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三里浜の特産品「らっきょう」を植える。

コロナ失業をきっかけに、福井県の越前海岸へと短期移住。新たな土地で新しい生き方を探す23歳の日記。
先週、三里浜でらっきょうの植え付けをお手伝いしました。

三里浜のらっきょう

家から海岸沿いを車で20分程。福井県坂井市の海岸沿い「三里浜」には、砂丘地が広がる。この砂地を生かし、らっきょう、スイカ、大根、最近ではオリーブが栽培されている。特に、らっきょうは、三年子という通常よりも一年長く土の中で育てる栽培方法が有名で、三里浜唯一の栽培方法なのだとか。

今回は、同じシェアハウスに住む鈴木さんがらっきょうの植え付けを行うというので、私もお手伝いさせてもらった。

間隔の感覚

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これがらっきょうの畑。まるで砂場のような畑は、足がとられて歩き辛い。

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畑のオーナーであり、らっきょう栽培の師匠である坂本さん。御歳82才(?)にはとても見えない若々しい方だった。

坂本「格好だけは様になっとるな。」

初めての農業スタイルは、ランニングタイツ、ランニングショーツ、Tシャツ、帽子、長靴。とりあえずクリアというところだろうか。

畑へ着くと、強力な助っ人が現れた。近所のおばあちゃん御歳90歳以上。
坂本さん、おばあちゃん、鈴木さん、志野さん、私の計5名で作業をする。

坂本「ベテランのばあさん見てやってみて。」

おばあちゃんは到着するなり、らっきょうを前掛けにつめ、さっさと植え付けを始めてしまう。

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山と山の間に、15センチ感覚でサクサクとらっきょうを植えていく。植えるというよりも、挿すという表現の方がしっくりくるかもしれない。

おばあちゃんを真似しながら私も始める。後ろを向き、膝を曲げ、前屈みの状態で1箇所に2個ずつらっきょうを植えては、一歩ずつ下がる。なかなかにキツイ体勢だ。

これであってるのか?と不安になりつつも、サクサクとテンポよく土に差し込む感覚にだんだんと夢中になっていった。

坂本「らっきょう栽培向いてるんじゃないか?」

そんなお褒めの言葉をいただいて、意気揚々と挿し込みを続けること40分程度。100mの畑をちょうど折り返して来たおばあちゃんとすれ違う。

おばあちゃん「お姉ちゃん、早いのうと思ったら、間隔が粗すぎてるわ。これはやり直しだなあ。」

序盤間隔が狭いと指導いただき、意識してあけていたら今度は広くなりすぎてしまっていたようだ。私が植えたらっきょうとらっきょうの間に、もう一つ植えられる程開いてしまっていた。

やり直しは辛い、、!ということで、折り返しながら間に植え込んでいった。6時から始めた作業。8時を超えると日差しも暑くなってくる。

気の遠くなる思いを奮い立たせながら、ようやく作業を終えた頃には、
手には豆、腰は痛く、太腿の裏側はパンパン。

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志野さん「農業してると、道具を使わなくても間隔がわかるようになる。例えば、俺は足が30cmだから、15cmならその半分くらい。体の一部をみんな目安にしているんよ。」

自分を使いこなすこと。日々、手足を動かして自然に向き合う人たちが身につけている教養なのだそうだ。

収穫は来年5月〜6月

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今回鈴木さんたちが育てるのは一年子のらっきょう。来年の初夏に収穫し、甘酢につけて販売するそうだ。

今回はお土産に坂本さんのらっきょうをいただいた。ここのらっきょうは本当に美味しい。食べ出したら止まらなくなる。

素人ながらもお手伝いしたらっきょう栽培。あちこちを痛めながら植え付けてみたことで、らっきょうへの愛着がすごい。来年、どんな姿になっているのか、また収穫もお手伝いしたいと思う。






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