドラジット。古代インドの大叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する悪魔の王子」

神々に勝利する事はできた。奴らとて、我々と先祖を同じくする、有限にして有始有終の有情に過ぎぬ。カルマや運命を克服した存在ではない。だから、自分が敗れたのは神々などではない。まして、人間やサルどもではない。カルマに、運命に敗れたのだ。

「お前は、おれをどう見る。運命に滅ぼされた者が、再び運命に挑み、打ち克つことが出来るか」

「もちろん、出来ます。科学的に、理論的に、可能です。挑戦を続ける限り、決して可能性はゼロにはなりません。あなたがこの戦いに召喚され、再生し、私とここでこうして議論していること自体が、新たな運命の地平を切り拓く―――カルマそのものです」

明快な答えだ。この男は狂人で悪人だが、優れた知力と意志力の持ち主のようだ。まるで、あの男のように。我らラークシャサ族の多くが滅ぼされ、遥かな時が過ぎた後――――我らの残存思念は怨霊となり、ランカー島を再び支配していた。そこに一人の男が現れ、我々に教えを説いた。苦しみと憎しみ、カルマの輪から解脱するための教えを。その男は……

「お前は、ブッダになるつもりか」

ノヴァは答えず、ニッと笑った。肯定とも否定ともとれぬ表情だ。そして……顔を俯けた。

「どうした」
「あなたを見ていると、その……私の息子たちを、思い出します。一人は、夢を叶えるために戦い、果てました。もう一人は……私に随分逆らいましたが、まだ生きています。彼なりに、夢を叶えるために」

しばらく語り合い、互いの意見と能力を確認した後、両者の意見は「電力供給施設を抑える」ことで一致した。電力は彼らの命綱だ。そうと決まれば善は急げ、先に誰かに抑えられないうちに、ことを進めよう。幸い今は早朝、町に人の気配は少ない。ノヴァは脳を摘出した住人の死体をアーチャーに食べさせ、各種物品を調達して身支度を整えた。ここはノヴァの家ではなく、見知らぬ誰かの家だったのだ。

ガリィ君を殺害&回収し、ザレムでの調査研究活動も軌道に乗ってきていたのですが、まさか「異世界に召喚される」というワンダーを体験できるとは。元の世界ではどうなっているでしょう? 生体活動を停止すれば新たなディスティ・ノヴァが再生するはずですが、流石にこれは予想外。まあ、あちらの世界で私の存在が必要なら、因果律が働いてNEWノヴァがポップするはず。しからば、今のこの私が元の世界への帰還を求める必要もあまりない。ちょっと残念ですが、元の世界のことはそちらのノヴァに任せましょう。うかつに戻ると因果律を乱しておかしなことに……それはそれで面白いかな?

それに、こちらはこちらで、随分面白そうです。様々な異世界、並行世界から知的生命体を呼び寄せ、英霊と呼ばれる存在を従わせる。そして彼らを戦わせ、生き残った者に『万能の願望器』なるトロフィーを与える。奇跡を実現する『聖杯』を。これぞまさしく、私が求めている、運命と混沌の実験場。業子力学の研究にはもってこいの戦場ではないですか。ルーラー、運営者として観察しても良かったですが、いち参加者として、現場で体験するのが一番でしょう。ルーラーとじっくり話もしてみたいですね。サーヴァントも相当に強力かつ協力的ですし、知識や人格的にも興味深い。言うことはありません。彼のカルマがどこまで通用するか、実に楽しみです。

科学技術のレベルが、ザレムはもとよりクズ鉄町よりも低そうなのは、ちょっと困りましたが……随分昔の世界か、それを模した世界のようです。まあ私そのものが、いわばスーパーコンピューターですからね。様式は古くても電子機器が存在するのなら、それを集めて最大限に活用するまでです。魔術もきっと、科学的に解析できます。十分に発達した科学技術はなんとやら、とも言いますし。

やるからには、優勝を狙いましょう。願いは『聖杯』そのものを解析させてもらうこと、それしかありません。いかなる仕組みで、どのように、どこまで何を叶えるのか? 『運命』そのものを理論づけ、科学的に解析し、ついには己の意志で克服するに至る。それには『聖杯』そのものが、この上なく重要なサンプルを提供してくれることでしょう。マーベラス!

ノヴァは冷蔵庫を開け、幸運にも彼の大好物を発見する。焼きプリンである。それを皿に開けると、きれいなスプーンでひとすくいし、口に運ぶ。
濃厚な甘み、ねっとりした口触り、馥郁たる香り。ああ、なんたる口福――――

「おいちい!」

【クラス】
アーチャー

【真名】
メーガナーダ@ラーマーヤナ

【パラメーター】
筋力A 耐久B 敏捷B+ 魔力A+ 幸運D 宝具A

【属性】
混沌・悪

【クラス別スキル】
対魔力:A
A以下の魔術は全てキャンセル。事実上、現代の魔術師ではアーチャーに傷をつけられない。

単独行動:C+
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。ランクCならば、マスターを失ってから一日間現界可能。高圧電流を吸収し続ければ、現界時間を延長することが出来る。

