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Cheetah Men Zero

落ちこぼれメイジのルイズ・フランソワーズが、使い魔召喚に成功した。
なんと、筋骨隆々たる獣人だ。それも二体、兄弟らしい。名前は『アポロ』と『ヘラクレス』。末弟『アリエス』は召喚出来なかったそうだが、ルイズは得意満面、大満足である。彼らの左手には謎のルーンが刻まれた。

頭は獣だが言葉は話せるし、屈強な肉体は豹のような、見事な毛皮に覆われている。兄のアポロは、強力なボウガンを持っていた。弟のヘラクレスは、拳法の達人だそうだ。ボディーガードとしてはかなりのものだ。食事も充分に与えられ、雑用もどうにかこなしている。

ある時、食堂で女子生徒とトラブルを起こしていたギーシュが、悔し紛れにか、居合わせたアポロに決闘を申し込んだ。義侠心に篤いアポロは、ギーシュに問い詰められていたメイド・シエスタを救うため、これを受ける。貧弱な身体のギーシュでも、魔法を使えば獣人に勝てると踏んだのだろう。決闘は、ヴェストリの広場で行われた。

だが、なぜかギーシュの調子が悪い。最大7体同時に作り出せる、自慢の青銅戦士『ワルキューレ』が、今日に限って1体ずつしか作れない。アポロはボウガンを放ち、着実にワルキューレを粉砕していく。全てのワルキューレが破壊され、ギーシュは渋々降参した。広場は歓声に包まれた。

トリステイン魔法学院に盗賊が侵入し、秘宝を盗み出した。犯人は土のメイジ、『土くれのフーケ』。その場を目撃していたルイズは、フーケ捜索隊に立候補する。友人のキュルケとタバサもだ。さらに各々の使い魔たちと、学院長秘書ロングビルも加わる。

しかし、ロングビルの正体はフーケだった。彼女は隠れ家に一行を誘い出し、巨大ゴーレムで始末しようとする。その時、ヘラクレスが飛んだ。正確には、空中で跳躍を繰り返した。ビィン、ビィンという音とともに、彼は忽ち30メイルも高さのあるゴーレムの上に降り立つ。

ゴーレムの肩に乗っていたフーケは、さらに跳躍したヘラクレスに頭上から踏まれ、気絶。秘宝は無事取り戻され、魔法学院の宝物庫に納められた。ルイズたちは、功績を認められてシュヴァリエに叙勲されることになった。

それを聞いたアンリエッタ王女は、夜中密かにルイズの部屋を訪ね、密命を与える。浮遊大陸アルビオンの皇太子、ウェールズ殿下から、ある手紙を取り返して欲しいというのだ。なぜかギーシュと、魔法衛士隊の隊長・ワルド子爵も加わり、一行はアルビオンへ急ぐ。

途中で加わるキュルケとタバサ、襲撃する盗賊や脱走したフーケ、そして謎の仮面の男。様々な困難を潜り抜け、どうにかアルビオンのニューカッスル城に到達した一行。だが、ワルドは敵軍『レコン・キスタ』のスパイだった。皇太子は殺され、手紙も奪われ、ルイズは攫われる。

アポロとヘラクレスは主人を救うため、果敢にワルドへ挑む。ワルドは風のスクウェアメイジ、その魔力は尋常ではない。はずだった。しかし、アポロとヘラクレスの前に立ったとき、その力は弱まったのだ。

風の上位魔法『遍在』による分身が、最大5体のところ1体ずつしか出せない。放つ竜巻も弱々しくなり、アポロのボウガンに掻き消された。遍在の動きも遅い。ワルドはあっさり撃退され、手紙とルイズは取り戻されたのだ。

その後の彼らの活躍は、まさに伝説的だった。タルブの村で眠っていた末弟アリエスを仲間に加え、襲い来るアルビオン艦隊を迎撃する。続くアルビオンへの侵攻戦でも、7万の大軍を相手に一歩も引かず、殿軍をつとめた。

彼らの周囲には、敵が一度に二人ずつしか近寄れないのだ。ボウガンと拳と棍棒が唸り、ヘラクレスとアリエスは空を飛ぶ。さらに、彼らによって後ろに回りこまれた敵は、目もくれず進軍し続けたが、途中でどこかへ消えてしまったという。

かくしてアルビオン軍は大敗し、トリステイン・ゲルマニア連合軍は大勝利をおさめた。しかし、それ以後のルイズの使い魔たちの行方は、杳として知られていない……。

(未完・続きをプレイするにはゲームデータに改造を加える必要があります)

◇勿◇

ほぼ半年振りのハルケギニア海アーカイブ更新です。聖杯戦争候補作やエピロワは進めていますが、ほっておくと永遠に終わらないので、そろそろこちらもアーカイブ化を進めて行きます。まずは小ネタからです。特に順番は定めず、思いついた順にやっていきます。

古代ニコ動文明の例のあれです。ご存知でなければググって下さい。要するにバイオニンジャみたいな連中が出て戦う伝説のクソゲーです。ちょうどバズってた頃で、ネタは熱いうちに叩けということで小ネタで投下しました。

【以上です】

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