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東京を離れたわたしの変化について考える

激動の2020年。転職に始まり、休職、移住、開業、地域おこし協力隊就任と、目まぐるしく環境が変化した。昨年の自分は、今のわたしがこんなことになっているとは思ってもみなかった。

少しだけ占星術の話をすると、今年は木星と土星が接近する20年に一度の天体イベント「グレートコンジャンクション」と、それに伴う時代の大きな転換期を迎えたと言われている。

地の時代から風の時代へ。グレートコンジャンクションがもたらしたエレメントの変化により、物質的豊かさから心の豊かさへ、固定から流動へ、人々の価値観が大きく変化していくという。5Gやキャッシュレス決済の普及、LGBTや#metoo運動、地方移住や働き方改革など、あらゆるところで価値観の変化を促すような出来事が数年前からじわじわと起きていた。そこに追加でやってきた爆弾がコロナウイルス。加速する変化の波。

「変化の波に乗った」
私にとって2020年とはこの一言に尽きる。

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コロナによって、会社の脆弱性と自らの生きる力のなさを悟らざるを得なかった。再び会社員となり組織の決定に左右される人生ではなく、何かが起きても自分で生き抜くチカラが欲しくなった。そのためには、今のわたしには東京を離れることが賢明だった。

東京暮らしも地方暮らしもそれぞれ良いところがある。だから地方移住だけが正解ではないと思う。「チカラをつける」という視点でみても、東京より地方の方がチカラがつくとは思っていない。逆も然り。私が見たい生き方・見せていただける生き方がたまたま福井にあった。それだけのことなのだ。

嗅覚と行動力だけを頼りにただならぬ時代の流れに従ってみた。すると、偶然とは思えないほどカンペキなタイミングで出会うべき人で出会う日々が続いた。そこにはワクワクがいっぱいあったが、もちろん楽しいときばかりではなかった。

浮遊する生き方は親不孝だろうかと迷ったり、先の見えない自分の人生に恐ろしくなったり、逆に土地に根ざす、関係が深くなることへの恐れや過去のトラウマにうなされる日もあった。あたたかい福井の人々の厚意を上手に受け取れず、自分の殻に閉じこもることもあった。東京にいる友人に会えない寂しさもあった。

しかしそんな苦悩も今思えば新しい価値観を自分に馴染ませるための過程だったのかもしれないと思う。2ヶ月の越前海岸時代を経て、敦賀にやってくると変化のスピードはもっと早くなった。

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最近は、2020年が終わることが少し怖くなっていた。おそらく殻を1枚破ったのであろう私は、今とても楽しいし、生きやすい。でもその楽しい時期が終わってしまったら、またつまらなくなるのだろうかと心配していた。

しかしこの1週間ほど、なんだか予想もしていなかった新たな展開に巻き込まれていくような、全く根拠のない予感がする。それは私の内面も含め、取り巻く環境、もっと大きく世の中の流れかもしれない。激動の2020年なんて、序章に過ぎない。本番はこれからだと、何かがささやいている。

東京を離れて、嗅覚と行動力に磨きがかかった。どこにでも通用するものではないかもしれないが、少なくとも今の私を支えてくれる頼るべき感覚であることは間違いないだろう。それに伴い、消費の指向が変わったような気がする。東京にいた頃は、モノを手に入れることで生活を豊かにしていた。今は嗅覚を満たすために必要であればモノを手に入れる。なんなら、手に入れる手段が購買だけでは物足りなくもなっている。お金以外の手段を用いて欲しいモノを手に入れる方法を考えるようになったことは大きな変化だと思う。

人の優しさに触れて、優しさを受けとることも一種の優しさであると学んだ。周りから優しさをたくさんいただいて、自分自身も少し優しくなれた気がする。

そして一番大きな変化は、そんな変化をしたことで、自分を前よりもちょっとだけ好きになれた気がすることだ。

この先も私は、自分の嗅覚と行動力を頼りに、流れに乗って生きていくのだと思う。その覚悟ができた。2021年も年明けからなんだかいろんな流れがやってくる予感しかしない。ちょっと前までは怖かったこの予感も、今ではなんだか楽しめそうだ。

きっと変化が起きるのは私だけではない。敦賀という街もぐるぐると動き出している気がする。そんな街の変化を、私という一人の住民であり、よそ者の変化と共に今後もドラマティックに且つありのままにお伝えできたらと思う。

2021年からは、敦賀市の移住定住ポータルサイト「KURAS TSURUGA」内特設ページでも更新していく。にしんずしでもやりたいことがあるし、他にもぼやぼやと思い描いていることもある。年明けには、福島から来る友人がしばらく短期滞在する予定もある。もちろん、おでんも。

このなかなかのスピード感で実行できているのは、支えてくださる、こんなヤツを面白がってくださる敦賀の皆さんのチカラ以外の何物でもない。まだまだ面白い種が転がっている敦賀を、謙虚さを忘れず、思う存分楽しみたいと思う。

https://kuras-tsuruga.jp/

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