見出し画像

【わかってきたぞ】属性に関する備忘録02【悟り・気づき】

おれだ。前回の続きだ。善と悪・光と闇・陽と陰についてやったので、今回は秩序と混沌について見ていこう。

◆☯️◆

▼秩序と混沌

画像1

善と悪(GOOD-EVIL)は性格や手段を指すものであり、秩序と混沌(LAW-CHAOS)は世界に対する考えを表す。カタツキやメガテンやD&Dでゆうめいだが、遡ればマイケル・ムアコックの『エターナル・チャンピオン』シリーズからだろう。法と混沌の宇宙的均衡によって、この世は危ういバランスの上に成り立っているのだ。

初期のD&Dでは、秩序・混沌・中立の三つしか属性がなかった。社会的には秩序(法)が善で混沌が悪(無秩序、無法)だ。ドワーフが秩序でエルフが混沌なので両種族は宿命的に仲が悪いという。人間はどちらも選べる。善悪軸が入って来たのはAD&Dからで、二つの軸を組み合わせて属性が9つに増えた。メガテンでは善悪軸が先で、秩序と混沌は真からだ。D&D第4版では秩序・善、善、中立、悪、混沌・悪の5種類に縮まった。混沌で善とか秩序で悪とかはいなくなったのだ。どれも厳密に割り切れるものではないので、あまり誰かを属性でカテゴライズするのはどうかと思う。人それぞれだ。

◆☯️◆

メガテン的には以下のように定義される。これはおれが昔どこかのメガテン考察サイトだかで拾ったものに、D&Dのやつとかを混ぜ込んでなんとなく考えてみたものだ。おれのオリジナルというわけでは別にない。今そのサイトを探したらジオシティーズ鯖だったので消滅していたが、インターネット・アーカイブでサルベージに成功した。読むといい。

▼秩序(LAW,Lawful)

画像2

社会性と規律を重んじ、社会の一員として役立つことに喜びを見出す。理性と秩序を善とみなし、合理性と安全・安定、調和の美しさを好み、性格は概して保守的である。また他者との信頼関係、社会的な名誉、上に立つ権威への服従、同じ階級内での公平・平等性、法律や命令、定められた運命を重視する。予測可能な行動をとり、個人の自由は集団の利益のために制限されるとする。公平・公正である限り、彼らは法律に従う。一方で秩序を揺るがす個人主義や激しい感情の発露を嫌い、ルールを逸脱した自由は認めない頑迷さもある。他者への批判と偏狭な排他主義、理屈っぽさ、慣習への固執と順応性の欠如は、LAWの大きな欠点である。盲目的になると、絶対的な秩序のもとに全てが支配されるべきだと考え、逸脱者を異端として容赦なく断罪する。従う者を庇護するLIGHT/GOODならまだしも、DARK/EVILなLAWは従う者を厳しく支配して虐待すること自体を目的とするので非常に危険である。

警官を英語でPoliceというのは、まさしく「国(polis)」を、正確にいえば「国の法的秩序(nomos)」を護るからだ。国は集団の共通の利益を目的とする団体であり、共同体(res publica)、文明社会/都市国家(civitas)だ。秩序を護るためには暴力が必要となる。組織された暴力は強く、囲んで棒で叩けば大概の犯罪者はイカめいて打ちのめされる。

▼混沌(CHAOS,Chaotic)