【保有スキル】
幻術:A+
人を惑わす魔術。精神への介入、現実世界への虚像投影などを指す。幻力(マーヤー)の達人であり、自らの姿と気配を隠蔽したまま自在に行動し、半神の目を欺くほどの精緻な幻影を創り出せる。並の相手ならば精神攻撃だけで無力化できるレベル。真実を見極める卓越した霊眼の持ち主でなければ、この幻影を見破ることは出来ない。

鬼種の魔:A(EX)
鬼の異能および魔性を表すスキル。天性の魔、怪力、カリスマ、魔力放出(雷)、等との混合スキル。インドの悪鬼ラークシャサ(羅刹)族の王子。羅刹王ラーヴァナとアスラ族の女性の子であるが、父はシヴァ神であるともいう。神々を打ち破り、神々に打ち破られて恩恵を失ったがゆえに、神性は不死性とともに剥奪されている。彼はもはや神に祈ることはない。

雷の征服者:A(EX)
「雷鳴」の名を持ち、天帝インドラを打ち負かして「インドラジット(インドラに勝利した者)」の称号を得た逸話によるスキル。電流を無効化・吸収・放出し、電子パルスを察知する。電力を食らうことで魔力を補給できる。雷雲を呼んで飛び乗り、飛行することも可能。かつてはインドラ自身のごとく稲妻を自在に操ったが、インドラの矢で倒されたことでランクダウンしている。

アンガンポラ:A
古代スリランカ式の武術。才覚のみに頼らない、合理的な思想に基づく武術。攻めより守りに長けている。インドのものをカラリパヤット、スリランカのものをアンガンポラという。

【宝具】
『降雷蛇索箭(インドラジット・ナーガパーシャ)』
ランク:A 種別:対軍宝具 レンジ:5-50 最大捕捉:500

コブラが無数に絡まりあった形状の、投槍めいた巨大な矢。アーチャーが弓から放つことで発動する。上空に発射されると無数の蛇に分裂し、アーチャーの魔力により雷を纏い、敵陣に雷雨となって降り注ぐ。矢は地上でも激しく跳ね回り、標的に絡みついて毒と電流を流し込み、拘束しながら焼き滅ぼす。集束して放てば山をも穿つ。発動には相応の魔力(電力)チャージが必要。蛇や雷撃を制圧する能力があれば、この恐るべき攻撃をいくらか防ぐことができる。

【Weapon】
魔力で形成した大弓と、宝具である矢。通常時は二振りの槍として使用する。投擲しても自動的に手元に戻る。弓はインドレイヨウの角を二本組み合わせた武器「シンガータ」ともなり、中央部に小型の盾を形成して防御にも使える。矢は多尾鞭剣「ウルミ(雷鳴)」としても振るうことができ、触れたものを拘束・切断し、毒と電流を流し込む。斬撃は雷速。卓越した武技に幻術を併用して来るため、真の心眼なくしてはその攻撃を見切ることは不可能。

【人物背景】
インドの大叙事詩『ラーマーヤナ』に登場するラークシャサ(羅刹)族の王子。ラーヴァナの子とも、シヴァ神の子ともいう。母はアスラ族のマンドーダリー。名は「雲の咆哮」、すなわち「雷鳴」を意味する。父と共に天界に攻め込んで天帝インドラを捉え、釈放と引き換えに「インドラジット」の称号と不死性をブラフマーより獲得した。

コーサラ国の王子ラーマたちが妃シーターを取り戻すため、ラーヴァナの治めるランカー島(スリランカ)に攻め込んでくると、彼は魔術を用いて大いに敵軍を苦しめた。だが、彼の力は神々に犠牲祭を行って得られたものであった。これを知ったラーマたちは、メーガナーダが祭儀を行っていた森に奇襲をかけ、祭儀を中断させた。こうして魔力を失ったメーガナーダは、ラーマの弟ラクシュマナが放ったインドラの矢に射抜かれ、ついに滅びたという。

外見は中背で筋肉質なスリランカ系の青年。肌は浅黒く、眉間に第三の目があり、額から二本のねじれた角が伸び、牙と鉤爪を持つ。髪は赤茶色で逆立っている。端正な顔立ちだが常に怒ったような表情。キャスターの適性もあり、幻術によって様々な姿に変化する。卑劣な手段を厭わず、暴虐で凶悪な魔王そのものだが、『楞伽経』においてブッダの説法を聞いた縁により、やや穏やかな性格になっている。

【サーヴァントとしての願い】
聖杯の獲得そのもの。聖杯はノヴァにプレゼントする。闘争の中で何かが掴み取れればよい。

【方針】
聖杯狙い。まずは電力供給施設(変電所か発電所)を抑え、冬木市内の電力を集めて自分の力とする。ある程度はマスターの活動のために残す。ここを拠点として幻術で覆い、市内を探索して参加者やサーヴァントを狩って行く。