画像3

破壊と再生、自由と柔軟性を重んじ、社会秩序や全体の利益よりも、自己・個人の利益と自由意志を尊重する。己の感情に素直で、愛も怒りも喜びも欲望も直接的に表現し、社会規範にとらわれない。運命よりも偶然と幸運、自分の実力を重視し、行動は成り行き任せで予測不可能である。約束や法律を守るのは自分に利益がある時だけで、時と場合で嘘と本音を使い分ける。常に情熱をもって行動するため、潜在力と幸運に恵まれれば実力以上の成果を発揮するが、目標を見失えば容易に暴走し、破壊的な衝動にとらわれる。気紛れさや無謀な行動、正当な権威への反抗心や敵意、制限なき快楽主義や無責任さは、CHAOSの大きな欠点である。排他的ではなく強い者は好むが、秩序の庇護を受けることを嫌うので剥き出しの実力至上主義・弱肉強食になりやすく、平等や公平といった社会正義には関心がない。愚かな者は、しばしば自由と無責任をはき違え、自己中心的で反社会的な言動に傾倒し、やがてDARK/EVILに引きずられて破滅していく。あるいは圧倒的な力をもって個人主義を確立する指導者を熱狂的に支持し、盲目的な狂信者になることすらある。賢い者は順応性にも優れ、自分のために社会のルールを巧みに利用し、組織の中でも充分に社交的に(傲慢ながら)振舞う事が出来る。

秩序の対義語は無秩序だ。無法者(Out-Law)は秩序、文明社会の外にいて法律に庇護されず、そいつをどうしようとお咎め無しのお尋ね者だ。法を守らないやつは犯罪者であり、反社会的勢力、反体制テロリスト、アナキスト(無政府主義者)になる。でなけりゃヤクザやチンピラだ。ヤクザもヤクザなりに秩序を持ち、オヤブンに逆らえばケジメだ。混沌を突き詰めていくとヤクザ組織からもはみ出してしまうだろう。長生きは出来ない。

◆☯️◆

LAWの行き着く先は全体主義、暗黒管理社会であるディストピア、CHAOSの行き着く先は自己中心、弱肉強食剥き出しのポストアポカリプスだ。どっちの極端に振れても世界は住みにくくなる。善と悪、光と闇も極端になってはやばい。その中間にあるのが中立/中庸という属性だ。

▼中立/中庸(NEUTRAL)

画像4

善悪、光と闇、秩序と混沌の中間にあり、他の属性に偏らない。理想を重んじない現実主義、日和見主義。LIGHT/DARK,GOOD/EVILに対し中立な者は、罪なき人を殺すことへの良心の呵責は持っているが、自分を犠牲にしてまで他者を助けるほどの献身の心には欠けており、個人的な関係があれば肩入れをする程度である。LAW/CHAOSに対して中立な者は、権威に対する標準的な敬意を持ち、規則に従う衝動も、抵抗する衝動も感じない。正直ではあるが、それが自分の利益になるなら、嘘をついたり騙したりもする。自己の利益と生存を優先し、そのためには他と協力し合う。運命や偶然よりは自分の能力と機転を信じ、受けた恩や仇は相手に返す。普通の動物や一般の人間はここにあたり、他の属性を少しずつ含みながらも極端な性格を持っていない。しかし中立の道をずっと維持して行くのは困難なことで、ポリシーが確立して行くに従って他の属性に惹かれていく。中立を貫いたとしても、どの勢力からも敵視されることになる。他者に影響を与えること、あるいは自己主張することを嫌うため、優柔不断な側面もある。盲目的ではないので視野こそ広いが、傍観するばかりで行動する機会を逃すことも少なくない。

天秤は公平・公正の象徴であり、秩序と中立性を象徴する。人間社会は普通は秩序寄りの中立で成り立っている。大多数の人間にとっては法律や秩序に従う方が楽だし、利益になるからだ。物事を全部自分の頭で状況判断して行き当たりばったりに暮らすやつもいるが、だいたい少数派だしほとんどがチンピラですぐにしぬ。だがガチガチの秩序社会は息苦しいので、混沌もちょっとは必要だ。社会主義と自由主義と言い換えるとやや問題がある。保守と革新、右と左でもない。CHAOSは突き詰めればアナキストだ。おれは政治的なことに詳しくなく、メガテン的に物事を解釈する。

◆☯️◆

◆☯️◆

今回は以上だ。次回は各属性の組み合わせについてだらだらやる。

続く

つのにサポートすると、あなたには非常な幸福が舞い込みます。数種類のリアクションコメントも表示されます。