【カードの星座】
獅子座。


【マスター】
ディスティ・ノヴァ@銃夢

【Weapon・能力・技能】
『頭脳』
己の天才的頭脳。肉体的な戦闘能力には乏しいものの、事物の科学的解析に関しては異常な能力を誇る。知識も豊富で、意志力と信念も極めて強固。邪悪なほどに利己的であるが柔軟でもあり、倫理的善悪や敵味方の概念は超越している。幻覚やハッキングなど様々な効果を持つ各種ナノマシン(ウイルスサイズの極微小機械群)を作成して制御できるが、しかるべき施設と材料、電力等が必要。

『脳チップ』
人間の生体脳と同等の働きをする、コイン大の集積回路。彼の元の脳は摘出され、その記憶と意識をこのチップに書き込まれて交換されている。頭蓋の中に納められており、電子的素子であるため脳挫傷などの危険はない。また腹部にもチップがあり、睡眠を取ると頭蓋内のチップのデータがバックアップされる。頭部が破壊され脳チップが物理的に消失すると、腹部チップが活動を開始し、バックアップ時までの記憶を有したノヴァの意識が復活する。

『自己修復用ナノマシン「リストーラー」』
ノヴァが自分の体内に注入しているナノマシン。肉体的負傷を急速に回復させ、頭部を真っ二つにしてもくっつければ治るほどの治癒力を誇る。頭部を破壊すると腹部にノヴァの顔が再生される。彼を殺しきるには、頭蓋内の脳チップと腹部チップを両方肉体から奪い取るか破壊するかしかない。

『自己再生用ナノマシン』
ガリィ爆殺後、故郷ザレムに戻った彼が最初に作成し、大気中に散布したもの。のちに「ステレオトミー」と命名される(LO10巻)が、現時点のノヴァはその名を知らない。業子力学理論を応用して、記憶を含む肉体の構成情報を「空気中の分子運動」という情報ノイズの中に埋め込み、常時バックアップを取っている。ノヴァが死亡すると、空気中のナノマシンネットワークが活動を開始し、バックアップ時の記憶を含む肉体を衣服や小物まで完全に再生する(死体は残る)。ただし周囲の物質を分解し再構成するために6日ほどの期間が必要。再生中はランダムな場所に繭を作っており、焼き払えば再生を6日間阻止できる。材料とサンプリングデータが揃っていれば、再生槽を用いて数時間での再生も可能。ノヴァが死亡せずに身動きを封じられた場合はどうしようもない。脳チップも同時に再生するため、殺したノヴァのチップをしかるべきインターフェースに搭載すれば、複数の「ノヴァ」の意識を持つ者が同時に存在する状況にもなり得る。

【人物背景】
木城ゆきとの漫画『銃夢』シリーズに登場するマッドサイエンティスト。空中都市ザレムで生まれたデザイナーベビー。外見はオールバックの白髪で、額に黒いマークがあり、金属製ゴーグル眼鏡をつけ、白衣をまとう初老の男。笑い声は「キャハハハ」。好物は焼きプリン。専門分野はナノマシンを作り出すナノテクノロジー。独自の情報理論「業子力学」を組み上げており、これを用いてナノマシンを自在に制御する。

宿願は「人間の業(カルマ)の克服」。非常に気まぐれな破綻した性格の持ち主で、自身の知的欲求のためなら、非道な人体実験も大量虐殺も躊躇せず実行する。特に、興味を持った対象を改造して世界へ解き放ち、それらがどのように振る舞うかを観察することを好んでいる。一方で、彼自身も人為的に生み出され観察対象とされていた存在であり、彼の研究は自身の生い立ちを克服するものでもある。苦悩する若者に対しては年長者らしい諭旨を与える場面もあり、単なる狂人ではない。それゆえに余計厄介でもある。

【マスターとしての願い】
聖杯そのものの科学的解析。それによって業子力学を進展させ、業と運命の秘密を追求する。発狂して台無しにならないよう、解析は注意深く行うつもり。できればナノテクで不老長寿化し、元の世界のノヴァとも情報を共有して議論したい。

【方針】
聖杯狙い。まずは電力供給施設を奪取し、ハッキングによって市内の電子機器を全て掌握する。次いで機械工場を抑え、発電施設や各種ナノマシンの作成に取り掛かると共に、アーチャーに十全な力を与え、彼の戦闘を観察&サポートする。

【参戦時期・把握手段】
『銃夢』無印完全版での本編終了(旧版単行本9巻155P)後、『銃夢 Last Order』冒頭との間、ガリィ再生中のザレムでの一年の間に「星座のカード」に触れる。把握には『LO』2巻か3巻までの読了が望ましい。それ以後は参考程度に。

◆◆◆

タイトルと曲と内容がガッチリハマって嬉しかった。今では銃夢を読むたびこの曲をかけている。おれの投下した聖杯戦争の候補作では最初に採用された記念すべき作品でもある。鯖鱒どちらもお気に入りだが、動かすのはかなり難しそうだ。本編があまり進まないためメーガナーダはエピロワ第二部にも出演させた。ステータス含め掘り下げたのでそちらも見て欲しい。そのうちFGOにも出るかもな。

【続く】

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